頼れる後輩の話

お久しぶり。


今の部署では広報のような仕事をすることもあって、たまに会社のウェブサイトを更新している。
最近自分のブログは完全に放置しているんだが、仕事なのでそっちの更新は仕方無くやっている。


で、この仕事をするにあたって、俺にひとり後輩がついた。
彼の仮名を「田中のりお」君とする。

 

田中くんはパソコンの大先生なので、俺はだいぶ先輩なんだが、いざというタイミングでは彼のことをかなり頼りにする。

 

どのような場面で彼を頼りにするか、以下に例を示す。

 

ボス「青山くん、これやっといて」
俺「わかりました!!」
俺「田中くん、これやっといて」
田中くん「わかりました・・・」


こんな調子で、この前もウェブサイトの更新を後輩こと哀れな下請け業者に発注した。
会社のウェブサイトに、本日発表の資料をZIPファイルでアップするだけの仕事だ。そんなの自分でやれという言葉が俺の背中に突き刺さる。

 

で、アップ予定時刻を過ぎ、俺がそんな仕事を発注したことすら忘れてさっさと帰ろうとした時(頼れる先輩の鏡だ)、下請け業者の子が青ざめた顔で「やらかしました・・・;」と言いに来た。

 

さて、こういう時に、帰り際の先輩がとるべき最善の行動はたったひとつしかない。
聞かなかったことにしてさっさと帰る、すなわちこれなり。

 

でも、この時は特に夜の予定も無かったので(常に無い)、「どうしたの・・・?」と恐る恐る聞いてみた。
ここでもし「会社のウェブサイトのデータすべて飛ばしました」などと言うものなら、やはり聞かなかったことにして50メートル5秒台くらいのちょっとした駆け足でさっさと帰るところ。

 

で、聞いてみると、後輩がウェブサイトにアップしたZIPファイルに誤ってパスワードをかけてしまい、ウェブサイトの閲覧者から「いや見られないんだけど!」というクレームがいくつか来ているとのこと。

いかにも若手らしい、可愛らしい「やらかし」で良かった! 

 

「そっかぁ~ウェブサイト更新するときはいろいろなことに気をつけないとね、そんじゃ俺は帰るから!」
というわけにもいかず、後輩にはファイルの差し替えを指示して、俺はボスに報告しつつ、寄せられたいくつかのクレームに対応する。

じゃっかん苛立ち気味に連絡してきた人に『ファイル差し替えるんで、また後で改めてダウンロードしてね。20MBあっけどw』とか言ったら怒られそうだな~と思っていたら、ひとつ名案が。


とりあえず後輩にこのファイルのパスワードを聞いて、クレームきた人にはそれを伝えて開封してもらえればいいじゃん!

 

ということで、隣のデスクで冷や汗かきながらウェブサイトの再編集作業をしている後輩にパスワードを聞くと、

後輩「 『norio.tanaka.saiko』  たなかのりお、最高 です;」
俺「早く差し替えろ、早くだ」