2020年終わってた

あけましておめでとう。

 

これまで丸5年間ブログを更新し続けていて、年平均の更新回数がだいたい40回であるところ、去年は25回しか更新できなかった。

理由としては皆さんもご体験のとおり、流行り病のおかげで身の回りでネタになりそうなことが隣の後輩がポカしたことをいちいちここで報告することくらいだった。これ以上に嫌な先輩いますか?

 

--

去年買ったクソゲー

 

例年、年末に決まってアップする予定だった「2020買って良かった、悪かったものトップ3」も、少し書き始めてから「今年特におもろいもの買ってないな・・・」ということに気がついた。

というのも、コロナでずっと家にいるから、買うものもだいたい似たようなゲームソフトだったりするんで、どれも似たような話になるんだよね。それも面白くないかなと思って書くのをやめた。

 

それでも「アオナツライン」は買ってかなり後悔した(すでに中古屋に売った)ので、少しここでも書きたいと思う。

好きな人いたらごめん。

 

「アオナツライン」はPS4のソフトで、いわゆる女の子との恋愛を楽しむ「ギャルゲー」というジャンル。パッケージの女の子達が可愛くて、雰囲気も爽やかそうだったのでほとんどジャケ買いした。

 

f:id:amemiya_a:20210102104850j:plain

 

 

そんなゲームを俺がやることに(一部の人は)意外だと感じるかもしれないが、割とやる。特に、20代の頃にドハマリした「アマガミ」というゲームの七咲逢という子にはかなりのガチ恋をして、一定期間食欲をなくして痩せたくらいだ(周りの年代ではすでに結婚して子供が走り回ってるやつもいたというのに)。

 

で、コロナ禍で鬱々としている昨今、こういうゲームをしてときめきを補充して癒やされよう、と思って買ったわけよ(ちなみに、俺が買ったのは一般向けのPS4版だが、PC版は18禁らしく、ググるとアレな絵ばっかり出てくるので注意してね)。

 

こうした恋愛シュミレーションゲームをやったことある人なら分かるだろうけど、この手のゲームは、相手の子との会話や、自分の行動を「選択肢」で選び、その結果で好かれたり、嫌われたりするのがお決まりとなっている。

例えば、俺が高校くらいの時にやった「ときめきメモリアル3」というゲームでは、女の子とデートする時に自分の服装を全部自分で決める必要がある。この服装がダサいと、女の子は待ち合わせ場所で一瞥するなり怒って帰ってしまう。そんな気難しい奴やめとけよ!

とは思うんだが、それだとクリアできないので、一生懸命ファッションを考えては、それを選んでデートに行く。家で勉強ばっかしてた男子高校生だからそんなファッション詳しくないよね。そんで悩んだ挙げ句に着ていったTシャツに黒のジャケットみたいな、デートに行く男のテンプレみたいな格好でも、会う前から他人のフリをされて帰られる。おい難しすぎんだろ!

 

ちなみに、どんなシチュエーションでも絶対に女の子が帰らない格好というのが「上下とも黒のスーツ」というもの。スーツはゲーム内で非常に点数が高く、これさえ着ていけば絶対デートできるようになっている。えっ、お互い高校生同士だよね??

なので、このゲームを攻略する人は誰でも、たとえデート先が真夏の公園だったとしても上下スーツで出かけるのである。「ふうん、ちょっとはマトモな格好してくるじゃない♥」っておかしいだろどう見ても! ハタから見ると完全にホストと同伴してもらってる女に思われんだろ!

 

アオナツラインの話をしようと思ったら完全に「ときメモ」の話になってしまったが、とにかくそうした「選択」がゲームを面白くする大きな要素になっていることは理解していただいただろう。

で、このアオナツラインは、逆にその選択肢がほとんどない! というか、全く無い。

いくつかの短いシナリオ(小話)に分かれていて、そのシナリオの間で、3人の女の子のいずれかを選べるようになっている。そこで選んだ女の子の小話を次から読めるというわけ。で、同じ女の子を選び続けているとクリアできる。小話を読んでいる最中はただ文字を送って読みすすめるだけで、選択肢がないので、特にやることもない。

うーん・・・・・なんていうか、PS4の画質で読める絵本?

 

また、選択肢が無いので自分が主人公なんだっていう感情移入も出来ないから、「先輩! 好きです!!」と言われても「先輩、好きなんですってよ・・・」とめっちゃ他人事のように感じる。

更に、爽やかな恋愛モノだったら良いんだけれど、なんか略奪とかイジメとかのエピソードもあってモヤモヤする・・・なんで俺はコロナで家にいるのに更にモヤモヤしてんだ?!

 

買って数回プレイして2ヶ月放置した後に売ったら2,000円くらいで買い取ってくれたのでそれは良かった。

(こんなことならまだ18禁のエッチな方買えばよかった・・・)

 

 

応用情報技術者試験の合格体験記

受かってたぞ! 応用情報!!

 

f:id:amemiya_a:20201227232234j:plain


合格点は午前午後ともに60点以上だから、この点数の通りギリギリでの合格。でも一度の試験で受かって本当に良かった。


体感的に、「基本情報」よりずっと難しかった。
上位試験なのだから当然だけれど、「アルゴリズムが出題されないから基本情報よりむしろ簡単だよ^^」とか言い放っていた奴いたろ。罠やめろ。

 

というわけで、合格点ギリギリだったにも関わらず、早速ドヤ顔で応用情報技術者試験を独学で一発合格するための勉強法をブログのネタにするのであった。

そうそう、スマートドラッグはやっぱりおすすめなので、本気で勉強したかったらおすすめなので、良かったらこちらの記事も参考にしてもらいたい。

 

amemiya-a.hateblo.jp

 

試験のたびにこうした宣伝をしているから、俺はスマートドラッグの有効性を実証するためにこうした資格を取っていると言っても良い。

 

それでは本題をどうぞ。

続きを読む

めりくり

メリークリスマスイブ。

 

今日はテレワークでずっと家にいたけれど、夜はケーキでも食べようと思って駅まで行ったら、改札から出てくる若い女の子みんなを、右から左から片っ端から「今日遊べませんか」とナンパしている男がいた。計画性なさすぎだろ。
それか、クリスマス当日に遊ぶ予定だった女の子にドタキャンでもされたのかな。だとしたらちょっと可哀想になる。

駅の広場くらいまで女の子についていって、それでも相手もされないと、諦めて落ち込んでいた。

そうしてうなだれる男のすぐそばには、「道行くみなさん、あなたたちは、キリストが再誕したのはなぜだか、わかりますか?」と演説している男が立っている。
クリスマスイブなのに地獄だよね。

このキリスト男は年がら年中、いつも駅前にいる。
いつもいつも、キリストの存在を僕たちに気付かせてくれる。
気付かせてくれるのだが、なぜだろう、ずっと「いないもの」として扱われている、たぶん40代くらいの男性だ。
キリストがいるんだったら、今夜くらい、あの不幸なナンパ男を救ってやってほしいと思いながら小走りにその場を立ち去った。その理由は次のとおり。

--

駅前に小さなケーキ屋があって、前から良さ気だな~と思っていたから、前もってクリスマスに食べるケーキを予約していたんだよね。ホールケーキ。

 

みんな、ホールで食うケーキはいいぞ。

俺は提唱したい、この世界に住む人が最初に抱いた夢、8割くらい「ケーキをホールで食べたい」説。
大人になると容易にこうしてケーキが食べられるから、大人になってよかったと心から思う。
大人っていいぞ。お金もらえるし。中高生の君たちに自慢したいくらいだ。

 

で、この予約ケーキの引取りが19時00分だったから、そのとおり19時に家を出て駅に向かった。

 

早速遅れてんじゃねーよって君は思うだろう。
でも大丈夫。

君たちは、いままでにクリーニングの引取りをしたことがあるか。
19時に引き取りっつっても、それは19時以降、閉店までを意味する。だから割と余裕なのだよ。


そう思ってとぼとぼ歩いていたら、電話が鳴った。

 

相手「ケーキ予約されてますよね?」
ぼく「はいそうです、19時以降引取りですよね。」
相手「うち閉店19時なんです・・・
ぼく「転がるくらいダッシュします

 

ケーキ屋が近づくと、路肩に(あれって店主の女性かな~・・・)って人が、まさに文字通り首を長くしながら、そちらに歩いている俺のことを凝視しているのがわかった。
人生ではじめてケーキ屋に行きたくないと思った。

 

時刻を見ると19時15分くらいだったけれど、とりあえず売ってくれるようで安心した。

店内に入る。
そしたらこの日のために増員していたバイトさん8人が一斉に俺を見た!!!
そんなにカウンターにスタッフ必要か??? って思うくらいカウンターの向こうで8人が俺を見る!!
しかもたぶん19時あがりで彼氏とデート予定だったろう若い女性のバイトさんだよ!

本当に申し訳ない気持ちでケーキを受け取り、お金を支払う。ほんとごめんよ・・・。
その間も、手持ち無沙汰のバイトさん8名は俺を見る。ほんとうに、ほんとうにおまたせしてごめんなさい。

 

レジをしてくれた人に

「お持ち帰りのお時間はどれくらいですか?」と聞かれ、

「15分くらいです」とこたえる僕。いま19時15分。

 

「「「「てめー19時になってから家出てんじゃねーよ」」」」」

 

帰りに駅前通るとまだナンパしてるしあいつ・・・。

 

f:id:amemiya_a:20201224224946j:plain



 

 

おれのかんがえるさいきょうの速読法の話

『速読について。』


本屋に行けば誰でも、死ぬほど多くの「速読」に関する本が並んでいることに気がつくだろう。
こんなにあると、もはや「速読本を速読するための本」が必要なくらいだ。

少し開いてみると、やれ眼球を早く動かせだの、ページ全体を見て目に焼き付けろだの、手の感触で感じ取れだの、体感的に7割位は「超能力」みたいなことが書いてある。

 

でも、世の中の人はたいてい時間がないから、そんな超能力を身に着けてでも本を早く読みたいという願望があるのだろう。

なので、今回は俺が考える「速読法」をここに記す。
そしてその方法がベストであるとも断言する。

 

==

 

●読まない。

 

本を最も早く読む方法。それはずばり「読まずに済ませる」。すなわちこれなり。
さしあたり、お前の冗長なブログを読まずに済ませるわという言葉が聞こえてきそうだ。
でも、これは気の利いたトンチなどではない。
ただし、「読まずに」というと語弊があるので、「なるべく読み飛ばす」とも言い換えて良い。

 

そもそも人はなぜ本を読むのかというと、その本の主張や情報を、時間をかけずに取り込みたいからだ。
他方で、本を読む時間を味わいたいという人もいるだろうが、そういう人はそもそも「速読法」などという手法自体を求めていないはずだから、ここでは対象としない。

 

そのために、具体的にはどうするのか。著者の主張だけを読んで、ほかは一切読まないことだ。
国語の授業のようだが、世の中の文章というのは
①「言いたいこと」
②「言いたいことをわかりやすいように補強する『論拠』や『例』」
で組み立てられている。

このうち①「言いたいこと」だけを拾って読む。その他の部分はいっさい読まない。
これが「読まずに済ます」の意味するところだ。

 

==


●文章の最初か最後だけを読む。

 

この方法を実践するためには、①「言いたいこと」がどこに書いてあるかを効率的に見つける必要がある。
つまり「どこを読んで、どこを読まずに済ませるか」という「あたり」をつけなければいけない。

 

が、「どんな文章でもここだけを読んでください」と、中々いえない。
というのも、著者によって、どこに何が書いてあるか」にバラつきがかなりあるからだ。
「ロジカル・ライティング」を練習している人の書く文章は、各パラグラフの最初に「言いたいこと」が書いてあり、残りはその補強が続くようになっている。そういう決まりになっている。
したがって、その場合は各パラの最初だけを読めば良い。これを「パラグラフ・リーディング」という。
ところが、わりと散逸な文章を書く人(that's me)は、その逆で、あーだこーだ、そーだこーだ言って、文章の最後に「まあ、俺の言いたいこととしては・・・なんですけどねw」みたいな文章が来ることが多い。

そんなブログ多いでしょ。

 

というわけで、文章は必ずここを読めば良いという「攻略法」は無いのだが、そこで提案として、「各パラグラフの最初か最後を読む」という方法が考えられる。
まず、各パラグラフの最初だけを読む。
そこで意味が分からなければ、次は最後だけを読む。
このどちらかで良い。文章の真ん中に言いたいことを書く人は極めて珍しいから、いずれにしてもここは読まなくて良い。

 

そして、文章の最初を読んでも、あるいは最後を読んでも「何が言いたいのか」が理解ができない文章があった場合、これはそもそも読まないで良い。
全部読んでも「何が言いたいのか」が理解できない可能性が極めて高いからだ。

また、著者の文章が悪いというより、そもそも自分にその文章を読むだけの前提知識がないという場合もある。
その時も、どうせ読んだってわからないんだから読まなくて良い。もっと易しめのものから始めるべきだ。

 


●メールでもそうしよう。

 

裏を返すと、良い文章とは「あんまり読まなくても内容がわかる」ものだと思う。
モノによっては「目次だけ」を読めば十分理解できることもあるだろう。
ビジネスマンがよく「メールのタイトルだけで内容が理解できるようにしなさい」などと指導されるのも頷ける。


以上が、俺が後輩からメールで相談をもちかけられた時に、たびたび「はいそうです」などとメールの件名だけに書いて、本文になんにも書かないで済ましてる理由だ。
俺としては時短になるしとっても良い方法だ、先輩の鏡として尊敬されるべきだと思っていたんだが、この前、こんなことに気がついた。

 

最近、社員だけが見られるネット(イントラネットという)に掲示板が設置され、みんな好き勝手に書いては、好き勝手に「良いね」している。
その中で、社員から次のような書き込みがあった。

 

「メールの中で『ありがとうございます』という言葉を入れたり、感謝を示すと、メールをもらった人もやる気が出るみたいです。
 みなさんも、丁寧で、感謝を示すメールを心がけましょう!」

 

さて俺はこの投稿に対し、いったいどんなやつが良いねしてるのか見てやろうと思い、いいね欄をクリックしてみた。

最初のいいねに俺の後輩の名前があった。

 

なんでだよ! 時短だろ!!!

 

(この最後にきてるのが今日の一番いいたいエピソード)

 

頼れる後輩の話

お久しぶり。


今の部署では広報のような仕事をすることもあって、たまに会社のウェブサイトを更新している。
最近自分のブログは完全に放置しているんだが、仕事なのでそっちの更新は仕方無くやっている。


で、この仕事をするにあたって、俺にひとり後輩がついた。
彼の仮名を「田中のりお」君とする。

 

田中くんはパソコンの大先生なので、俺はだいぶ先輩なんだが、いざというタイミングでは彼のことをかなり頼りにする。

 

どのような場面で彼を頼りにするか、以下に例を示す。

 

ボス「青山くん、これやっといて」
俺「わかりました!!」
俺「田中くん、これやっといて」
田中くん「わかりました・・・」


こんな調子で、この前もウェブサイトの更新を後輩こと哀れな下請け業者に発注した。
会社のウェブサイトに、本日発表の資料をZIPファイルでアップするだけの仕事だ。そんなの自分でやれという言葉が俺の背中に突き刺さる。

 

で、アップ予定時刻を過ぎ、俺がそんな仕事を発注したことすら忘れてさっさと帰ろうとした時(頼れる先輩の鏡だ)、下請け業者の子が青ざめた顔で「やらかしました・・・;」と言いに来た。

 

さて、こういう時に、帰り際の先輩がとるべき最善の行動はたったひとつしかない。
聞かなかったことにしてさっさと帰る、すなわちこれなり。

 

でも、この時は特に夜の予定も無かったので(常に無い)、「どうしたの・・・?」と恐る恐る聞いてみた。
ここでもし「会社のウェブサイトのデータすべて飛ばしました」などと言うものなら、やはり聞かなかったことにして50メートル5秒台くらいのちょっとした駆け足でさっさと帰るところ。

 

で、聞いてみると、後輩がウェブサイトにアップしたZIPファイルに誤ってパスワードをかけてしまい、ウェブサイトの閲覧者から「いや見られないんだけど!」というクレームがいくつか来ているとのこと。

いかにも若手らしい、可愛らしい「やらかし」で良かった! 

 

「そっかぁ~ウェブサイト更新するときはいろいろなことに気をつけないとね、そんじゃ俺は帰るから!」
というわけにもいかず、後輩にはファイルの差し替えを指示して、俺はボスに報告しつつ、寄せられたいくつかのクレームに対応する。

じゃっかん苛立ち気味に連絡してきた人に『ファイル差し替えるんで、また後で改めてダウンロードしてね。20MBあっけどw』とか言ったら怒られそうだな~と思っていたら、ひとつ名案が。


とりあえず後輩にこのファイルのパスワードを聞いて、クレームきた人にはそれを伝えて開封してもらえればいいじゃん!

 

ということで、隣のデスクで冷や汗かきながらウェブサイトの再編集作業をしている後輩にパスワードを聞くと、

後輩「 『norio.tanaka.saiko』  たなかのりお、最高 です;」
俺「早く差し替えろ、早くだ」

 

ポケットのふくらみ

最近あったこと。

 

〇【応用情報技術者試験を受けてきた】

10月に実施された「応用情報技術者試験」を受けてきた。春に開催されるはずが延期になっていたもの。

結果を言うと、前試験(択一)は受かっていると思うけれど、午後試験はなんだかイマイチ。結構難しかった。「応用情報」は「基本情報」とは異なり記述式の試験なので、合格発表の時まで合否にドキドキすることになる。

仮に落ちてもまた来年の春に受けりゃいいけど、もし合格していたらプロジェクトマネージャに挑戦したいので、ワイロを渡してでもここで受かるべく、現在は採点者の連絡先を調査しているところ。

受験中、隣の机に座った男が、ちょっとした子供の頭ほどの大きさがある目覚まし時計を自分のリュックから取り出して、その瞬間に試験監督が2人飛んできたのをよく覚えている。「これ、間違ってもアラーム鳴りませんよね?!」と詰められていた。

あいつは受かったのかなあ。

あれがOKだったら俺は次に大型のハト時計持っていきたいな。「これ、間違ってもハト出てきませんよね?!」って言われてみたい。

 

〇【ポケットのふくらみ】

社員の誰かが遠方に出張や旅行をした際、お土産(お菓子)を買ってきてくれることがあって、それがよく職場に「ご自由にどうぞ」と置いてある。これは皆さんもご存じのとおり。

夏に人事異動があって、現在の職場になってから、このお土産お菓子をよく見かけるようになった。出張が多い職場なのだと思う。

中には豪華なお土産もあって、この前は、手のひらほどの大きさの箱入りチーズケーキがいくつも置かれていた。もっとも、こんな豪勢な土産になると、「よっぽど図々しくないと、こういうのって手に取れないよね~」とは同僚のご意見。

俺も「小さいチョコレートとかだったら気軽にもらえるけどね」などと同意したけれど、その時の俺のジャケットの左右のポケットがこんもり膨らんでいたことに気が付いた?

 

あれどっちもチーズケーキなんだよね。

 

 

〇【何も覚えてません】

この前、出張でとある取引先にお邪魔することがあったんだけど、そこが扱っている情報の性質上、めちゃくちゃセキュリティの厳しいところだった。

扉を開けるために、専用のIDカードのほか、静脈認証(手の平をかざすやつ)、パスワード入力なども必要になる。面倒くさいけど、しっかりしている会社だなあ。しっかりしてるけど、面倒くさいなあ!!

パスワードは受け付けで教えてもらえた。

「これを忘れてしまうと、部屋から出ることもできなくなるので、お気を付けください」

それに対してぼくは「はいわかりました、まかせてください。」と胸をたたき、さっそうとスマートフォン(最新型のiPhone8)を取り出してはメモ帳に入力。今回のパスワードは4桁だったけど、これならたとえ1兆桁でも大丈夫。

 

などと自信満々に受付けを離れ、空港にありそうな金属探知ゲート(こんなのもあった!)をくぐり抜けようとしたら・・・大きなアラームが響き、「何か金属類をお持ちですか?」と聞かれた。

リュックに入れてきた大きな目覚まし時計がいけなかったのかな? それともああ、きっとズボンのベルトが良くなかったんだと思い、ベルトを外して、ズボンも脱いでパン1になったところで「申し訳ありませんが、スマホは持ち込めません」と教えてもらえた。バツが悪そうにズボンを履きながら、受付にスマホを預けるぼく。

 

そんな騒動を引き起こして担当者に苦笑いされつつも、2つのエレベータを乗り継いで、地下を歩いていく。すると、見るからに頑丈そうなセキュリティゲートが登場。

こいつがご丁寧に音声案内で「パスワードを入力してください」と言った。

 

 

あ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!しまっ!!!!た!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

同行してきた他の人が次々とゲートを通過するなか、気まずそうな顔して待っている僕。

この時間が永遠に続いて、銀河が崩壊して、こんな面倒くさい会社自体もなくなってしまえばいいとさえ思った。でも、すぐに僕の番が来た。

セキュリティゲートの音声案内「パスワードを入力してください」

ぼく「ぼく自身は何も覚えてません

 

 

・・・。

担当者によると、スマホにメモしてパスワードがわからなくなるのは「あるある」な話なんだそうで、すぐに別のパスワードを発行してもらい、とりあえず事なきを得た(多少みんなを待たせたけど)。

パンツ1枚の僕は涙を流してその担当者にお詫びしたのだった。なんでまたズボン脱いでんだよ。

 

西友のレジが変わってた。

西友のレジが 変わってた

俺たちみんな 驚いた

 

以前のレジは そりゃ酷い

ルフレジだが 酷いモノ

 

バーコード判定 厳しすぎ

そんな容易に 「ピッ」できない

 

いろんな角度で アボカド持って

機械に当てれば ようやく「ピッ」

 

お客はみんな いろんなふうに

ブロッコリーを かざしてた

俺もおなじく かざしてた

 

 

以前のレジは そりゃ酷い

ルフレジだが 酷いモノ

 

お酒買うのも一苦労

どんな人でも「お断り」

【年齢確認必要です。店員さんを お呼びなさい。】

 

 かなりのジジイが買おうとしても 学生気分になれるのさ

 

すかさず背後に 婆さん出現

(セルフ化前の レジ係)

 

機械に向かってカードをかざせば

不思議と僕らは お酒が買える

 

でも十度に一度は間違えて 年金手帳をかざしちゃう

セルフ化前の ババアは必須

 

買い物カゴも 特殊なルール

「ピッ」した物は 台座に置くこと

でなけりゃ次が 「ピッ」できない

 

一度は置いた 商品を

気軽にどかせば 機械が怒る

 【重さが変わった おかしいぞ。店員さんを お呼びなさい】

 

さっきと同じ ババアが登場

なんにも盗んじゃ いないよう

 

 

 みんなみんな我慢して 西友のレジを使ってた

そこそこ安いし 我慢した

 

そんな我慢も 限度くる

アボカド買う時 やってくる

 

「俺たちみんな 限界です。次からダイエー 使います。」

そんな書状をしたためて 俺たち西友押しかけた

 

 

 

西友のレジが 変わってた

 

みんな新品 ピッカピカ

埃ひとつも ありゃしない

 

ブロッコリーでも 気軽に「ピッ」

アボカドだって お手の物

 

買い物かごも 必要ないし

重さ変わっても 怒られない

 

お客はみんな レジ前で

感動しながら 泣いていた

アボカド片手に 泣いていた

 

西友だって やりゃできる

俺たちみんな 喜んだ

 

 

普段は買わない お高目ビール

今夜はこれで お祝いだ

 

新たなレジで ピッします

途端に響く アラーム音

 

【年齢確認必要です。店員さんを お呼びなさい。】

 

よく知る顔の ババアが登場

AI時代も 生き残る

 

(終わり)