政治などの話

政治の話を書いても誰からも読まれないんだけれど、自分の記録のためにも書いておく。

テーマは2つあって、玉木雄一郎と消費税。

 

玉木雄一郎について

 

前回の総選挙で国民民主党議席が4倍増となって、皆さんご存知のとおり、ちょっとしたフィーバーとなっている。

ここ数日だけでも、国民民主党の党首である玉木雄一郎の顔を何度もテレビで拝見した。これに対して石破の顔なんか全く見ていない。

一応、いまだに議席数のトップは自民党なのに、まるで首相が玉木に交代したかのようだ。

おまけに今度はアメリカの駐日大使が玉木に会うんだって*1

 

SNSでもYoutubeでも、玉木の話ばっかり流れてくる。

こういう、一時的に人気のある、話題性のある人物にのっかって、または応援していましたという体で、再生数、閲覧数を伸ばすというのはあまり健全ではないように思う。

 

ところでこのブログは玉木雄一郎大応援ブログだということはご存知だろうか。

 

知らない人はあまりいないだろうが、このブログで昔から言及している2大政治家が、残念にもお亡くなりになられた安倍晋三さんと、そして玉木雄一郎なのである。

例えば以下の記事では2018年ごろから長文で彼を擁護している。

 

amemiya-a.hateblo.jp

 

amemiya-a.hateblo.jp

 

 

こうして記事を紹介しても絶対読まないだろうから(政治の話はまったくアクセスされない)、ちょっとだけ引用する。

 

安倍晋三がお嫌いだという意見は、Twitterを見ていると自分のフォロワーにも多いけれど、大変恐ろしいことに、個人的に安倍晋三はいまいる政治家の中でももっとも「マシ」なほうの人物だと思う。その後、一体誰が、何をして、日本をどうするんだろう? この危機感は、何より自民党支持者が一番よく感じているんじゃないだろうか。


でも、今日、こういう決断(注:立憲民主党に吸収されずに国民民主党を存続させ、そこに残る決断)をした玉木は、そういう状況に一陣の風を吹かしてくれるだろう。

政治に緊張感と、質の高い対話をもたらしてくれる・・・そんな自民党のライバルたる『理想的な野党』に、玉木はなれる。その結果、彼に対抗するような、政治家としての気概とカリスマを持ち合わせた人物が、きっと自民党からも現れてくれる。

そして、日本の政治が全体的に底上げされ、国民のための政治を行うようになる。このことは、ただひたすら「あべやめろ」を念仏のようにつぶやき続ける他の野党には絶対不可能だ。

 

まさにそのとおりになりつつあると思う。

自民党の人材難、そして、相変わらず「自民党とカネがー」としか言わない野党、そんな中で全く新しい「建設的な議論ができる野党」という、見たこともない、眩しく、理性的で、平和的で、熱い政党という選択肢が用意できた。それが今回の選挙の勝因だと思う。

そういう政党の輝きに対し、相変わらず「政権を交代させることだけが野党の仕事」だと認知している立憲民主党だとか共産党だとか*2は、早速、玉木に対して「なんで野田を首相にするように動かないんだ」と不満らしい。

あのような連中に耳を貸す必要なんか全くないので、そのままの玉木雄一郎でいてほしい。

 

■国民民主党の方向性について

いわゆる「103万円の壁」の撤廃にはじまる「手取りを増やす政策」が大いにウケたので、方向性としてはそれで良いと思う。

なんだか世間では、この政策に対して、無意味、不十分、もっとアレやれこれやれ、などという注文もワンサカ湧いているけれど、躍進したとはいえまだ28議席の政党に色んなこと言わないでほしいと思う。それこそ、100議席以上ある自民党、立憲共産党は日々どんなお仕事をされているんですかと聞いてみたらいいと思う。

勝負は来年の参議院議員選挙であって、そこでも議席を何倍増にもできれば、とりあえず存在感が安定するから、多少国民にとっても耳障りの政策を出していくのはそれからだ。

 

例えば、何と言っても「社会保険制度をどうするのか問題」だ。

社会保険料が高すぎる。

103万円の壁もいいけど、この社会保険料こそが、いかなる控除より、消費税より、ずっと大きな「手取りが増えない原因」になっているのは間違いない。

そこを指摘しないといけないんだけど、社会保険料を下げますというと、それはつまり、社会保険の水準を切り下げることとセットとなり、例えば今回の選挙では維新が主張した「高齢者の医療費の窓口負担を原則3割」という主張や、消費税率の引き上げにどうしてもつながってくる。

その維新は、今回の選挙で大負けした*3高齢者の選挙に及ぼす影響は計り知れないのであり、そこに正論だけをもってぶつかってもだめだ。

 

国民民主党はまだまだ小さい政党なのだから、今はそういう「本当に言わなきゃいけない主張」は控えめにしておいて(玉木雄一郎は正直だから、「年齢ではなく能力に応じた負担」という表現で今回の選挙に臨んだようだ)、力を蓄える。

そんで、十分に存在感を発揮した段階で、自民党と議論しながら社会保険の改革に着手する。そういう政党となってほしい。

本当は小泉進次郎などが、自分の人気とキャラクターで、そういう「明らかに人気がない政策」をちゃんとやらなきゃいけないんだけどな~。

 

社会保険料と消費税

消費税率の話が出たのでついでにする。俺自身は消費税をそこまで悪いと思っていないと言うか、「社会保険料をこれ以上に上げるのであれば消費税を上げろ」と思っている。

 

今は大量にいる高齢者の社会保険の負担を、現役世代(働いている人たち)の給料から保険料という形で賄っている。

現役世代の数がどんどん増えていく時代だったら良いけれど、この先、若い人の数が高齢者を逆転することなんて全くありえないだろう。つまり、いつの日か必ず破綻することがわかっている制度なんだ。

これを解決するためには、まず、「現役世代の保険料で払う」方法を止めたうえ、高齢者には(能力に応じて)自分でも自分の医療費などを支払ってもらう必要がある。

このためには維新が言うように窓口負担を原則3割にするほか、財源を保険料から消費税に切り替えるのが良いと思う。

消費税は、もはや世間では「悪魔」のような扱いをされている*4税だが、お小遣いで買い物をする子どもから、窓口1割負担の後期高齢者まであまねく負担することの「できる」公平*5で合理的な税だと思う。

こういう「高齢者もきちんと負担する税」で社会保険を賄っていくことが、今後の高齢化社会での持続性というものなんじゃないかなと思う。

が、上記したように今は消費税そのものが「悪魔化」されているので、それもムリだね。

 

■どうしたら消費税は「悪魔」でなくなるのか。

昔から消費税をアップさせると政権が滅びると言われているけれど、なんで消費税がイヤなんだろうか。

それはやっぱり最も身近にある税金だから、それが上がると「みんなが気がついて嫌な思いをする」ことに尽きる。これを「痛税感」というらしい。

 

他方で、毎月何万円も差っ引かれている社会保険料については、問題だとは思うけど、悪魔のように嫌っている人はそんなに見かけない。

 

俺は、この関係を逆転させればいいと思う。つまり、社会保険料をもっと身近に感じるようになれば、「社会保険料」が悪魔のようになり、その悪魔を倒すために消費税をもっとあげても良いという議論につながるんじゃないだろうか。

そこで俺に考えがある。

まず向こう3年間は社会保険料を全ての個人が銀行振込みで行う。

そうすると、毎月、自分がいかに多額のお金(しかも自分で消費せずに、他人の医療に対して支払っているお金)を毎月国に対して支払っているかがわかるだろう。また、自分でわざわざ銀行窓口に行ったり、ネットバンクから支払うことも面倒くさい。

このようにして「痛税感」をしっかりと味わってもらうのが社会保障改革の第一段階だ。

 

そして十分に「社会保険料は悪魔だ」という感覚を植え付けたところで「ところで、この社会保険料を減らして、その分を消費税のほうに変更できますがどうしますか?」と言う。この時点では全体の税金の増えた・減ったはない。

が、毎月支払う数万円より、小手先の数十円のほうがずっと「痛税感」は少ないだろうから、みんなこれに賛成する。

すると、社会保険料を大きく下げ、消費税率20%に税金を付け替えられる。

このようにすると結果的には現役のサラリーマンの負担は減り、その分の負担を全ての世代に振り分けることができるので望ましい。

以上が「青山新党」の主張する「社会保険料の痛税感アップ政策」の一部だが、誰か採用しませんか? 「れいわ」でもいいよこの際。

 

 

 

*1:個人的には何の用だよとは思うが

*2:彼らのことはまとめて立憲共産党と呼ぶらしい

*3:本当は社会保険料で一番ワリをくっているはずの若いやつが選挙にいかないからだ。

*4:消費に対する「罰」とすら言われている

*5:消費税は公平である、というと必ず低所得者ほど負担が多い「逆進性」が発生するという批判がある。でも社会保険料には上限があるから大金持ちにとっては負担が軽いし(つまり社会保険料にも逆進性はある)、累進消費税という方法だって可能は可能みたいだよ