お食い初めって離乳食はじめる日じゃなかったんだな。

5月に誕生日したうちの子も、この前、生後100日を迎えた。

生後100日になると、決まって行う儀式がある。それが「お食い初め」ってやつだ。

こんな儀式があるって知ってたか? 俺は知らなかった。少なくとも、絶対に、神に誓って、俺自身はそんな儀式をされたことなんかない。記憶にないからだ。

 

で、俺がやったことないからお食い初めなんて何をするのかよくわからん。

読んで時のごとく、「食い初め」なのだから、今はミルクを飲む他にやることがないこの赤ん坊が、いよいよ離乳食を食べ始める日なんだろうと思った。

 

仰々しいことに、そのお食い初めとやらをするには、その儀式専用の料理セットみたいなものが必要らしい。

そのために、家で料理を作るか、そういうセットを楽天で注文するか、法事などで使われる料理屋などで予約するとたいてい一式揃えてくれるらしい。

 

ところで、「インスタグラム」という世界見栄張り選手権大会の会場みたいなアプリがあるんだが、そこでは、赤ちゃんに袴のようなものを着せたうえ、料理屋などに行ったうえでお食い初めをしているさぞ幸せそうな見栄張り家族の写真がしばしばアップされている。うちもこうしよう。わけも分からず家で挑戦して中途半端に終わるより、慣れている料理屋でやってもらったほうが良いだろう。

赤ちゃんが口にするものだし、それこそプロにやってもらったほうが安心だ。

 

というわけで予約して、今日、赤ちゃんと一緒に行ってきた。

 

そしたらタイの塩焼きだよ!見てよこの料理!

 

おい、こんなド偉いもの食うのか? やったなあお前!! バブー! お前ちょっと食いきれんかったら俺がもらうからな! バブー!怒

俺と赤ちゃんは、二人で顔を見合わせてこのように喜びあったものだ。

誇張でなく、目の前に広がる豪華な料理を前に、赤ちゃんは本当に笑顔だった。

 

タイの塩焼きの他には、赤飯、お吸い物、ナスの煮付けのようなものから、歯固めをモチーフにした梅干し。歯固めってなんだ? まじで何もわからんな俺。

 

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店員さんに協力していただき、ひととおり写真を撮って、さあ食べましょうという段になった。

食べるにも順番など、儀式特有の決まりがあるようだ。

 

そこで、グーグルで調べてみると、このようにある。

ご飯、吸い物、ご飯、焼き魚、ご飯、吸い物の順に食べ物を赤ちゃんの口に近づけ、食べさせるフリをします。

 

え、フリなの!? 俺てっきりこれが離乳食なのかと思ったよ!

いや~たしかに、赤ちゃんの口のなか覗き込んでは「まだ歯がないよな~」って思っていたんだよな。

そういう真似事をするって話なのね。。

 

 

・・・

 

そんなわけで、ご飯を箸でつまんでは、赤ちゃんの口に近づける。

近づけては、また次のご飯を箸でつまむ。

これを何度か繰り返す。

美味しそうなご飯をただ見せられただけの赤ちゃんは、悲しそうに、舌をぺろぺろさせて少し舐めようとする。

そのたびに妻から「おい、ペロペロさせんな」と俺が怒られる。

ぺろぺろしているのは赤ちゃんなのに、怒られるのは俺というシステムだ。

 

この儀式でひとつ面白かったのは、赤飯も、タイの塩焼きも、ナスの煮浸しのようなものも、赤ちゃんの顔に近づけると興味深そうに見ては、舌をペロペロさせる。

が、「ひじきとしいたけの煮物」という、俺はもう絶対食べない、それっておかずなんですか的なものがあるんだが、これには見向きもしない。

「しいたけを親のカタキのように憎んでいる」という俺の因縁が遺伝したのかもしれない。

 

そんなこんなでお食い初めが終わって帰った。

帰りがけに妻がミスタードーナツに寄りたいというから、ドーナツを5個買ったら1600円という驚愕の値段で、何かと思ったら妻がこっそり「パイン&マンゴー&パッションフルーツティ」とかいうのを買っていた。

最初からこれが目当てだったという。これだけで1個550円もした。たけーよ!!!

 

次回は、これまでの子育てで買ってよかったものベスト3でも書こうと思う。

たしか、知り合いが8月中に出産すると言っていたから(無事でありますように)、8月中には書きたい。