この話のまとめ。
1.テニス大会の決勝戦で質問する奴っているの。
2.村役場はスリリング!
3.ピアノ教室は楽しいよ,ほらこんなにも。
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今回はテーマとかじゃなくて,日常ふっと思ったけどTwitterに投稿するにはちょっと長いなあ,という,要するにとりとめのないクソみたいな話をひたすら書こうと思うから毎度のことだけど我慢してもらいたい。
テレビっ子だから家にいる時はたいていテレビをつけている。
家にいなくてもしばしばつけているが,それはテレビっ子ってより「若年性健忘症」という病気で単に消し忘れているだけかと思われる。
で,この前の夜もテレビをつけっぱなしにしていたら,ウインブルドンっていうテニスの試合が放送されていて,それがどうやら女子の決勝戦のようだった。
ちなみに俺はテニスのルールがまるでわからない。
相手の選手が仮にテニスラケットではなくてご飯をよそうシャモジを握りしめていたとしても別に気にならないくらいルールがわからん。
だから,その決勝戦を見ているのにもすぐ飽きてしまって,YouTubeのおもしろネコちゃん大集合みたいな動画を見ることにしたのであった(自分で書いててイライラするけれど何なんだよこの話はほんと)。
でも,そのほんの短い観戦のうちに「へー」って思ったことがひとつ。
試合前にコート中央でコイントスをして「あっち側」と「こっち側」(言い方がわからんがコートの左右のこと)のどちらを自分の陣地にするかを決める時があるんだが,その時,審判が一通りルールみたいなのを選手に説明してから,ちゃんと
「Any Questions ?(質問あるか?)」って聞くのな!
決勝戦という最高峰の場で,数千回は試合やっているだろう選手を前にそうやって聞いているんだから,きっとそう聞かなきゃいけないって決まりなんだろうな。
でも,ああいう場で実際に選手から質問が出たことなんてあるのかね?
と言うか,「あ,質問あるんですけど」なんて言われたら逆に審判が驚きそうだ。
「すみませんあの~~・・・ボク,もしかしたらルール間違えてるかもしれないんで,もう一度最初から聞いてもいいですか・・??(ご飯をよそうシャモジを不安そうに握りしめながら)」みたいな奴がいたらすげぇビビるよね。
お前それで決勝まできたのか?!みたいな。
2.とある村で働いている知り合いのこと。
今年の春から,この日本のどこかにある村(仮に「にゃんぱす村」とする)で働きはじめた知り合いがいる。
知り合いが住んでいるところを「山奥だ」「ど田舎だ」とか,面白おかしく言っていると本気で怒られてしまうから,なるべく言葉を選びながら気をつけて説明するけれど,その村は,県の主要駅から何時間かトロッコ電車に乗って進み,鬱蒼と生い茂る木々をかき分けながら,途中で森のリスやクマたちに道案内してもらいつつも,太陽の方角を信じて丸3日間ほど歩いて行った先にあるのだ。
ほんと,みんなに言っておきたいけど,こっちが「これ面白いんじゃね」と思って大笑いしながら書いてることでも本当に相手の心を踏みにじることがあるから気をつけたほうがいいぞ。
この前,その知り合いと話した時に,俺が何気なく「その村ってWiMAX※の電波入るのか?」とうっかり聞いてしまったところ「お前を殺したい」だからな。
※WiMAX=「ワイマックス。インターネットに接続するWi-Fiを提供するインターネット事業会社。大都会でも電波が入らないことがある」
その知り合いを仮に「Zさん」とする。
Zさんは最初に言ったように,にゃんぱす村の役場で働いている立派な若者だ。
そんなZさんの一日は,まず,村人からの「道ばたで鹿が死んどるから何とかしてくれ」という電話からはじまるのだ。
いや,これは別に茶化してるわけじゃなくて,実際にZさんが言っていたんだ!
鹿が車などにハネられて死んだのが,そのままだ危ないから片付けに行くんだよ。
そういう仕事なかなか無いよ,まず鹿を目撃すること自体が週に2~3回あるかないかだしな。
入社してから3ヶ月が経ってどうよ? って聞いたら,Zさんは最近,仕事で必要だからって,猟銃の免許をとるために勉強しているんだそうだ。
職務上の理由で銃を持っている公務員といえば,警察官か,そうした村役場の人くらいなものだろうから凄いことだ。
銃の免許とかカッコいいな,もう撃てるのか? と聞いたところ「まだ銃の組み立て方くらいしか分からないので撃てない。だけど鹿の罠は作れるようになった」と。
鹿の罠ってなんだろう!!!
本当に呑気な僕からすると,すごくスリリングな職場だなあと素朴に思うし,Zさんたちはそういう山奥でも立派な行政機関が存在するという日本の誇りでもあるので,これからも村のために頑張ってほしい。
そんなことを伝えたところZさんは「いやなんかもう最近はブログのアフィリエイトとかで生活したいと思ってきた・・・」とのことだった。
何でだよ! 鹿の罠つくれよ!!
3-1.ピアノ教室でのレッスン風景をひとつ。
前回「ピアノ教室」の話を書いた時は何だか「無理やりピアノを買わせようとする悪徳業者の潜入レポート」みたいな話になってしまって,肝心のレッスン内容のことがあまり書けなかった。
なので,今回はしっかりとレッスンの様子を紹介しようと思う。
─── ある日,レッスンで使っている電子ピアノを操作すると,民族舞踊で使うような太鼓の音が出せる「太鼓モード」があることに気がついた俺が「ボンボコボンボコ!トントコトン!!」って弾いて遊んでいたんだ(もうこの時点で全く通常のレッスンの話じゃないんだが)。
で,先生が,「そういう太鼓の遊びはリズム感の習得にとてもよろしい。この♪に合わせて叩いてごらんなさい。」というものだから(実に親切な先生だ),その通りやってみると実に楽しい。
なんかもう教室中がピアノのレッスンっていうより,その日一番のイノシシを掴まえて帰ってきた村の英雄をお出迎えするかのような感じになっている。
で,そのリズム練習が終わった後に,今週の課題曲であるホルストの「木星(ジュピター)」を弾くことになった。
これには先生も耳をそばだてているし,次のコマに予約をしている生徒さんも聞いているから,ちょっとした「発表会」みたいなもんだな。
でも,今回はしっかり練習してきていたし,演奏曲もあの優雅で壮大な「ジュピター」だから恥ずかしい事にはならんだろう,と思って自信満々に弾き始めたのよ。
そしたら神妙な雰囲気の教室中に突如「ドンドコドンドコ!!タカタカタン!!!」だからな。
「太鼓モード」から元に戻すの完全に忘れまくってたわ。
3-2 ピアノの発表会でのこと。
ピアノ関連だと色々書きたいことがあるんだ。
それだけ一生懸命やっているからだろうか? 太鼓叩いてるだけなのに?
この前,同じピアノ教室に通っている人達の発表会があった。
ピアノ一台が置いてある小さなホールを貸しきって,そこでピアノとかフルートとか色々やる。
たとえ失敗しても,みんなで「頑張れ!」って感じで見守る暖かい発表会だったし,もしアフリカの奥地に伝わる民族打楽器の演目があったら俺も「太鼓モード」で参加したかったくらいだ。
それで,その発表会では,みんな演奏する前に一言ずつ何とか言うわけ。
「仕上げるまで1ヶ月くらいだったからボロボロだと思います・・・汗」
「個人的に思い入れのある曲なのでこの場に立てるだけで幸せなんです」
「今朝フライパンで豚肉を焼いてたら尋常じゃないくらいの煙が出て,その煙を窓からじゃなくて玄関のドアを開けて外に逃がしてたら,マンションの廊下にある煙感知器がけたたましく鳴り響いて,消防車が2台と警察官が来る大騒ぎになって大変でした※」
など色々なことだ。
※これは俺の身に実際起きた3月頃の出来事だから,ピアノ発表会の場では言われていない。
で,そういうみんなの言葉で非常によくあったのが,「曲のイメージをつかむために,実際にどこそこへ行ってきました」のようなもの。
例えば,何の曲かは忘れちゃったけれど「曲のイメージのために尾瀬(湿地帯のある山のこと)へ行ってきました」みたいなやつ。
ちゃんとした演奏のためには,曲がモチーフとしている世界に実際に触れてみて,そこでのイメージを抱くことが本当に大切なんだろう。
例えば,ドビュッシーの「月の光」だったら,青白い月の出ている夜にずっと眺めてみるとか。
モーツァルトの「トルコ行進曲」なんかをマスターするんだったら,実際にトルコに行ってみる必要があるかもしれない。大変だねえ。
で,そうなってくると,俺が今練習している「木星」って曲はどうしたら?って話になるよな。NASAに頼むか?!NASAによぉ!!
もう,次の発表会の場には宇宙服とか着て行こうかと思う。
宇宙服のまま壇上に登ってから,おもむろにヘルメットを脱いでゼェハァ言いながら「いま木星に行ってきた・・,リアルで・・・」だからな。それでちょっと笑ってもらえたら満足だよ。