こんばんは。俺は寝付きがいい。
森で出会った怪しげな老婆から、王子様のちゅー以外では目覚めなくなる毒りんごを食べさせてやるといった趣旨の話をされただけでかなり寝られるくらい寝付きが良い。
でも、たまに全く寝られない夜もある。この前がそうだった。
普段だったら気にならない音(時計が秒針を刻む音や、扇風機が回る音など)が気になったり、全身の筋肉が緊張したり、あるいは目を閉じても思い出したくない過去の思い出(過去にいた嫌な上司、いまの仕事上のトラブル、小学生の頃に坂本くんにやったあんなこと)が頭によぎって眠れない。
こうして突然寝付けなくなる原因はよくわからん。
ふと顔を上げてみたら、過去にその家で生活苦から集団自殺した家族が1世帯まるごと俺の布団の上にのしかかっているのが見えちゃうかもしれない。
このように寝られない夜は突然やってくる。
その時に、慌てずにどうすべきなのか、俺が実践している(そして一般的にすぐ寝付けるために良いとされている)ことを以下にオススメ度とともに記す。
なお、オススメ度は相対評価で、効果はありそうだけれど手間や時間がかかるものは★を少なめに、すぐ寝られる上に一生起きない方法(ベッドに炎を放つなどの手法)は★を多めとしたので、実際に家を燃やす時の参考にしてもらいたい。
- シャワーを浴びる(おすすめ度:★★★☆☆)
- 耳栓をする。(おすすめ度;★★☆☆☆)
- ロディオラを飲む(おすすめ度;★★★★☆)
- 枕を調整する(バスタオル枕) (おすすめ度;★★★★☆)
- 息を止める(おすすめ度;★★☆☆☆)
- 癒し系のアニメを見る(おすすめ度;★★★★★)
- 頭の中で何か言い続ける(おすすめ度:★★★☆☆)
- 睡眠を阻害するもの、それは不安。
シャワーを浴びる(おすすめ度:★★★☆☆)
人は体温が下がると眠くなることが一般的に広く知られている。裏を返すと、体温が高いままだと寝づらい。だから、寝付きをよくするためにはベッドの中で体温を下げたらいい。
でも、体温というのはあなたがカメレオンなどの変温動物で長い舌を出し入れしつつこのブログを読んでいない限り、たとえば35度から急に10度とか6度とかには下がらない。
なので、いったんシャワーなどを浴びて体温を37度くらいに高めてから、これをゆっくりとベッドの中で下げる。これだ。
この方法だと同時に、寝付けない間にかいた汗を洗い流すことで気分もよくなるので、良い寝付きのために一石二鳥だ。
更に、俺は寝る前にシャワーを浴びつつ歯磨きもここで一緒にしている。
すると時間短縮にもなって一石三鳥だ。どんだけ捕まえたらいいんだってくらい鳥ついてくる。
耳栓をする。(おすすめ度;★★☆☆☆)
冒頭でも言ったように、先日突然眠れなくなった時には部屋の中のあらゆる音が耳について、これがストレスとなった。
その音を今すぐシャットアウトしよう思った俺は、まず、秒針の音が気になる時計を窓からまるでフリスビーを投げるようにぶん投げて捨てようと思ったところ、近所の野良犬が動物の習性でこれをキャッチしてこちらに持って帰ってきたら嫌だと思ったからやめた。
また、音のうるさい扇風機に向かって「音がうるさいので静かにしてください!」と言ってみてもまるで宇宙人のような声になるばかりでまるで効果がなかった(そのことに気がつくまでに10分を要した)
そこで、騒音防止のため、これまで勉強用で使用していた「サイレンシア」という耳栓をしてみた。この耳栓は薬局で手軽に手に入るうえ、遮音率はかなりのもの。サイズも様々なものがあるから音が気になって集中できない受験生御用達とされているものだ。
で、耳につけて横になったところ全然寝らんねえ。サイレンシアを耳に入れたことがある人ならわかると思うけれど、これって結構圧迫感があるのな。今度はそれが気になってしまって寝られない。耳栓じゃなくて、俺が寝付くまでのあいだ俺の両耳をそっと優しく手で塞いでくれる執事が薬局に売られていてほしいものだ。従って★は2とした。
ロディオラを飲む(おすすめ度;★★★★☆)
過去にスマートドラッグの記事でも紹介したサプリメントの「ロディオラ」だが、これが良い眠りのために使えることがわかった。
ロディオラはとにかく精神の波を穏やかにして、頭の中でぐるぐる回っている思考を落ち着けてくれる働きがある。要するにリラックスできる。それが寝付きにとって良い。
例えると、頭の中でめちゃくちゃな演奏をしていたバンドがいなくなって、フルートをやっている可愛い子だけが残ってくれるような感じになる。
これにそこまでの即効性はないけれど(だいたい30分程度で効き始める)、頭の中の思考と、周囲の音(に反応する神経)がピタっと止まって、嫌な上司や小学生の坂本の顔も浮かばなくなった。頭の中がストレスの無い環境に変わるんだ。
よく向精神薬なんかと勘違いされるけれど、上記リンク先(iHerb)の通販サイトで普通に売られているサプリメント(処方箋も不要)だから、思考が忙しくて寝られないという人は試してみてほしい。
ただし、裏をかえすと所詮は「サプリメント」なので、きちんとした(?)睡眠障害の人はきちんとした処方薬を飲んでほしい。
枕を調整する(バスタオル枕) (おすすめ度;★★★★☆)
枕の高さや硬さが合っていないのも、よく寝られない大きな原因のひとつだとされる。
そこへいくと、男性が最も心地よいと感じる枕は好きな女の子の膝枕だという話が科学情報雑誌ネイチャーに載っていた。
だから、寝付けなくなるたびにその女性を部屋へ呼んで膝枕をしてもらえればいいんだが、おそらくこれをしようと思ったら別途高額な料金がかかるサービスを利用する必要があると思われる。
そのためには宝くじを当てるか、そうでなければきちんと自分に合った枕を用意する必要がある(俺は後者を選んだ)。
ただ、たとえニトリの社長だって自分に合っていないからといってその場で枕をすぐ別のものに変えることは困難だろう。
だから頭のほうを枕に合わせるしかない。でも、俺たちは頭の形を自在に変えられるようなスライムではない。いいよなスライムは、多分肩こりとかもないよなあいつらは。
でも、バスタオル枕という方法があり、これを実践することで俺は枕に苦しむことが全く無くなったので今回はそれを紹介したい。方法が複雑だから途中で分からなくなったらここを読み飛ばしてもらって構わない。
1.まず、普段使っている枕を用意する。
2.次に、そこへ普段使っているバスタオルを巻く。
方法としては以上だ。
あとは、自分の好みの高さになるまでそのバスタオルをぐるぐる巻くか、ぐるぐるぐる巻くか、あるいはもっと高いのがよければ、ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる銀河の果てまで巻けばよろしい。
このように、バスタオルを枕に巻き付けて枕カバー代わりとすることで、ものすごく細かい高さの調整が行えるようになり、もはや枕の高さに悩むことがなくなるというのがこの方法の狙いだ。
で、朝起きたらこのバスタオルを持ってシャワーを浴びて、そのまま洗濯してしまえば良い(夜には新たなバスタオルを用意する)。
こうすることで、常に枕カバーは清潔に保たれ、その結果顔の皮膚トラブルが無くなる。顔にニキビやら何やらができる最大の理由は寝ている間に顔が不衛生な枕カバーに触れるせいだと言われているから、バスタオル枕はその対策にもなり、一石二鳥だ。
息を止める(おすすめ度;★★☆☆☆)
生理学的に脳の酸素が不足すると眠くなることが知られている。
これを利用して、早く寝たければ呼吸を止めるのが良い。
そのうち意識がぼーっとしてきて、眠気がましてくるのがわかると思う。
ただし、寝るために息を止めろと言われても、一生懸命止めようとするとむしろ苦しくなって、リラックスして寝られるような状態ではなくなってしまう。
また、なんとか寝られたとしてもたいていの場合は元カノ(元カレ)が夢に出てきて首を締められる夢を見ることになるからオススメできない(従って★2とした)。
全く呼吸をしないのではなく、いちど吸ってから10秒くらいにわたって「ふ~~~~・・・・」っとゆっくり息を吐くことを繰り返し、徐々に頭の中の酸素を減らしていくのが良い。でも、いずれにせよ苦しい思いをするとストレスになるから俺はあんまりオススメしない。よっぽど寝られなかったらいっそのこと10分くらい止めれば確実に寝られるんで良いと思う。
癒し系のアニメを見る(おすすめ度;★★★★★)
アニオタしか応用できない手法かもしれないが、寝付けない時にはこれが一番効いたので★5としておいた。
そういう俺はアニオタではないものの、今年放映されていた癒し系アニメ「ゆるキャンΔ」というアニメが大変お気に入りで暇があればHuluで視聴している。
これが本当に癒やされ、かつ、眠りを誘うような内容となっているのでみんなにも見てもらいたい。ストーリーは、キャンプに興味のある女の子が、同じようにキャンプを趣味にしている同級生たちとともにキャンプをする。そんだけ。
これが面白いし、癒やされる。
妙なトラブルや、ハラハラするような展開、ドキドキするような恋愛は切なく、ただ爽やかな日に草木を揺らす風のように、見る人を穏やかな気持ちにさせてくれる。でも、単なるほのぼのアニメではなくて、どのシーンも笑えたり楽しい要素がたくさんある、非常によく出来た作品だ。
アニオタが何熱く語ってんだと皆さん(長いベロを出し入れしながら)思って読んでいることだろうからこの話題から離れると、これがアニメじゃなくてもこうした癒やし媒体を寝る前に見たり、聞いたりするのは、良い睡眠のためにとても良い。好きな映画でも音楽でも、いまはYouTubeでお手軽に再生できる。
そんな癒やしの媒体なんてない、お前のようなアニオタと違ってわたしは無趣味なんだという人もいるだろう。そんな人にはホワイトノイズをおすすめする。
ホワイトノイズとは、ノイズ(騒音)なんだけれどリラックス効果のある音の一種で、例えば雨が降る音や、波が押し寄せる音、ビールがコップに注がれていく音などが挙げられる(最後のはアル中的にはホワイトノイズなんだが、他のひとっては必ずしもそうではないかもしれない)。
YouTubeで「ホワイトノイズ」と検索するといくつも出てくるから、これを流しっぱなしにして深呼吸していたらそのうち寝られる。ただし日頃からエッチな動画ばっかり見て通信制限になっている人は気をつけないとブツ切れのただのノイズになるから気をつけてほしい。
頭の中で何か言い続ける(おすすめ度:★★★☆☆)
頭の中が騒々しくて寝られない場合、これを止める良い方法がある。
それは、頭の中だけで(声に出さず)何かをずっと喋ることだ。
いま、こうして文章を黙々と読んでいる(中にはきちんと正座して音読している俺の信者が1人くらいるかもしれないがそうした)状態に近い。こうすると、頭の中の思考がどこかへ追いやられて、結果的にリラックスする。
頭の中で喋る言葉はなんでもいいが、安眠法の本によれば、ただひたすら「あーーーーーーーーーーー」と頭の中で言うのが良いとされている。
俺の場合は、明日の心配事も同時に払拭するため(俺は効率厨なところがあるので何か一緒にやりたい)、頭の中で「大丈夫。大丈夫。」と繰り返すとようにしている。
こうすると暗示も手伝って安心して寝付ける。
この場合、大切なのは、「大丈夫」とつぶやくにしても「●●だから大丈夫」などと理由をつけないことだ。
理由をつけると、いつものネガティブなあいつがやってきて「いや、●●だからといっても、もし△△だったら全然大丈夫じゃなくなる」などという余計な思考を与える原因になる。
だから、何も理由を付さずに「大丈夫」とだけ言うのが精神衛生のために良い。
睡眠を阻害するもの、それは不安。
以上のことを総合すると、睡眠を阻害するものとしては、体温、枕の高さ、ベッドの上にのしかかる誰だかわからん家族一同、それから頭の中の不安が大きな原因となっているものと考えられる。
体温や枕の高さは、上記した方法により技術的になんとかなる。
ところが、頭の中の不安だけはいかんともしがたい。非常に困難な問題だ。
読者の中でも、主に不安で夜に寝られないんだという人が多いかもしれない。
夜は悪魔の時間だという。
それは、何を考えてもネガティブになり、何を思い出してもストレスな出来事しか浮かばない、まるで悪魔が悪い思考だけを選んで頭に持ってきているかと思えるような時間帯だからだ。
この時間に、何か考え事をするのは基本的にやめよう。
俺は何か考えそうになると「悪魔がやってきた」と言って耳をふさぎ、思考を停止するよう暗示をかけている。こんなこと繰り返していたらそのうちエクソシストが俺の家にお祓いにやってくるかもしれない。
よりよい睡眠のため、寝る時だけは自分の人生に向き合わず、ただ良いイメージだけを妄想してリラックスするようにしよう。意識的に人生から目をそらすのも大切な作業だ。そのことは、長期的にみて自分の人生の幸福度を大きく引き上げるはずなのだ。