みなさんこんにちは。
今日はこれまでに僕が見たクソ映画を語ります。
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本題に入るにあたって「クソ映画」の定義を先に書きます。
・映画上映中に全観客のいびきでセリフが聞こえないことがある
・これを見るくらいだったら映画館に行く道すがら自転車にぶつかって108分間昏睡していたほうがマシ
・映画始まる前の例のビデオカメラ頭の男も「ああこれ?別にいいよ」と言ってコピーするための空きDVDを1枚くれる
これらの条件にひとつでも該当するようなしょーもない映画のことをいいます。
僕はクソを見るのが好きではありません。なるべくであれば、クソを見ずに過ごしたいものです。そのため僕は、人から評判を聞いたり、プロモーションビデオを見たり、過去の作品をネットフリックスなどでおさらいしたりしてから映画館に足を運びます。しかし、それでもクソを見る羽目になることがよくあります。あいつらは非常に巧妙にそうした防御壁をかいくぐってくるクセ者なのです。
今日はそうした愛すべき作品について皆さんに紹介したいと思います。
とはいえ今回の記事はあくまで個人的な感想であるのと同時に、中には自分の好きな映画シリーズも入っているので、罵倒というより「叱咤激励」というか、今後頑張ってほしいという意味でもありますので、怒らないでいただきたいと思います。
また、そのため、本当はもっと悪口いいたいところをぐっと堪えることとします。それではどうぞ。
- 9位:スターウォーズ 最後のジェダイ
- 8位:ウルフ・オブ・ウォールストリート
- 7位:ジョーカー
- 6位:バットマンVSスーパーマン
- 5位:007 慰めの報酬
- 4位:サイレントヒル
- 3位:未来のミライ
- 2位:ドラゴンボール 復活のF
- 1位:ミスト
9位:スターウォーズ 最後のジェダイ
壮大な宇宙規模のクソ映画。
世界に名だたる人気シリーズをもとにして、よくここまでのクソ映画を作れたものだと逆にフォースの存在を信じさせるようなシロモノで驚きを隠せない。
まず、前作から引き続き主人公だったレイが急に強すぎ。
前作は「ちょっとした力のある人」という感じだったんだけど、今作では急にとてつもなく強いジェダイになるのね。急に超能力とか使い始める(しかもその間に目立った修行だとかはしない)。
この強すぎる主人公の存在のため、作品全体で全くハラハラしない。
相手となる帝国も弱すぎ。なんかラスボスみたいな存在も途中であっさり殺されちゃう。
内紛、命令無視し放題のおバカ解放軍どもにも好きなようにやられていて、途中から敵の立場でイライラ。
唯一の見どころは、老人となったルーク・スカイウォーカーが1人で帝国の前に立ちはだかるシーン。
これだよこれ!!! これが見たかったの! いや~~~わかっていたんですね!
しかし、それも結局、ルークの身体はホログラフで作られている虚像で、ルークにとっては最初から安全な戦いだったと後からわかる。
な~んだ・・・さっきの緊張感はなんだったんだ。
しかししかし、次の瞬間、なぜかルークが死ぬ! なんでだ! うーんわからん!
これほどの超重要な人が「なんとなく出番終わったんで死にます」的な感じで消滅するのがすっごくモヤモヤする。
前出の「強くなりすぎたレイ」の引き換えに天に召されたとしか思えないし、説明不足なもんだから熱心なファンほど怒ったんじゃないかと思う。
おまけに言うと、ラスボスや、ハン・ソロを殺した真のラスボス(レン)も、なんか印象薄いっていうか・・・普通の根暗な兄ちゃん??という感じがする。悪者になるためのエピソードが不足しているんだよね。合宿中にちょっと殺されそうになったくらいであんなダークサイドに落ちますかね? でも、そう思ってしまうのは、アナキン・スカイウォーカ=ダースベイダーへの思い入れが強すぎるからだろうか。
こうは言ってても、次回作(最終作)も見るんだろうなあ。
8位:ウルフ・オブ・ウォールストリート
主演、レオナルド・ディカプリオのクソ映画。
株の世界で大スターに上り詰めた男は、実はインサイダー取引に手を染めた犯罪者だった。
その栄光から破滅までを描いているんだけど、犯罪して、大儲けして、だいたい想像つく豪遊(酒に女、ドラッグ)で遊びまくり、最後に逮捕されて茫然自失。
そんだけ。重要な示唆もなければ感動もない。
ただただ金とセックスにまみれた豪遊生活を見せられた後、ドラッグで破滅するだけのしょーもない映画。wikipediaだと4行くらいで終わる内容。
更に、そのどのシーンもどこかで見たもので、例えば豪遊生活では「お金を撒き散らして両脇に女性抱えて」って・・いやさすがにそんな絵に描いた餅のような人いなくないか?
ところどころえげつないシモネタもあってそれにもげんなり。
しかもそれだけの映画なのに3時間もあんだよこれ!!!!
(などと書いたらツイッターのフォロワーにこれのファンが多かった・・・)
7位:ジョーカー
この前書いたとおりなので割愛。
こういう「あいつが凶悪犯になるまで・・・」みたいな映画って、だいたい映画中でずっと理不尽なイジメや、考えうる限りの悲劇を受けつづけるんだけど、それがとても(製作者の)身勝手に思えて可哀想なんだよね。 同じことは他の映画でも言えて、たとえば、「動物の死を乗り越えて少年が成長する物語」っていうと、かならずペットにしている犬が死ぬじゃん。成長を描くために殺される犬が可哀想で仕方ないんだよね。
この映画もそんな香りがかなりした。
というか、映画冒頭からそういうシーンのてんこもり。
あーはいはい、ここの道を行ったらジョーカーが嫌な思いするんだよね・・・というみんなの予想がそのまんま的中し、見てる方としてはジョーカーと共にとても嫌な思いをする。
その一方で、ジョーカー自身の行動にも共感できないものだから、純粋にその嫌な思いだけがこちらの心に残る。とても疲れる映画。アカデミー賞狙う映画って判で押したようにこういう映画多いよね。
絶賛している人の感想もそれなりにわかるけど、あの病院でのラストシーンについてはどう思うのかな。蛇足もいいところだと思うけど・・・。
6位:バットマンVSスーパーマン
アメリカ人のみならず世界中から愛される正義のヒーローたちを集めてよくここまでクソ映画が作れるなと逆に感心してしまう2時間30分ものクソ映画。これには副題として「ジャスティスの誕生」って名前がついてるんだけど、「クソ映画の誕生」に変えたらいいとさえ思う、それなら最初から見に行くこともなかっただろう。
まず、スーパーマンの前作「マン・オブ・スティール」を見ていないと、冒頭からストーリーがよくわからない。が、そこへいくと俺はスーパーマンが大好きだから、もちろんマン・オブ・スティールをしっかり見たうえで本作を見て、そのうえでどうしょうもないクソ映画だと確信した。
冒頭のストーリーを少し紹介すると・・・
「地球のために戦うのは良いんだけど、いろいろ暴れすぎなんだよスーパーマン!!」という怒りが、市民に溜まってきている。
バットマンもそうした怒りを抱く1人で(自分の会社にも被害出てるし)、正義のために暴走するスーパーマンを力づくで止めようとする。これが「バットマンVSスーパーマン」ってこと。
で、そうした中、スーパーマンに怒れる市議会による、スーパーマンに対する公聴会が開かれるのであった・・・。え、スーパーヒーロー集めてきて公聴会とか地味か?
そもそも、DCコミック大好きな皆さんが予想するように、バットマンとスーパーマンと力の差ありすぎる。知らない人のために説明すると、スーパーマンって超絶な力を持って生まれた宇宙人なのね。バットマンが5000人いたって絶対勝てやしない、と、僕たちはこの映画見る前から想像つく。
じゃあバットマンはどうするのか見てると、その力の差を埋めるために、原理がよくわからんご都合アイテムを突然出してきたと思ったら、それだけであっさりスーパーマンが負けそうになる! よわ!
目をつぶってここまではまあいい。
ぶっちぎりで最悪なのがラスボスで、それまでのやや社会派サスペンスっぽい流れをぶち壊すB級っぽさ全開の怪物モンスター!!
これはだめだろこれは!
更にそこへワンダーウーマンも現れてスーパーマン達と共闘するんだけど、(彼女がいつもそうであるように)お前なんでその格好で戦おうと思ったんだってくらいのほぼ裸のコスチュームで、場違い感がやばいし、B級感にさらなる拍車をかける役割しか果たしていない。
映画「ワンダーウーマン」では戦いに行くまでに色々あったのでその格好もわかるけど、普通に文明社会で暮らしてる今作ではまともな格好してこいよ!
そして最大のマイナスポイントとして、バットマンがクリストファー・ノーランじゃない!!!!誰だあのケツアゴ野郎!!
これがアベンジャーズとの歴然たる差なのか。。。と思わせるヒーロー物クソ映画。
こんな体たらくなので、続編の「ジャスティス・リーグ」も見ていません。
ちなみにこの映画の前作だと言った「マン・オブ・スティール」の方はめちゃくちゃ面白いのでそっちおすすめ。
逆にそのデキの良さに騙された被害者が世界中で1億人くらいいると思われる。
5位:007 慰めの報酬
これを書くとフォロワーが悲しむかな~と思ったけれど、自分の大好きな「007シリーズ」からも選出。
まず、シリーズで初めて「続編」として作られた作品であって、前作の「カジノ・ロワイヤル」を見ていないと、主人公のボンドがなんでこんなにも怒り、葛藤し、戦っているのかわからん。
が、まあそれはきちんと前作見てもらうんでしょう。俺は007はすべて見た、子供の頃大ファンだから、もちろん前作もしっかりと見た、そのうえでどうしょうもないクソ映画だと確信した。
前作で最愛の人を失い、悲しみと怒りに暴走する主人公ボンドの前に立ちはだかる敵というのが、なんかウガンダだか何ンダだかのNPO法人で、水の利権だかを支配しつつお金稼ぎしようとかいう、なんかめっちゃスケールが狭いやつ。利権がらみの話なんでストーリーも複雑、登場人物も多め。更にそこへボンドの個人的な復讐劇なんかが折り重なってきて、見てる途中からまったく置いてけぼり。さらにそうした内容を上映時間100分ほど(ボンド映画史上最短)でやるもんだから、「なんだか良くわからんうちに終わった」という感想を持つ人多数だと思われる。
あとボンドガールがあんまり可愛くない・・・。
なお、この前作である「カジノ・ロワイヤル」は個人的に007最高傑作だと思っているのでぜひ見てね。
バットマンVSスーパーマンもそうだけど、最高傑作に調子こいて出した続編がクソなこと多い気がする。
4位:サイレントヒル
【そこからは、死んでも逃げられない】
おもしろそう!!このフレーズ考えた人すごいわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~めっっっっちゃクソ映画だったけど。
原作は同名のホラーゲーム。
霧が立ち込める不思議な街「サイレントヒル」を舞台にしたサスペンス・ホラー映画だ。
ゲームを実際にプレイしたことはないけれど、世界観を知って面白そうだと感じたこと、某映画批評サイトでこの映画が98点を獲得していたことから見てみた。
ストーリーはおおむね原作のゲーム通り。原作どおりなのだが、それは原作の通りストーリーがよくわからんことを意味している。
かいつまんで説明すると、ある日突然、主人公の娘が行方不明になる。失踪直前、娘がうわ言のように繰り返していた言葉「サイレントヒル」を手がかりに、同名の街を尋ねる主人公。しかしその街は不気味な濃霧に包まれており、恐ろしいモンスターがウヨウヨしているのであった・・・。
お~~面白くなってきた!
話の続きいくよ?
その街にはいなくなった娘の心のかたわれであるもうひとりの娘がいてそれが悪魔の中心ような存在で人々への復讐のためにモンスター達を生み出しており、更に本当の娘と一体化することによって完全な神になろうとしていてそれを知った母はそれを受け入れるとともに、でも本当の娘のほうは返してねと言って一体化した娘と融合し自分たちを悪魔だといって迫害していた村人どもをめでたく全員血祭りにあげるのでした。わかる? 俺にはよくわからん。
原作ゲームをプレイしていたとしても、このあたりのストーリーはグッドエンディングからバッドエンディングまで全部見た上で「なんとなく」わかる程度であり、これを120分くらいで表現しなくてはいけない映画の苦労もわかる。
わかるけど、120分可能な限りストーリーを再現したうえで「バッドエンディング」なんだなこの映画!!!
映画のラストはこう。
やっとの思いで娘を助け出した母親。二人なかよくベッドで寄り添う・・・んだけども、あたりには深い霧が依然として漂う。同じ家にいるはずの夫はなぜか妻娘を探し続けている。そして、二人は静かに目を閉じる・・・そんなのありかよ!
映画の中身も、最初から最後まですんごいスプラッター映画。もうSOWシリーズとかそんくらい。ストーリーの内容についていけないと、ただただ120分間スプラッタ映像を見せられるだけの映画となる。
そりゃもうすごいよ。
人の身体から皮膚だけをズルンって剥いたり(桃やりんごじゃねえぞ)、ラスボスの身体から生えている変な紐みたいなものでいとも簡単に人が真っ二つになったりする。真っ二つだよ?! ちゃんとその断面とかも僕らに見せてくれるの。このクソ映画がまず真っ二つにされるべきだろう。
とはいえ、逆にスプラッタ大好き、モヤモヤなエンディングしか愛せない(ちょっと変わった)人にとっては傑作になるかもしんない。
【映画】サイレントヒル あらすじからネタバレ解説。ラスト結末を考察 帰れたのか? - ぺぺの映画備忘録
すごくわかりやすいし、このネタバレを読んでから本作を見ればかなり楽しめるだろう。
僕自身もこれを読みながら「これってこんな面白い映画だったの?!」と思った・・・。
3位:未来のミライ
突然自分に声をかけてきた少女は、実は未来からきたクソ映画だった。
和製クソ映画を語る上で外せない作品がここでランクイン。
まず、この映画を見た100,000人が100,000人とも抱く感想であって、改めてこのブログで言うものではないけれど、4才児の主人公の声がおかしいを通り越してめちゃくちゃ怖い!!
幼児どころか明らかに成人女性の声で、そのおかげで脳が混乱をおこし、この子が何を言っているのかまったく頭に入ってこない。これを心理学では認知的不協和という。
これがこの映画のクソさの半分くらい。
ただ、声優さん自身は「君の名は」の三葉の声をあてた人の妹らしいから、これ以上ひどいことを言うのはやめる。
「未来のミライ」のクソさは声だけにとどまらない。
この作品は途中から、主人公のガキンチョの意味不明な精神世界をただただ見せられるものへと変わる。
自分や、他人の思考、声・・・そういうものが抽象化され、真っ暗な自分の頭の中をグルグルとめぐる・・・そんな理解不能な映像がかなり長い間続く。
それはそれとして表現のひとつなんだろうと思う。
さて、ところで、俺はこのクソ映画を金曜ロードショーで見る直前に(映画館で見るような愚は犯さなかった)、偶然「エヴァンゲリヲン」の昔の劇場版をNetflixで見ていたのだが、本当に瓜をふたつ横に並べて見比べるほどソックリなんだなここの表現が。
俺に限らず、何万人もの人が「これエヴァじゃん」と思ったろう。
この他、主人公にキレてイライラする母親を見てこっちまで終始イライラするし、主人公の声は前述したとおり不自然で不気味、表現としてもすでにエヴァでやったものだから別に新しいものでもない。つまり見る価値がまったくないクソ映画。
余談だが、この映画の主人公のガキンチョが「クンちゃん」という名前なのは、まさにこの映画が「クソ」であることをあらかじめ明示しているとも言えよう。
2位:ドラゴンボール 復活のF
これも以前書いたとおり。実質1位の作品。
「復活のF」じゃなくて「無駄な2時間」って名前に変えたらいい、そうしたら最初から見ることも無かっただろう。もはやタイトルの原型ないやんか。
── 悟空の宿敵であるフリーザが復活。さらなるパワーアップを果たし、地球へ復讐にやってくる・・・。
このテーマは、全国のちびっこどもの興味を引くことに加え、俺のように現役世代でテレビを見ていたおっさんどもにも映画館に足を向けさせるものとなっている。
・・・・が、内容としてはそうした優れたテーマをギャリック砲で破壊し尽くしたようなものとなっている。
まず、地球に攻めてきたフリーザが、実際に悟空やベジータと戦うのは映画終了20分前くらい。それまでずっと雑魚との戦いの引き伸ばし。ある意味で「これこそドラゴンボール!」なんだが、これにお金を払った子どもたちの脳裏には「詐欺」の二文字がはっきりと浮かんだろう。まだ漢字難しいかな。
それだけでもクソ映画確定なのだが、驚くことに、いよいよ悟空たちが出てきてからの20分間が、もう想像を絶するような超ビックバンクソ映画なのよ。考えられます?
映画残り20分、ようやくフリーザの前に現れた悟空とベジータ。
いよいよこれから血で血を洗う死闘の始まり・・・かと思いきや、宇宙の彼方で修行をつんできた悟空らにとって、フリーザが悲しいくらい全く手も足も出ない。悟空に傷一つ付けられない! 120分中100分も待ち続けたラストバトルだよ??
極めつけが、フリーザが可哀想だからって、悟空とベジータは2人一緒には戦わないの。
「俺がひとりでやっつけてやる笑」みたいな感じの舐めプが始まる。しかし、たとえそれでも為す術がない可哀想なフリーザ・・・。復活してはいけなかったのだ。
が、それでも、油断したせいで悟空が死にかけるシーンがある。この映画唯一のハラハラ演出。
でも聞いて驚け、それはフリーザの攻撃じゃなくて、どこかの誰かが撃ったピストルに撃たれる場面なんだよ!
ピストルだよピストル!!?
超サイヤ人を超えた超サイヤ人ゴッド(笑)が、科学の武器で瀕死になるなんて思います?!
通常アニメではピストル撃たれても常に指1本で「ピン」って跳ね返してたのはなんだったんだ???
しかし、そうした傷も、全回復チートアイテムの「仙豆」一個食べて無かったことに。笑いながら「いやー油断した笑 じゃあ次ベジータに交代な笑」
これがラスボスとの戦いか?!
他方、そうした戦いを見届ける役割の神様(ビルス様)の存在もイライラする。
悟空たちの戦いなんかそっちのけでパフェを食べては、ことあるごとに「これうめえな~w」なんて気楽なシーンが戦闘中にカットインしてくるので緊張感が全く生まれない。
悟空「パンチ!」
フリーザ「ゲフっ・・」
悟空「キック!」
フリーザ「うぐぁ」
ビルス様「このパフェめっちゃ甘えな~」
その仲間「こらこらビルス様、食べ過ぎですよ」
悟空「喰らえ~!」
みたいな感じ。なんでこんな演出にしたんだろう?
そして更に聞いて驚け。これだけ罵倒しつつも、最も酷いシーンはこの先にある。
最後の最後、悟空とベジータにボコにされたフリーザが、最後の悪あがきで自爆し、地球だかナメック星だかをもろともに粉々にしてしまう。フリーザやるじゃん!
しかし! そこで先程の神様が出てきて、「もー笑 油断するからだよ笑 じゃ、時間戻すね」と言って巻き戻し!! そして今度は舐めプせずにタコ殴りしてすぐ終わり! エンドロール!! なんだこれは!?!? それだけはやっちゃ駄目だろ!!!!
いや~~~本当に清々しいまでのクソ映画。逆にこの部分だけでも見てほしいくらい。
このように、本当のクソ映画は逆にみんなに見てほしいという境地に達するのだなと教えてくれた映画でもある。
1位:ミスト
原作はスティーブン・キングのホラー小説・・・ってもう100万回くらいツイッターでもオススメしているとおり。
これは本当に見てほしいので、ネタバレになりそうな「何がクソか」について詳しくは語らない。みなさんも今すぐTSUTAYAで借りてほしい。
主人公達が暮らす街は、ある日突然不気味な霧に覆われ、恐ろしいモンスターたちがウヨウヨ・・・ってなんかさっきもそんなクソ映画なかったか??
そのとおり、先に紹介した「サイレントヒル」とこの「ミスト」は、同じスティーブン・キングの「霧」という小説を原作としている。そんな同一原作をもとにした映画がなんと2つともクソ映画ランキングに入るなんてスティーブン・キングすごすぎる。
【霧の中に、何かがいる】
そのキャッチフレーズのとおり、突如霧の中に現れた凶悪なモンスターから逃げ回るパニックホラー映画。
ただ、ホラーっつってもサイレントヒルと違ってそんなに怖くないし、スプラッタシーンもないから、その点は大丈夫。
バカでかい羽虫とか出てくるけど。
ストーリーなんてあって無いようなものなので、見どころだけを言うと、スーパーマーケットでの対モンスター籠城戦が秀逸。
ここで「あの怪物たちは人間の犠牲によって鎮まるのであ~る」とか言う、頭のおかしい宗教女が登場するんだが、彼女こそこの作品の影の主人公で、「本当に怖いのは、モンスターではなく人間」という示唆を俺たちに与えてくれる仕組みになっている。
モンスターから逃げ惑う人間のパニックぶりもほんとリアル。
モンスターはどうも光に集まってくる修正があるようで、電気を消して真っ暗にしようとするんだが、そこで人間たちでの意思疎通が上手にいかなかったり、正反対のことを言って混乱させようとする奴もいて、逆にめちゃくちゃ電気つけまくっちゃう!
モンスター的には別に何もしていないんだけど、人間たちが勝手に争い、混乱し、自滅していく。。。
で、これだけ言うと面白そうなんだけど、映画を通じて、ずーーっと怪物から逃げる、ただただ逃げる。そして死ぬ。逃げる。とにかく死ぬ。以上。
すべての行動が裏目に出て、敵には為す術もなく、そして救いもなにもない。見えていたかすかな希望も、ひとつずつ確実に失われていく。そうこれは鬱映画。
そこが見どころなんだという人もいるけれど、ただ憂鬱な気持ちが溜まっていき、それを解消するようなシーンもない。これほんと精神状態悪い時に見ると実害ありそう。
極めつけが、映画版で挿入されたという例のラストシーン。
このラストシーンがなければ「なんか普通のどうでもいいホラー映画だったなー」という感じで、こうしたランキングにも登場することはなかったんだろうけれど(ついでに記憶からもなくなっていただろうけど)、個人的にはほんと性格悪いことしてくれたという感じ。
クソ映画だし、それ以上に「ムナクソ映画」だとも思う。落ち込んだり、絶望しているときに見てはいけない。でも、少なくとも退屈はしないので、2位以下で紹介したような「どうしょうもない」あるいは「これを見てしまった自分に腹が立つ」クソ映画とは違うかな。おすすめ。
でも【霧の中に、何かいる】っていうキャッチコピーなんだから、実際の怪物の姿なんか最後まで見せなきゃ良かったように思う。
最後まで何だかわからない正体不明なやつを前に、人間が狂っていく様子を描く映画だとすれば良かったのに、これがもうモロに怪物さまのお姿が出てくる上、触手とかウニョウニョしてる超B級感!
ちなみに、モンスターたちがなぜ現れたか・・・というのも映画中できちんと説明してくれるんだけど、それが何か適当なSFのような世界でなんかしらける。
なんかこんなこと書いてたらまた見たくなってきた。。。
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さて、冒頭でも申し上げたように、僕はクソを見るのが趣味ではありません。
映画を見る時は、よっぽど面白そうなCMだったり、もともと好きなシリーズだったり、口コミが良かったりと「これなら外れないだろう」という確信がある時に限られます。
ですので、例えば「スーサイド・スクワッド」や「ドラゴンクエスト ユアストーリー」「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」「ビリギャル」などというクソ映画の金字塔のような作品は最初から避けて歩いているわけです。
しかしそれでもこのようなクソ映画を見てしまうことはあります。そんな時はこのように笑ってネタにして、映画代1800円の元をとったと思うことにしています。
みんなのワーストクソ映画の話、聞きたいな。
とはいえ、これはだめ、あれはだめ、という話ばかりも楽しくないから、次はこれまでに見たベスト映画を紹介しようと思う。