バタートーストを乗せた猫の話

普段ピアノに関するろくでもない話しかしてないから,今日はピアノ以外のろくでもない話をする。

 

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1.ビールで飲もう風邪薬

 

今日Twitterを見ていたら,お酒飲み友達のフォロワーが「風邪をひいたから葛根湯でも飲むか(T_T) ビールで」みたいな話をしていた。


これは,俺たちアル中界隈にとっては「アル中アルアル」(アルコールとあるあるネタをかけている面白い言葉)としてよく行われる行為だ。

 

みんなからしたらドン引きかもしれないけれど,薬はお酒で飲んだほうがむしろ良いんだとアル中は考えている。

以下,やや難解になるがその理屈を説明しよう。

例えば,薬局で売られているお薬や,処方薬の注意書きを見てほしい。

たいていこう書いてあるはずだ。
「アルコールなどとともに摂取しないでください。効果が出すぎる可能性があります」
え,お得じゃん!!

 

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でもまあ,風邪をひいている時は喉も腫れていて,味覚もおかしくなっているから,ビールを飲んでもそんなに美味しいものじゃない。

だいたい炭酸も喉に悪い。

だが飲んでしまう。
なぜか?
お前たちはニュートンって知ってるか?


物理の教科書をひらくと,ニュートンが考えた「慣性の法則」ってのが載っている。
慣性の法則というのは,例えば,走ってきた人が急に止まると,体が前に倒れこみそうになるよな,あれのことだ。
あれは,足は動いてないんだけど体は勢い(慣性)が残っていて、急には止まれないから起こるんだ。

 

アル中も基本的には慣性の法則に従っている。
だいたい昨日まで夜にはお酒を飲むような生活をしていると,風邪ひいて体調が激悪な時にも「あれ? なんで俺は缶ビールあけてるんだ?」って飲んでから気がつくのだ。
なんかもう,喉が乾いたな~ってよりもリズムに近い。

いやあ本当にニュートンは凄い。

だけど,不思議なことに,そんな話を,おそらくこの世界の「理系」の頂点に立ち,ニュートンの法則なんて熟知しているであろうお医者様にすると「アル中から立ち直ろうとする方のセミナーをご案内しますね。大丈夫,アル中はちゃんと治ります」なんて言われてしまう。なんでだ?

そして,そんな話を同僚にしたところ,「お前な,そうやって,やめたくても気がついたらやってしまっている,というのがまさに中毒の定義だろ」などと,たとえシラフの時に聞いたとしても全く理解できないことを言い始めたから,ビール瓶で何度か殴打したうえで殺害し,逮捕はされたが裁判で「酒に酔っていたから何も覚えてない」と主張して無罪判決を勝ち取って帰ってきた。

風邪をひいているアル中のみんな,おだいじに酒を飲もうな。

 

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 2.バターを背中に乗せて回転するねこ

 

先ほど慣性の法則について説明したが,それとは別に,お前たちは「マーフィーの法則」って知ってるか。

以下,説明する。

 これはちょっと有名だから知っている人も多いかと思う。

 

俺が法則の内容をグダグダ言うよりも,実際にこの法則が発動するとどうなるか(どういう時に発動するのか)を言ったほうが理解しやすい。

 

 ・車を洗った日はかならず雨が降る。

・「雨」という天気予報を信じて傘を持った日は必ず晴れる。

 

こんな感じで,「悪いことって,ほんとタイミング悪いときに起こりますよね~」みたいな感じの法則だ。

 

この法則に打ち勝つ方法は無い。

俺たちができることと言えば,ただ「ちくしょう!!」と思うところを,「お~~これがマーフィの法則かあ~!」などと感慨にふけることでストレスをちょっとでもやわらげることくらいだ。

 

そんで,このマーフィーの法則には

 ・高価なカーペットのうえでトーストを食べると,必ずバターを塗った面を下にして床に落下する。

 というのもある。

なんで高いカーペット使ってるときに限って汚れるかな~!!」という嘆きを表しているのだ。

(なお,安いカーペットだと不思議とトーストを落とさないことが知られている)。

 

 さて,その一方で,これはマーフィーの法則ではないんだけど,

 ・猫が高いところから落ちるとき,必ず足を下にして着地する。

 ということも一般的に知られている(俗説らしいけれど)。

たしかに,背中からドサって落ちる猫って見たことないよね。

 

で,ちょっと幼少期におかしな教育をうけて頭が変になったやつが,

 「猫の背中にバターを塗ったトーストをくっつけて,カーペットに落としたらどうなるんだろう?」

ってことを考え始めた。

 

猫は必ず足を下に向けて着地するものだけど,そうすると,猫の背中に設置されたバタートーストはカーペットに付かないから,マーフィの法則に反してしまう。

 

これは,いったいどういうことなんだろう?

二つの法則が両方同時に並び立たないとき,それは「矛盾」とよばれる。

 

猫をむりやり高いところから落とすなんて可哀想なことするわけにいかないから,実際に実験することはできないので,俺たちがこの結果を知ることをはできない。

 

だからあくまで理論上,頭の中でどうなるかを想像するだけになるんだが,今のところ世界で考えられているなかで一番有力なのが,

 

①まず、猫が足から着地しようとするんだけど,

②バタートーストもマーフィの法則の力で落ちようとするから,猫の背中が下向きになる。

③でも,やっぱり猫も足から着地するから足が下になる,

④ところがバタートーストも自分から床に落ちようと猫の背中を下に向ける・・・・

 

これを永遠に繰り返した結果,猫はそのまま空中にとどまって回転しはじめるというものだ。

こいつはさっきからいったい何を言ってるんだ?と思うだろうからイラストを作ってみた。

  

まず,猫の背中にバターを塗ったトーストをくっつけるところから始めよう。

ちなみに絵は俺がペイントで書いた。

 

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①猫が落ちる時は,足が下を向く。

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②マーフィの法則に従って,今度はトースト面が下になろうとする→

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③このふたつの運動が延々と繰り返され,やがて猫は空中にとどまりつつ回転を始めて安定する。

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 この運動のことを「バタートースト猫のパラドックス」という。

どうだ,かわいいだろう。

 

・・・・。

 

そんだけ。

 「バタートースト猫」という単語がかわいくて使いたいがためだけに今日これを書いた。

まったくどうしょうもない話で申し訳ない。

だいたいこのブログはもとから下らないんだ。