書評【キミのお金はどこに消えるのか、マネージング・インザ・グレー、経済数学入門の入門】

 

■リフレ派の理論を説明する漫画(経済学入門の本ではないので注意)

 

キミのお金はどこに消えるのか

キミのお金はどこに消えるのか

 

 

現在、過去の日本の経済政策の功罪を、作者と中国人妻(可愛らしい)の掛け合いで説明していくスタイルの漫画。

表紙はいかにも「経済初心者むけの入門書」的な印象を抱くものだけど、内容はそれなりに前提知識が必要なのでそのつもりで。少なくとも、本の帯にあるような問題意識(インフレとデフレはどっちが悪い? 医療費増で日本はつぶれない?)を持っていないと、ちょっと置いてけぼりになるかも。
なにせ1章でいきなり「マルクス経済学の真偽とは!」だから笑 (それなりにわかりやすくはあるけどね。)

 

だから、もしあなたが、インフレってなーに? デフレと値下げって何が違うの? などの段階であれば、本書の監訳者である飯田泰之氏がわかりやすい入門者向けの本を書いているのでそちらをおすすめ。

 

で、内容的には、基本的にいわゆるリフレ派(マイルドなインフレを維持してデフレを脱却し、安定した経済政策を目指そうという理論の支持者)の主張をなぞるもの。
これがかなり過激な表現で、上念氏や高橋洋一氏が繰り返し書いていることを漫画にしましたってイメージかな。

とはいえ、消費税しね、日銀逝ってよし! だけでなく(それが半分以上だけど)、前述のマルクスの主張の是非や、金本位制の歴史、日本の選挙制度の問題などもそれぞれ1章を割いて扱っているなど、リフレまんせーと言っておしまいってわけじゃない。

また、章と章の間の小コラムには「価格ってこう決まるんですよ」、「GDPはその1年で作られた付加価値です」などという基本的な用語の説明がされているのもホっとする。

 

でも、基本的にはリフレ派を支持している僕が見ても、なんか一方的な内容すぎるかなあという印象。
僕だって、本書がもっと読まれて、「国に借金があると大変だ」「公共事業なんてろくでもない」という病にかかっている人の目を覚ましてもらえたらとてもありがたい。
でも、デフレ下にある現状で、緊縮財政や消費税の増税を主張する人々のことを「なんであんなこと言うのかわからないので、言及できない」と言っておしまいなのはちょっと物足りなかった。
緊縮大好きな日本人の支持を集めたい(ろくでもない)政治家のみならず、それなりの学者にもそうした緊縮派や、金融緩和反対派がいるわけでしょ?
何の根拠で彼らがそういう主張をするの? そうした主張の妥当性はどうなの?


ここまで緊縮派を罵倒する内容であれば、その点を表現してほしかった(ページの関係から無理なのだろうけれど・・・)。

すでにリフレ派に染まっていて、さらに知識を整理したい人向け。

 

■グレーな問題に対する、人文主義を取り入れた実用ガイド

 

マネージング・イン・ザ・グレー ビジネスの難問を解く5つの質問

マネージング・イン・ザ・グレー ビジネスの難問を解く5つの質問

 


この手のビジネス本っていうのは、たまたま上手くいった個人的な成功を後から振り返って「これが正しい方法だ」と言ったり(これがビジネス本全体の9割かな)、あるいはひどく単純な問題をこう機械的に解けばいいと言ったりするものが多い。その方が本として作りやすいから。

でもそうした本が実際の問題の解決に役立つものでないことは、もうみんな分かってるんじゃないだろうか?
そんな「解法(?)」が単なる結果論に過ぎなかったり(同じことやって死んでいった人もたくさんいるだろう)、内容を分析して唯一無二の正解を導き出せるような問題なんてそもそも無かったり。

本書はそうしたビジネス本の安易なやり方を嫌悪する。
ひたすら考えろ。苦労して考えろ。本書はとにかく頭に汗をかくことを奨励する。
うん、わかったよ、でもどうやって? 本書はその「どう考えるか」を、5つの質問に沿って紹介するものだ。

 

本書の特徴は、あくまで「実用性」を目指したものでありつつ、その前提となる哲学として可能な限り「人文的なもの」を取り入れているところ。
人文的なものってなんだ? 本書にも「定義がさまざま」とあるように僕にもよくわからん。簡単に言えば昔ながらの知恵や哲学といったところ。

でも昔ながらの哲学って退屈だし、んじゃ実際どうやって生活に適用すればいいのかよくわからんのよね。
ブッダはこう言った、アリストテレスはこう、でもなんとかティウスは・・・かましい! 俺の明日の問題を解決してくれよ!

本書にもそうした「誰々がこういった」は多く出てくる。
問題を解く鍵になるのは、そうした人たちによって鍛えられた哲学だというもんだから。


でも本書が偉いのは、そこで、こんな概念がありますよー偉人って頭いいですね、あやかりたいですね、で終わってないところ。
きちんと「実用ガイド」なんて項目を作って、それを日常の問題にどう適用するべきかが書いてある。
なんとかティウスがどうだとか鬱陶しい人はここだけ読んだっていいんじゃないかな?

 

それも、「みんなの影響考ええろ」、「とりあえず一晩寝かせろ」、「組織の政治を考慮しろ」とか、いずれも安易だったり、極端な方法だったりしない。
だから、裏を返せば実用といっても即物的な、簡単な方法じゃない。
上記したようにひたすら「頭に汗をかく方法」を提示するだけだ。


でも、それがグレーな問題に対する唯一のアプローチなのかもしれない。
ちょっとした効用を考えてみて、ああこれが正解だって、それってそもそもグレーな問題じゃないからね。

本書を読んで、グレーな問題が立ちどころに雲散霧消すると思っている人はちょっとアテがはずれるかもしれない。
(実を言うと僕もちょっとそうした期待を持っていたところもある・・・)

 

でもじっくり読み込んでみて、ここに書かれている質問を通じて日常の問題を考えられるクセがつけられれば、大きな財産になると思う。

 

■数学苦手な方への親切なガイドブック

 

経済数学入門の入門 (岩波新書)

経済数学入門の入門 (岩波新書)

 

 


本書は、経済学でどういう数学を使うのか、なぜ数学が必要なのかという話からはじまり、ごく簡単な経済理論を数学を用いて説明してみるという「経済数学のガイドブック」的な本です。

 

最近は経済学入門の書籍がブームなのか、書店でもそれ専用のコーナーが設置してある場合がありますが、それらの本は「数式いっさいなし!」をウリにしていることが多いです。
経済学は言葉で理屈を説明されても何となくわかるので、入門の段階では取り急ぎ数学を放置しても問題はないのですが、それはやはりあくまでも「何となくわかる」範疇を超えないでしょう。


とはいえ、数学をふんだんに用いたテキストを利用すると、1ページ目から何の解説もなくテイラー展開だの何だのが出てきて、そっと本を閉じる。。(そして経済学には見向きもしなくなる)
それでも我慢して、最適消費数量の求め方は暗記したものの、「なぜ微分してゼロと置くのか」がわからない。。

本書は、そうした両極端の本をつなぐ橋渡しとなるような本です。


説明されている内容は、需要供給関数の導出、「限界」の考え方など学部1年生レベルの経済学をやさしく説明しつつ、その背景にある数学的説明を高校レベルの数学を用いて行うというもの。
したがって、経済学はともかく、このレベルであっても数学を難しく感じる人がいるかもしれませんが、とりあえず「ふーん」と思って読み進められるのは、何より本書がとても誠実で丁寧なつくりとなっていることが大きい。
 
「はじめに」で著者が言うように、あくまでも本書は「読者が経済数学に入門する気になる勧誘広告」です。
本書を読むだけで直ちにマーシャル型需要関数を操れたりすることはありません
でも、その式が「いったい何を求めようとしているものなのか」は分かるようになります。


この「それで何なの? がわかる」というのは、とりわけ数学嫌いの文系学生にとって数学に取り組む大きなモチベーションとなります。
経済学部に入学したり、自己啓発で経済学を学ぼうとしつつも、数学が原因で経済学が嫌になりそうな人や、「数式いっさいなし」の本しか読まなかったが今後計算できるようになりたいという人の「第一歩」としておすすめしたい。

 

ただ、数学的な詳細が気になる読者のためとして、厳密な計算過程が書かれたページが随所に出てくるのだが、本文とはレベルがかけ離れているので、本書を読む読者にしてみると「なにこれ」と思って読み飛ばすしかない(きちんと読んで理解できる人は本書を手に取らないだろう)。
こういうのは巻末付録でも良かった。
そうした部分もあるが、全体として非常に有意義・好感の持てる本なのでおすすめ。

 

ちなみに、本書で紹介されているメゾンカイザーのアップルパイ、激ウマ。

 

 

書評【やさしい基本情報技術者講座、Learn Better、スタンフォード大学で一番人気の経済学入門】

 

■情報処理の理屈がわかるようにはならない。

 

過去のシリーズからも散々に言われているとおり、本書は説明と説明とが飛び飛び、不足しているどころか、論理的に繋がっていない文章が多く、特に初学者にとっては情報処理そのものが嫌いになるように作られています。
数学のテキストでよくある「計算の過程」が全く書かれていない。
例えば、2進数を8進数に変換するところは、3桁ごとに区切ればよい、ほら簡単でしょ、答えはこれです。とだけあって、既習者にとっては「そうだよな」であっても、おそらくこの本を手にする多数の初学者にとっては「え?なんで?」となるでしょう(なぜそうなるか、という説明はありません。この箇所に限られず)。

この本が「罠」であるのは、一見すると図表、イラストが多く、分量も多いことから、初学者向けと錯覚しそうな体裁となってはいる一方、その初学者が最も必要とする理屈の説明がすっぽりと抜け落ちているという本であるということです。

章ごとに掲載されている過去問についても、章のまとめとしての力試しといったものでなく、初めて聞く単語だらけ、本文内容ではとても太刀打ちできず、解説を読む→え、なんでそうなるの?(書いてない)→そこでまた情報処理が嫌になります。

著者は東大の経済学部を出ている才女、おそらくこの説明でも理解するには十分であると感じるのでしょう。
よくある「自分ではわかってる人のする、分かりづらい説明」を聞いた気分になれます。このシリーズは毎年のように改善されていないテキストが出るが、まったくオススメできない。

 

■実用性も高い「学び方」の本
Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

 

まるまる一冊「学習を効率的にやるにはどうしたらいいか」について語られた本。

学習と言っても、いわゆる受験勉強などの他に、趣味のレゴブロックだとかバスケットボールとか、いわゆるスキルを伸ばすにはどうしたら良いのかについて論じられている。

著者はもともと勉強の落ちこぼれだったのが、あるとき勉強することの意義に目覚めて今の役職にまで上り詰め、その経験則や、科学的に実証されている勉強の方法が誠実に記載されているのだけど・・・役に立つ部分とそうでない部分に分かれるという印象。

「お勉強することに意義を感じている人は勉強効率が高まる、好きこそモノの上手なれってやつ。だからお勉強にもそれをやる意味を持ちましょう」みたいな話については、そのとおり。でも、そもそもどうやって意義をもちゃいいんだ? やる気がいまいち起きない人にとっちゃそれが問題なんだ。

また、効率よく勉強をするためには、まず基礎的な事実情報をきちんと習得する必要があるとのこと。例えば日本の戦後の歴史を学ぶのであればその時代の総理大臣の移り変わりを先に覚えるなど。
でも、その事実情報の習得ってのがかなりハードル高いんですわな。

大体の人の学習が、その最初のハードルを飛び越えることなく終わっていくんだけど、そのあたりは著者にしてみれば「このくらいはやるんでしょ」という前提があるように思う。

で、その辺りは読み飛ばしても、残りのテクニック的な部分は実践的で読むに値する。

 

・勉強している間はスマホを机の上に置くな。スマホをいじらなくても「視界に入る」だけで集中が大幅に低下することが知られている。


・勉強をしている最中の自分への呼びかけは、集中力と思考力の維持に効果的。例えば「この問題はそもそも何を言っているんだ?」のように。

 

など、実用的でしょ? 他にもある10数個のハウツーは今すぐ使える。
資格試験などを頑張ってやってはいるものの(まず勉強嫌いではない)、イマイチ結果についてこないような人は読んで損しないと思う。

 

■市販の経済学入門系の本ではダントツのわかりやすさ 
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編

 

  

ツイッターのフォロワー達から「経済学の入門で良い本ってない?」と聞かれるたびに100万回くらいオススメしているのが本書。
最近は経済学入門系の書籍がたくさん出ていて、そのためのコーナーがある本屋も珍しくないが、その中でも段違いにわかりやすく、また内容もしっかりしている。おまけにかなり読みやすく、数学を避けてきた人にもきちんと「言葉」で説明がされている点も良い。

「数式がない」本は、しばしば、易しい言葉で表現可能な範囲の、うわべだけの知識に終わりがちだ。どのように価格は決まるの? なんで独占が起こるの? そういう時に「何となく」で終わってしまいがち。
が、本書では可能な限り、順を追った論理的な説明がされていて、それが中途半端に終わっていない。それは有名大学で人気授業を行う著者の能力のほか、翻訳者の(監訳者でなく笑)誠実な努力にもよるものでしょう。

 

「入門」と題してはいるが、お茶の間でニュースを見たり、新聞を読んだりする分にはこれで十分。
モノの価格はどうして決まるの? 公共事業ってどうして必要なの? について一般的な知識が身につきます。中高生のテキストにしたら良いと思うくらい。


姉妹として「マクロ」「ミクロ」とあるが、両方とも高いクオリティを保証します。
また、どちらを先に読んでも問題はないので、挑戦してみてください。

文句なくオススメ。

書評【子どもは40000回質問する、仕掛学、アマガミ)

 

 

■もっと好奇心を持ちなさい,という本

 

子どもは40000回質問する  あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

 

 


好奇心をもつ人はそうで無い人よりこんなにも知能や所得が高くて,豊かな人生を送ることができるんですよ,ということが書かれた本。
日本版のタイトルが少しセンセーショナルだから誤解する人がいるかもしれないけれど,そんなに子育て一辺倒な本ではないです(子どもの関する話も一応あるけれど)。

子どもは2歳~5歳くらいまでの間,合計で40,000回も「これってなに」「どうして?」などと質問するんだそう。
それに対して大人がどう向き合うかが(つまりきちんと答えるかが),子どもの好奇心を大きく左右して,最終的な子供の学力や所得に関わってくるんだそう。

・・だけど、そうはいったって実際に親になったら大変そうだよね~。親としてどのように(効率的かつイライラせず笑)子供の「なんで」に答えるべきか、ってところが大事だと思うんだけど、この本ではとにかく「がんばれ」という感じ。
なんでなんでって・・・なんでもよ!!」なんて子供を怒るときにちょっとこの本の内容を思い出すことで我慢強くはなりそうだけども。

 

ところで、本書のなかで,「どんなに興味がわかないことでも,見方によっちゃものすごく楽しいこと,興味深いことが隠されているんですよ」ということを熱心にプレゼンする「退屈会議」というイベントが紹介されているけど,これめっちゃ面白そう。
例えば世の中には様々な形の缶詰があるんです、ほらこんなにも!!みたいな。ね、楽しそうでしょ???
「それが退屈かどうか」は,そのモノ自体の話じゃなくて,自分の好奇心次第なんだよ,と教えてくれる。子どもがせっかくもった好奇心を阻害するような親にはならんでおこう・・・。

■これから更に深めてほしい分野

 

 

「ここにゴミを捨てないでください」という直接的なメッセージよりも,そこに神社の鳥居のモニュメントやシールを貼っておくことで「何となく」ゴミを捨てづらくさせる・・・,そんな工夫がたくさん紹介してある本。そうした工夫を仕掛"学"と銘打っているだけあって,いろいろ細分化,系統化している・・・が,この本では取りあえずそこまで。

「へ~,世の中にはこんなのあるんだな~」という図鑑のような本で,それはそれで面白いけど,これであなたも自在に仕掛け作れるよというハウツー本みたいなものじゃないから,その点は理解しておいたほうがいいです。


「ここで○○するな」あるいは「○○してください」のような直接的呼びかけは本当に工夫がないもの(ゆえに無力)だなあと気づかされます。

 

■七咲に恋した!!!

 

エビコレ+ アマガミ特典なし - PSVita

エビコレ+ アマガミ特典なし - PSVita

 

 

社会人ですが,久しぶりに恋をしました。七咲が本当に可愛い。

これ以上可愛い人がいるんだろうか? 僕にはどうもそう思われない。
それだけで★100なんですが,Amazonのシステム上5までしか付けられないのが実に残念です。
思ったよりずっと分岐やイベントが多くて,全部楽しみ尽くそうとしたら相当長いこと楽しめます。ゲームシステムも単純でありながら飽きがこない仕組み。バッドエンドもそれなりにあって笑える。


こうしたゲームがさらにコツコツ進めることのできるPS VITAで出たというのはありがたい。Amazonにはぜひシステム改修をおこなって★100まで付けられるようにしていただきたい。

 

 

沖縄(宮古島)行くよ

めんそーれ!

どうでもいいけど「めんそーれ」って聞くたびに、沖縄の人たちが茹でた大量の素麺を観光客にザルごとぶちまけてるイメージが思いうかぶよな。思い浮かぶよね? よかった~俺だけかと思ったw 「麺そーれ!」みたいな。そんでめんそーれって何?

 

ーーー

昨年の3月に沖縄県石垣島へ旅行をして、それがえらく楽しかったもんだから、今年は2月(すなわち今月)に宮古島へ行くこととした。

3泊4日の予定で、ずっと宮古島にいる。
4日間も同じ島にいたら現地の亀とも初歩的な会話ができるようになってそうだ。

 

本当は広島県に行く予定だったんだけれど、JTBの店頭で見積もってもらってるうち、実は閑散期の沖縄とそんなに費用がわらない・・・ならば、避寒の地としてむしろ沖縄の方がいいんじゃないかという結論となり、その場で予定変更した次第。

 

昨年は石垣島、今年は宮古島とくれば、このまま沖縄の全島を制覇したい。

そしてどの島で大麻的な草的なものを栽培する的なことをして暮らしていくのがベストなのか、仕事をやめるまでに探していこうと思う。

というか実際、宮古島にはうちの(関わりがほとんどない)親戚が暮らしているらしい。名前も知らんが突然「お久しぶりですー^^」なんて言って図々しく泊まらせてもらって宿泊費浮かないかな? というかこの流れで親戚紹介したら確実に大麻農園やってるやつだよな。

 

ーーー

航空券を予約してから、今は宮古島で実際何をしようか考えている。俺は宮古島が割と南にあるという以外のことを知らん。石垣島よりも北なのか、南なのか、それすらもわからん。

お前そんなことも決めずに決めたんかと思われそうだけど、宮古島ってほんとヤクルトスワローズがキャンプやってるくらいのイメージしかないんだよね(って思って調べてみたら今年は沖縄本島でキャンプやってた!)

 

そんな調子であまりにも宮古島について何も知らないもんだから、行く前にいろいろと調べているんだ。

 

とりあえずレジャー的なことはしようということで、宮古島についたらまずシーカヤック(手こぎボート的なやつ)をやろうと思う。理由は大麻を育てていることが発覚したときに水路を利用して警察から逃げるためだ。シーカヤックで逃げる大麻密売者ってめっちゃ渋いな。

 

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(警察から逃げる一見楽しげな大麻密売者のみなさん。)

 

 

あるいは、宮古島のすぐそばに伊良部島という離島があって、2つの島は全長10キロの美しい橋によって繋がれているところ、これをランニングするのが楽しいらしい。

ただでさえランニングをするのが趣味な俺にとっては相当楽しめるんじゃないかと思うから、きちんとしたシューズを持っていって走ろうと思う。ちなみに実際の宮古島ラソンでもその道が使われているようだ。更にこの橋から見る景色はあまりにも絶景すぎて、ここでプロポーズをしたやつが橋から落っこちて死んだり、車道上にみんなで出てきた写真をインスタグラムにアップしようとして事故になったりと、いろいろトラブルがあるんだと。ふ~んそんな凄いところなのね。
そんなおちゃらけたインスタグラマー連中をよそに、寡黙にランニングをしているおっさんが誰かのインスタに写りこんでいたとしたら、それ俺だ。

 

 

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それから星が見たい!!!
昨年は石垣島の星空ツアーに参加したものの、滞在中は天気が優れず(というか沖縄で晴れるのってめっちゃレアなことなんだと初めて知った)、星空ツアーガイドの人からも「おんめえこんな天気で星空見ようってか? かあー東京モンは考えることがちげえっぺなあ! コニカミノルタの全天候型のプラネタリウムとちゃいますよ?」などと言われてしまってとても残念だった。実際にそんな珍妙な方言でも無かった気がするが。


とりわけ今年は一眼レフを持っていけるから、たとえ1日でもいいから星の見える夜があってほしい。さもなきゃ宿泊を継続して星が見えるまで潜伏しようと思う。生活費は大麻を売って稼ぐ。なんで俺の中で宮古島といったら大麻の名産地なイメージあるんだ? とんでもない風評被害だ。

 

後はそうだなー、とにかくドライブしまくって、島の全てのビーチに立ち寄る。そして海を眺めてはまた車に乗る。


そもそも旅のあてなんて、無理に作る必要なんてないのかもしれない。時間が止まったような環境で、ただぼーっと、ぶらぶら、したいことをする。
海を眺め、星に思いを巡らせ、そして亀と初歩的な会話をする。これだ。

 

だから今回の旅は最低限のスポットにだけ目星をつけたら、あとは適当にレンタカーでドライブをしていようと思う。

あるいはどこかオススメのスポットがあれば、2月19日までに僕に教えてください。ただし大麻畑の情報以外で頼む。

 

書評(FACTFULNESS、それでも強い日本経済、今君に伝えたいお金の話 )

 

■「情報の正しい受け取り方」を指南する良い本。データも役に立つ。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

 

 

 良い本。
「ファクトフルネス」を一言でいえば「冷静になれよ。データを見てみ?」ということ。

 

とても賢い人でも、予防接種を受けている子供なんてせいぜい世界の5割くらいだと思っている(本当は9割受けているんだって。僕も知らんかった)。
本書ではそういう「賢い人とされている人たちが、絶望的なまでに世の中について誤解している」アンケート結果がたくさん出てくる。その結果はランダム以下。どうしてこんなことに? (こたえ:1つめ、モノを知らないから。2つめ、本能のせい

 

本書は、人が自然にもって生まれるいくつかの本能(何でも悲観的になりがち、なんでも運命だと思いがちなど)と、それら本能から生まれる世の中に対する誤った認識をみなさんに紹介する。


そのうえで、本書は正しいデータを提示して皆さんにそれらの認識を改めてもらい、「そもそもどうしてそんな認識を抱くのか」という原因を探っていくのがねらい。

(これは上記したように本能のせいなんだそう)。

 

本書でなされる世界の貧困問題に的を絞った解説は、とりいそぎ「今の世界ってこんなになってんだ」という事実認識のために非常に役立つ。(へ~裸足で生活してるような極貧層ってもうこんな少ないのね。)

本書は更に、今度はやや心理学的な目線から、人の持つ本能から生じる危険で有害な思考を明らかにして、僕たちに正しい思考に基づく世界の理解を呼びかける。

貧困層への支援なんて結局無駄だからやめろ? 本当はこんなにも成果出てるんだよ? のように)

こちらはかなり実践的で、ダニエル・カーネマンの著書「ファスト&スロー」の内容(素早いけどいい加減なシステム1、遅いけど正確なシステム2)を想起させる読者もいるだろうと思う。
こちらはあれをさらに拡大したバージョンと思って良い。この点で、本書は単なるの経済事情のエッセイではない。

 

インターネットで手軽にデータを入手できる現代において、毎日のようにツイッターのデマが拡散したり、一部の活動家による歪んだ情報を真に受けてしまうのはなぜだろう?

この本はそれに対する答えを提示するとともに、今後、僕らがそういう情報に接する時の態度を矯正してくれるだろう。

翻訳も非常に読みやすいうえ、著者自身のプレゼンテーション方法がお上手で退屈しない。難しい本ではないし、中高生にもおすすめ。

 

 

■ややテーマを詰め込みすぎた経済エッセイ。今後に期待。
それでも強い日本経済!

それでも強い日本経済!

 

 

著者はトルコ人でありながら東大→野村證券を経て、現在は投資家。
紳士的かつ知的で、日本のことをとても魅力的に感じているのが本書を通じてもよくわかる・・・のだが、内容としては、日本国内の経済問題、米中新冷戦、仮想通貨にAI、日本企業の魅力、自己流投資術の話など、様々なテーマに及ぶ一方、ボリュームの問題からとくにデータ等を用いた詳しい説明があるわけではなく、著者がツイッターなどを通じて繰り返し述べていることのおさらい。

 

第1章は、メディアなどで伝えられている日本悲観論を否定するとして「AIで仕事消滅」「人口減少」問題などを取り上げている。
著者は、メディアがこうしたものを悲観的に伝えるのは、将来何十年に渡って同じ技術が継続すると考えているからなのだという。
でも、例えば、VRロボットスーツの技術が向上すれば、現在日本に溢れかえってる高齢者の経験・知識をそのまま現場で活用できるので、日本は世界一の知的財産を保有する国になるかもしれない。(P.31)
著者の得意なフィールドではこういう具体的な提言があって読むのが楽しい。

ただ、人口減少問題については「むしろ歓迎すべきだ」としたうえで、ある程度人口が減れば自給自足が可能になる(P.33)、核家族ならば親の家を自分が使えるから気軽に勤め先を辞めるくらいのチャレンジができるようになる(P.35)とあるけれど、うーん自給自足はメリットがよくわからないし、自分は親から譲ってもらう家があればいくら失敗したってスネかじればいいけど、その後の世代はどうするんだろう・・・という疑問は残る。

 

第2章、第3章はそれぞれ米中の新冷戦の話と、仮想通過について。
前者については著者独自の視点による世界情勢の解説で、知らなかったことも多く参考になる。
他方で、仮想通貨については唐突に出てくるうえ、仮想通貨とは何か、どういう仕組みなのかという、他の入門書でも書かれているような内容(今後の見通しについては記述がある)。
そして両者とも、とくに日本がどうのこうの無いです。
米中の緊張の中で日本が存在感を増す方法だとか、仮想通貨を活かした日本経済の再生だとかそういう話はなし。
多分テーマによらず著者が書きたかったから書いたんだろうと思われる。

 

第4章はまた日本の話題に戻り、そこでは消費税と働き方改革について触れられているが、ここの書きぶりはあんまり論理的だとは思えない。

「金持ちでも貧乏人でも同じ税率がかかるというのは平等ではない(中略)高額商品の場合は比率を高くするなど、消費税を商品別に設定したほうがいいだろう(P.123)」
などと言った(なるほど著者は商品ごとに税率設定すべきと考えているのね)、その2ページあとで、今度は軽減税率に反対しつつ、
「軽減税率の導入によって消費税が複雑化することとなり(中略)様々な仕事がふえて多くの運用コストが発生」
「仮に軽減税率を導入する場合(中略)どのように「生活必需品」と「贅沢品」を区分するのか」
と言ってるけど、さっきそうしろって言ったじゃん!


(更に言えば、消費税に反対する文脈で「私は、基本的には金持ちほど税金を払うべきだと思っている(P.123)」とあるけど、消費税ってまさにそういう税金じゃないの? 著者が例として挙げている、金持ちがランボルギーニを買った場合と、貧乏人がパンを買った場合で、どっちが「多く税金を払って」いるんだろうか?(所得の中に占める税負担の話をして、これを不平等だというならわかるが、そういう指摘は特になし。))

 

第5章は自分の考えている投資術であって、ふーんという感じ。
「10銘柄に投資して、そのうち1つでも株価が10倍になれば資産が10倍になる(P.195 )」とサラっと書いてあるが、よく意味がわからない。

100万円ずつ10銘柄に投資(1,000万円)、うち1銘柄が10倍、他9銘柄が一定なら合計1,900万円で1.9倍にしかならなくない? 

 

以上、読んでいて、著者なりの誠実さとか日本好きなんだな~という気持ちが伝わってきて気分がよくなる一方、書かれていることはツイッターの延長のようなことなので、そのつもりで。
この内容だと、アベノミクスを支持している人にとっては(心地いいものの)自分の説を補強する材料になることはなく、また、逆に反アベノミクスの人にとっては自説を改める契機にならないだろう。
著者は多才でサービス精神があるがゆえに色んなことを書きたくなるのかもしれないが、もっと自分の好きなことに絞って掘り下げて書いたほうが嬉しい。

 

■一貫性の無い本。

 

いま君に伝えたいお金の話

いま君に伝えたいお金の話

 

 

おそらく中高生を想定読者とした「お金」の考え方に関する本。

でも、セーフティネットがどうとか、クラウドファンディングがどうとか何の説明もなく出てくるけど・・・わかるかなあ? やさしい漢字にも丁寧にルビが振ってある一方で使われている単語はところどころ難しい。

 

第一章はお金の成り立ちとか役割とかにまつわる話で、まあわかりやすい。
が、本書で読む価値があるのはそこらへんまで。

著者が繰り返すには
「社会もお金が回ってはじめて健康でいられる」
「日本人も日本の会社も、お金を使うことより貯め込む方を優先している」(p.29)
とのことなんだけど、その一方で、
「値段が高いものには何か高い価値があるように錯覚してしまいがちです。それはお金の魔力のせいです」(p.54)、
「値段が高いというだけでそれをなにか凄いものと思い込み買う人もいます(略)冷静な判断ができていない」(p.55)
として、それが「無駄遣い」だと言っている。


「価格だけを判断基準とするな」と言いたいようなんだけれど、そもそも価格というのが市場でどのように決まるのかって話が無いままそうした断言がいくつかあるので、その流れで読み進むと「高い物を買う人はバカ」という感想しか持たない。(その一方で申し訳のように「でもそれは皆さんがどう考えるかです。私はそういうのにもお金を払う時があります」みたいに書かれているので、読者としては著者が結局何を言いたいのか分かりづらい。)

 

あと、全編にわたって「貯蓄をしろ」、「投資をしろ」、「借金するな」、「社会にお金を回せ」といろんな方向のメッセージが出てくるので、一貫性が無く感じる。若い頃はまず2割を貯金しろという話の一方で、自分が10歳のころから投資をして大儲けしたって自慢話があるのもそれに拍車をかけている。結局何をどうさせたいの?

 

また、著者は借金について非常にネガティブな記述を始終している(P.150~)けど、これも結局自分が大きな額を借り入れして大成功した自慢話で終わる。

そして結局「お金を返すのは、お金を借りるときに想像するよりずっと大変です」(p.152)ですって。金利がつくから当たり前の話なんだけど、そういう営み(ファイナンス)も含めてお金を回すってことなんじゃないかなあ。

 

ついでにいうと後半部分は「お金」とは直接関係ない「ミッション」だの「ビジョン」だのという暑苦しい仕事感の話で、わざわざこの本を読む意味はない。

 

本書のテーマ(のようなものをあえて探し出せば)「自分の効用をよく見極めて金使え」というのはそのとおりだけど、それだけの話を190ページに渡って書いただけのありふれた啓発本。
でもむしろ借金して起業しようとか熱上げてる子に現実見させるにはいいかも(意外にもネガティブな記述が多い)。
むやみにアニマルスピリットすすめてる本が嫌いだから、裏を返してその点で★2かな。

 

 

 

 

Amazon書評(成功する人は偶然を味方にする、日経平均3万8915円、日本再生は、生産性向上しかない!)

 

 自分が成功した幸運に感謝して、もっと税金を払いましょうという本
成功する人は偶然を味方にする 運と成功の経済学

成功する人は偶然を味方にする 運と成功の経済学

 

 

まず、この本って成功するための幸運を掴み取る方法のようなハウツー本ではないのね。
内容に沿った正しいタイトルをつけるならば「あなたのその成功、わりと”運”」とか「成功したなら税金払おう、だって運だもん」とかそんな感じになる。このタイトルで内容を勘違いして手にとる人が多いと思われる。

原著のタイトルは「Success and Luck: Good Fortune and the Myth of Meritocracy」(成功と幸運:運と実績主義の神話)で、これであっても本文中で著者が「タイトルが誤解を招くかも」と言っているのに、それを更に意訳した本題はどうなのかなあと思う。

 

さて、著者が本書の中で繰り返し述べているのは、とにかく成功をもたらすのは本人の努力だけでなく、例えば優秀に生んでくれた両親をもったとか、誰々にサポートしてもらったとか、そもそもインフラの充実したこの国に生まれたとか、そういう「運」が重要なのだということ。なんでもかんでもお前の実力じゃねーんだぞと。


でも、今のアメリカの成功者は、自分の成功の大部分を実力だと感じ、それゆえ、自分で稼いだお金を公共投資(税金を支払ったり寄付したり)することに嫌悪している。自分の実力で稼いだ金なんだぞと。(これはそのとおり。心理学的にも実証されていて、成功者ほど「運」を軽視して、逆に不幸な目にあっている人ほど「これは運が悪い」と考える傾向にある。)

その結果、アメリカではとくに教育関係を中心にお金が回ってこない現状がある。


で、本書は、そうした現状を変えるため、成功には運が必要不可欠だということを実証的、経験則的に説明しつつ、彼ら成功者に「自分の成功は運によるところが多かったんだなあ」などと意識を変えてもらうことで、そういう「運」を提供した国家のインフラ維持のための高い税率に納得してもらおうという「富裕層への重課税の正当化」が目的である(タイトルとかけ離れてるなあ!)。

 

日本でもいわゆる「意識高い系」と言われるような人らがいるから、そうした「自分の成功が全部自分の能力によるもの」と思っている成功者の姿は想像しやすい。でも、彼らが本書を読んでハっと幸運の女神の加護に目覚めるかと言うと・・・。こういう語りかけを続ける必要があるんでしょうな(と著者も言っている)。

 

ところで今、このレビューを書いている時、日本ではある富裕層の住む住宅街に児童相談所を設置しようとしたところ「土地の価値が下がる」等の理由で大反対にあったという報道がされている。
まさにこの本に出てきた「成功者」が、その富を公共投資に向けることを嫌悪している状況そのまま。そういう意味では、今(願わくば彼らが)この本を読む価値はあると思う。

 

 

 日経平均の平成バブル崩壊に関するエッセイ&解説本。わかりやすい。

 

 

1990年1月からはじまる日経平均バブル崩壊を、野村投信という現場で見てきた著者による回顧本。

これまで日経平均バブルの崩壊については、様々な識者から「資産価格が実態を超えすぎたから」だの「土地価格が下落したから」だのという説明がされているが、そうした説明は往々にして「なぜ1989年12月までバブルが膨らんだのか」、そして「なぜ1990年1月から崩壊が始まったのか」に答えられるものではなかった。

どうして12月まで3万8900円で日経平均を買った人たちが、年が開けて突然「割高だ」と宗旨替えして売りに走ったのか?

著者はそうした疑問について、とりわけ金融市場における「制度変更」に着目してその必然性を見出し、1989年12月にバブルが最高潮に達したこと、翌月から大暴落が始まったことの原因を解説する。

(銀行の会計制度変更と、地球の裏側で起きた金融危機が発端となり、そこで損失を抱えた日本の機関投資家たちが外国人の裁定取引のカモにされたことで炎上したんだそう。)

 

それと同時に、これまでまことしやかに語られていた「俗説」についても、データをもとに否定。
私もこれまで日経平均バブル崩壊は、大蔵省の「不動産融資総量規制」通達が原因だと思ってました(実際には日経平均崩壊と時期がリンクしていないうえ、総量規制解除まで土地価格に目立った変化は無かったそう)。

このように、本書が優れているのは「あの時こうだったんですよ、いやー大変でした」というエッセイに終わるのではなく、なぜバブルが起き、そして崩壊したのかという分析がデータとともにしっかりと語られている点。


そして、それが非常に平易な説明、かつ論理的で、知識をひけらかすために複雑な説明をしたがる金融業界の人にあるまじき分かりやすさ。元野村の人の本なんて9割自慢話でしょ・・・と思っていたら全然違った。


先物って何?」からはじまり、「裁定取引のやりかた」、「裁定買い残の解消売りで株価が下がる仕組み」まで明快に説明してくれて、これまで何となく知ったつもりになっていた部分まで知識が整理されて、これだけでも読む価値がある。

また、バブル時代の野村を始めとした証券会社の(しばしば横柄な)営業手法やトレード手法なんかもざっくばらんに語られていて、エッセイとしても面白い。

それからオマケに、単なる昔話に終わらないよう仮想通貨バブルがなぜ起きたのか(トランプと海外ヘッジファンドのせいかもしれないって)、仮想通貨バブルと平成の日経平均バブルと何が違うのかについても論及。

アベノミクス効果で日経平均は26年ぶりにバブル後最高値をつけ、そして現在世界同時株安の危機に差し掛かっている今、平成バブル崩壊の状況を振り返ることは無駄にならないだろう。

 

■イギリス人の社長の提言する生産性向上論。具体的(でも3割ぐち)。

 

この20年間にわたって日本の低成長が続いていることについて、よく「生産性が向上しないから」という話を聞く。
が、そもそも生産性って何? 具体的に何をどうすれば日本の生産性はあがるの?
こうしたそもそも論について語られることは意外と無かったが、本書ではそれを外国人がやった(本来こういう本を日本人がバンバン書かなきゃいけないと思うんだがなあ~)。

 

著者は元ゴールドマン・サックスのアナリストで、現在は日本の工芸会社の社長をしているイギリス人。
その目線から、日本社会のマクロ的・ミクロ的な「非生産性」について事細かに指摘する一方、
イギリスが金融を中心としたサービス立国を成し遂げた経験を参考に、今後の日本の進むべき道を提示する。

具体的に著者が取り組むべきとしているのが「観光」と「女性の活躍(ウーマノミクス)」。
観光については、日本には1泊数百万円するような超高級ホテルがほとんど無く、海外のセレブが「泊まるところがない」状態にある。
日本企業のそうした基本的な海外マーケティング不足を指摘しつつ、日本が相手にするべきはそうしたお金を落とす「上客」なのだという(そして、そのために「IR(統合型リゾート)」が必要)。

また、女性の活躍は、現在女性に任せている仕事をそのまま拡大したところで生産性の向上は見込めず、仕事の「質」自体を変えていかなければなならないのだという。
日本のあれがだめ、これがよくないという話の一方で、こうした具体的な方策も、データとともにしっかり書かれているのが本書の価値といえる。
IRを「ギャンブル中毒になるからだめ」という一点張りで否定するのは(なんでパチンコ、競馬はいいの?)、まさに本書で登場するような、現状を変えようとしない、論理的な話をしないことで、日本の低成長を牽引(?)している人たちに該当するんでしょうなあ。

とはいえ、全体のうち3割くらいは「なんとなく日本で嫌な思いした」という単なるグチも入っていると思われるので、その点は適宜読み流したほうが良い。
たとえば、高級料亭で閉店時間無視してたら追い出されたとか(時間は守ろうよ!)、深夜にダンスができないとか(そういう騒ぎ散らす観光客が、日本が呼び込むべき「上客」だとはとても思えないなあ)。

観光客が目当てにするのは「おもてなし文化」などではなくて「観光資源」だ(P.66)と言いつつ、そういうところの「気前の良さ」「寛容さ」を求めるのは読んでいて矛盾に感じた。みどりの窓口での苦労話などはほとんど著者の「最近あったむかつくこと」レベルの話だろうと思う。

また、最後の二階幹事長との対談は具体的な話は無く、なんとなく偉い人に会えたから挿入してみましたくらいのもの(著者だけが熱心に話しているだけ)。

こうした点を割り引いたとしても、これまで漠然と「生産性ってなんだろう」と思っていたことが整理されるので、読む価値はある。
デフレ不況をマネーの量を調整して抜け出す一方、同時に、こうした努力もしていかないとグローバル化の世界経済では競争力を維持できない。その意味で、著者の提言には真摯に耳を傾ける必要がある。

 

 

(日記)療養中やることねー

インフルエンザからは回復し、喉は痛いままだけれど熱はもう無い。ランニングも再開できそうだ。でも会社はまだ休まなくちゃいけない。まじでやることねー。旅行でも行こうかなほんと? ネットフリックスで配信されてる釣りバカ日誌シリーズも全作見終わるぞマジで。

 

とりあえず今日はお散歩しようと思って一眼レフを持ってぶらぶらした。髪の毛ぼさぼさ、黒いコート、大きめのマスク、そして望遠レンズ付きのカメラと、この世界のどんなにぼんやりした警官だろうと即座に声をかけてくるだろう格好になった。

 

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スーパーの駐車場でネコ発見。

よくお客さんから餌付けされているのを見たことがある。

俺がカメラを構えたまましゃがみこんでいると、俺のことをそうした餌付け客だと思ったのか人懐っこく近寄ってきてくれた。で、それからの「ちっエサもってねーのかこいつ」という表情からのさっさと退散するまでの写真を撮りました。

 

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にゃ~

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にゃ~ご にゃーご

 

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・・・・・・・・・・なんや何も持ってへんのか・・・・

 

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ネコに遊んでもらうゆーのに何も持ってへんのか・・・

 

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兄ちゃん次にネコと遊ぶときはネコのルールちゃんと学んでからきいや

 

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ネコがどこかに行っちゃったから、俺はラーメンを食べに行くことにした。

こういうスッキリした醤油ラーメン(いわゆる支那そば)ってそんなに食べないけどここは美味しそうだったから食った。まあまあ。

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この時は望遠レンズしか無かったんで困った。通常の距離で撮影したらラーメンじゃなくて小麦粉の粒子みたいな写真になる。そこで思いっきり椅子を引いたうえ、カメラを頭上くらいまで高く掲げてからやっと撮影できた。こいつ何で鳥撮るカメラでラーメン撮ってんだって見てるお客さんいたからTwitterで「変なやついたw」で晒されてる可能性かなりある。

 

ネコに逃げられて、ラーメンを食った。この日のお散歩の報告としては以上だ。

肌寒くなってきたし、風邪がぶり返したら大変なのでもう帰る。

 

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こんな時くらいピアノをまじめに練習すべきなんだろう。

レッスン場も開いてるんだけど、先週ピアノの先生に「インフルエンザにかかったんで休みます」と連絡しちゃったばかりなので、今ぶらっと行けばコンパクトサイズのエレクトーンを投げつけられるだろう。

 

今の課題曲はファイナルファンタジーから「エアリスのテーマ」。見開き2ページの短いやつで、ほぼ完成したから今週末あたりに録音してアップしたい(次回更新はそれにしたい)。

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素敵だね」「ザナルカンドにて」と続いてファイナルファンタジーの曲ばっかりやってしまってるが・・・なんかクラシックはモチベーション湧くものとそうでないものの落差が激しいんだ。ピアノの先生には「弾いていると眠たくなる」「これは眠たくならない」という2つの評価軸で課題曲を選んでもらっているが(こんな摩訶不思議な奴のレッスン計画も立てなきゃならん先生というのは本当に大変なものだ)、先生自身の趣味もあってゲーム曲をしばらくやっていこうという話になった。

 

あ、でも、最近「君の名は」の楽譜を注文したんだった! どのくらいのレベルかわからないけれど、そこからピンとくる曲3~4つやりたいと思っている。

このほかFFでもなんでもリクエストあったら言ってくれよな!

 

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30日(水)まで会社を休む必要があるから、あと2日、またネコに逃げられ、ラーメンを食い、ピアノを練習しようと思いつつテレビ見なきゃいけない。 もう見てない釣りバカ日誌も残ってねえぞ。