「めんそれ」から始まる言葉はこの地球上に「めんそーれ」と「メンソレータム」しか存在しない。沖縄豆知識な。
というわけで先日のブログにも書いたとおり、今月はじめ、8日から11日まで沖縄県宮古島に旅行した。
「GWどこ行くん?」
「8日から11日まで休んで旅行します」
「GWと一見関係がありそうでただ普通に休みとって行くやつだよな~」
でおなじみの「GW終わってから休む謎のやつ」の日程であるが、この時期はどさくさに紛れて休暇取りやすい一方で、観光地に人が居ない、宿が安い、沖縄県もまだ梅雨入り前、と良いことづくめ。
これからも「俺のGWは8日からはじまるんで」という謎理論を主張してこの時期に行こうと思う。謎理論も自信満々に言うとなんか「そうかな」って思ってしまうものだ。SNSを見てお分かりの通りである。
余談はさておき宮古島でのバカンスは後述するようにとても良かったのだが、懸案だったのは「飛行機の中でいかに子供(2歳)を静かにさせるか」だった。
インターネットでは、公共交通機関や公共施設でうるさく喚き散らす子供に対する非難をよく見かける。
こうした非難は子供自体に対してというより、むしろそうして騒ぎ散らす子供を前に何ら対応をしない親に向けられていると思う。
なので親としてやることはすべてやる。具体的にはテクノロジーの力を使って子供を黙らせる。
そう思い、結果行き着いたアイテムがこれだ。
この小さな箱を我々は「子供無限労働キチガイスイッチ地獄マシーン」と呼んだ。
以後、長いのでしばしば「スイッチ」と呼ぶ。
こいつをひとたび子供に与えれば、往復5時間以上、飛行機の中でただひたすら黙ってカチカチしていてくれるはずだ。
全日空088便の平和は小さな木箱のお前にかかっているんだ頼むぞ。
…ちょっとだけ遊んだ。
が、写真に映るこの小さな怪獣は、すぐに次の、さらに魅力的な、テクノロジーやデザイン性に溢れる別のオモチャを発見したようだった。
これは全くの誤算であった。
そんな魅力的なオモチャが、この飛行機の、それもすぐに手が届く範囲内にあったなんて。
そのオモチャの名とは、「スーパードリームカラフルトミカ任天堂プレイステーションディズニーマジカル・・・・・飛行機の背もたれテーブルの留め具」だ。
これをもう、地獄かというくらいガチャガチャいじりまくってはテーブルを引き出しやがる。
引き出しやがるたびに怒って元に戻すと、「待ってました」とばかりにまた留め具をがちゃがちゃいじる。
さっき紹介したスイッチ箱で遊んだ時間を30分とすると、残りの2時30分はこの留め具で遊んでいたことになる。
こんな留め具に心奪われたのはうちの子だけでなく、周りのファミリーでもこの留め具を子供がいじり回し、テーブルを引き出してはそのたびに子供を怒っていたようだった。
この留め具をオモチャにしてベビーザらスで販売したら巨万の富を築けることだろうと思った。
だが俺はベビーザらスの社長ではないから、ただ延々とこの留め具から子供の手を引き離す地獄の時間を過ごしただけであった。
幸い、子供の前の席には人がいなかったこと、叫び声を挙げることは無かったことから他のお客さんの迷惑にはならなかったと思いたいが、とにかくこの意外なオモチャのおかげで大変な目にあった。
これから幼児を乗せて飛行機を乗る方がこの記事を見ていたら、強く推奨する。子供を静かにさせようと余計なアイテムを持ち込む前に、まず、あの座席の留め具対策をした方がいい。
行きの飛行機で散々懲りた俺は、帰りの飛行機では対策をすることにした。
その結果がこれだ。
留め具という留め具を全て養生テープで完全に封印した。
そしてこいついつもスライムの服着てんな。
我が子は、家にいても冷蔵庫の扉を明けたり閉めたり、閉めたり明けたり無限に繰り返す遊びをしているのだが(何が彼をそこまで駆り立てるのだろうか)、そこでも養生テープは大活躍している。
「これでお前はおしまいだ」とばかりに養生テープを機内でバリバリ貼っていたら、ANAの経験豊富なCAさん2名に三度見くらいされた。あまりこうした行動をしている家庭が少ないのだろう。またはここまで聞き分けがないガキを飛行機に乗せようと思う家庭が少ないのかもしれない。
養生テープの効果はバツグンで、帰りの飛行機でも留め具遊びを始めようとした子供は、ビッチリとテープで固定された留め具を前に何か不満をぐだぐだ言った後、ほどなく諦めた。
さすが養生テープ。世界の平穏は養生テープによってもたらされる。「養生」をひらがなにしてみると「ようじよう」であり、「幼児用」に作られたものであることが示唆されているのはまさにこの為だったである。いま思いついたこれ。
で、留め具が動かせないことに拗ねた我が子はほどなく寝てくれた。めっちゃ寝てくれた。
飛行機が羽田に到着するまでの3時間近くぐっすり寝て、私達夫婦を含むANA便はとても穏やかな時間を過ごすことができたのである。飛行機に乗せる前に宮古島のビーチに立ち寄り、砂浜を好き放題に走らせ、疲れ果てさせたのが良かったのだと思う。
俺はANAに言いたい。空港の離発着ロビーに「子供疲れ果てさせコーナー」を用意してほしい。具体的には、子供の進行方向とは逆方向に高速で動く床などである。
また、こうした対策を待たずとも、これから飛行機に低年齢の幼児を乗せようという親がここを見ていたら、少なくとも「養生テープ」を持っていくことを強く推奨する。
飛行機に乗る前に「【子連れ飛行機】フライト中、持ってると良い持ち物●選」などというまとめサイトを無数に見たが、ただの1サイトも「養生テープ」を挙げたものはなかった!!
おそらく本ブログが養生テープの持参を勧めた最初のまとめ記事になるだろう。
全国の親子連れの参考になれば幸いである。
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冒頭で述べたように、宮古島旅行はとても良かった。
全日とても良く晴れて、予定していたことは全て達成できた。以下その記録。
亀を見に行く
クリアカヤックに乗って1時間くらい遠浅の海を漕ぐツアーに参加した。
当初、亀に会える確率99%と聞いていたけど、まじでウジャウジャいた。亀だらけ。
亀わかります?
これで亀に会えなかっ奴が1%いるというのは、前世で浜辺で亀をいじめて浦島太郎にたしなめられたレベルで亀に嫌われてる奴だと思う。
ところで俺も含め、みんな全身日焼け止めのラッシュガードを着込んだうえ、塗りたくれる限りの日焼け止めを塗りたくった観光客ばかりだった。俺もお前たちも全員千葉県にいろと思った。
刺身を食べる
居酒屋さんも考えたが、子供がいることもあり、お魚屋さんでテイクアウトして、ホテルの部屋で酒を飲みながら食べた。
利用したのは観光客にも有名なマルヨシ鮮魚店というお店で、本当に良かった。事前に電話で「2000円で盛り合わせをお願いします」と連絡しておくとスムーズで、写真のように用意してくれる。
匂いがスーパーで買うものとは全然違う。磯の匂いがする。
また、俺はイカタコが基本的に苦手で食べないのだが、ここで買ったイカタコは美味しくてパクパク食べた。イカはまるでバターのような食感で衝撃的。おすすめ。
星を見る
浜辺に三脚を立てて頑張った。
最初はもっとも明るい星にすらピントが合わず苦しんだ。
原因はずっとオートフォーカスだったことで、ウェブ記事で「手動(マニュアル)でピントを合わせるべし」と読んだことを思い出し、手作業でやったら比較的綺麗に撮れた。
真っ暗闇の浜辺で、背後から突然「綺麗に撮れますか?」と声をかけられ、宮古島の端まで聞こえる声で叫んでしまった。
というわけで、宮古島は良かった。
適度に人がいなくて、適度に便利で、適度に沖縄に行った感が得られる最高の観光地だ。
皆さんが沖縄観光をする場合には宮古島をお勧めしたい。その時のマストアイテムはもうわかるな? 養生テープだ。