最近参加した自己啓発セミナーで「5つのW」っていう言葉を教わった。知ってるか。
みんなの知っている「5つのW」はどうせ「Wチーズバーガー」とか「Wフィレオフィッシュ」とかそんなのだよな。
今日はちゃんとした「5つのW」の話をしてやるから,手に持ったそのコーラのLを置いてから話を聞くように。このブログは何でそんなおデブちゃんばかり見てるんだ?
「5つのW」の「W」ってのは「Why」の「W」なんだと。
これは,何かひとつ問題が起きた時に,「Why(なぜ?)」を5回繰り返すと,だいたい物事の本当の原因にたどり着けるという考え方で,トヨタの社員が実践してんだと。車屋のくせに中々やるよな。
で,セミナーでは,実際のビジネスで起こりそうな問題を,その「5つのW」を用いて鮮やかに解決して,トヨタってすげーなー!みんなも「5つのW」を使おうな!はっはっは! はー!・・はっはっは!・・はははっ!ははっっはっっは!・・・・・・はっはっっは! みたいな感じに終わった。(実際にはそんなわざとらしい笑い声はなかったんだが。)
俺も「なかなか使える考え方を教わったな」と思って家に帰って,ふとビールを飲みながら考えてみたんだが(このビールはほぼ無意識に飲んでいる),この「5つのW」が使えそうな場面って,実際,俺の日常生活の中に殆ど無いんじゃないか?
というのもこの「5つのW」には凄い弱点があって,「特に理由なく,何となくそうした」という人間の気まぐれには全くの無力なんだ。
そして,俺はこの「何となくこれでいいわw」が日常生活の中に無限にある!!
俺は地球から遥か20光年~400光年の間くらいに適当に浮かんでる適当な星からやってきた適当な人間だから,日常生活での出来事がすべて「何故なら~~だから」という理屈では繋がらんのだ。悲劇と言っていい。
例を挙げよう。今年の1月にやらかした失敗だ。
俺は東京都で働いているんだが,埼玉県のとある市役所に行く必要があった。
で,東京から電車に乗って揺られてたら,ついた先が栃木県の宇都宮だ。
はてワープか?
そうでなければ,乗った電車を盛大に間違えて,しかも乗っている1時間,その事実に全く気が付かないでいたんだ!
すんごい遠回りをして帰ってきた俺に,上司は呆れながら「どうして宇都宮行きの電車に乗ったのか」という至極真っ当な問いかけをしてきた。
「5つのW」の使いどころだ! だが,俺がした答えはただ「いやー・・・電車のデザインが似てたんですよねー・・・」という小学生以下のものだった!
これは5つのWで解決できるのだろうか?
「なぜ,埼玉行きの電車(高崎線)ではなく,宇都宮行きの電車(宇都宮線)に乗ったのか」→「ただ何となく似てる電車に乗ってしまった」
ときたのだから,次の「why」は「なぜ高崎線と宇都宮線は似てるのか」だろう。知るか!!JR東日本の職員に聞いてくれよ!!
(※埼玉家を通る「高崎線」と「宇都宮線」は全く同じデザイン)
それが許されないならば,次の「Why」は「なぜ俺は生きているんだろうか。もう死んだほうがいいんじゃないか」で終わってしまうことになる。残された答えは死あるのみだ。このとおり全く使えない考え方なのだ。
もう一つ例を挙げよう。こちらのほうが日常的な失敗談で,先月起きたことだ。
使っていたシャンプーが無くなりかけたから,詰め替え用のシャンプーを買ってきた。それまではいい。
で,そしたらリンスも無くなりそうだったから,そっちも詰め替え用を買ってきたと思ったら,これもシャンプーだった。
・・・・。
これに関してはもう最初の「Why」から「なぜ俺は生きているんだろうか。もう死んだほうがいいんじゃないか」という問いかけをすることとなって,残された答えは死あるのみだ。
この通り,俺たちを取り巻く日常生活ってのは全部が「なぜ」「なぜ」で繋がっていないものだから,そこに理屈の限界がある。
だからそんな堅苦しい話はもう忘れて,みんなで,右手にダブルチーズバーガー,左手にダブルフィレオフィッシュバーガーを持って交互に食べようぜ,という話をしました。おわり。