面接の話

●この記事のまとめ。

孫悟空のお母さんの名前は「ギネ」

---------------------------

 

● Twitterを見ていると,就職活動を頑張っている人達(頑張り過ぎちゃってちょっぴりウツ気味の人も含めて)が沢山いるから,彼らのために僕も少しは役に立ちたい。今日食べた美味しそうなラーメン画像をアップすること以外でだ。

ということで,今日は役に立つ面接テクニックについて書こうと思う。

 

● と言っても僕自身は,面接会場に筆記用具すら忘れていき,面接受付票が書けないから全然知らない他の就活生からボールペンを借りて,しかもそのまま返しそびれて未だに実家のペン立てにあるという,就職じゃなくてもういちど幼稚園ウサギさん組に入学し直した方が良いんじゃないかってエピソードしかないから,自分の成功体験みたいなものは語りようがない。(でもどういうわけか今その会社で働いている…)

 

なので,最近読んだ本の中に書いてあったことを紹介したいと思います。
その本の名は「その科学が成功を決める」,著者はイギリスの心理学者リチャード・ワイズマン。

※このリチャード・ワイズマンって人は心理学者と経済学者の中間くらいにいる人で,変わったところでは「運がいい人ってどんな人?」とかを研究している。

 


● 成功する面接とは

 

就活生が面接でアピールすることといえば大体似たようなことで,自分の成功体験だとか,業界に興味があること,チームワークがうまいだとかそんな話だ。ハムスターの上手な飼育方法を言うような人は(一般的な企業の面接の場では)そんなにいない。

 

でも,2004年にフロリダ大学で行われた就活生を対象とした研究結果では,そうした「就活の定番アピール」の内容が面接の合否に影響を与えることはあんまり無いらしく,実際に採用された人が面接官に伝えていたことはもっと別のことだったんだということがわかった。

じゃあ,合格していた人が面接の場でしていたことって何だったんだろう? 答えは次のとおり。


1.仕事と無関係な話で盛り上がる。

つまり,面接官と,仕事以外のことで雑談をした人は,聞かれたことだけに答えていた人に比べてよく採用されていた。

自分と面接官の両方が興味のある事だとなお良いとのこと。
まあ,雑談で盛り上がるほど面接官と和気あいあいな雰囲気だったら,別の受け答えでも高い評価だったんだろう,という見方もできるけれど,例えば自分の趣味について話題になった時に,面接官にも話題を振るような余裕があればいいということかな。

(「○○さん(面接官)もランニングとかされていますか?」など)

とは言え,いきなり「面接官殿もドラゴンボール好きなんっすか?!?!かめはめ波を打つポーズを決めつつ)」はちょっと良くないだろう。いやだいぶ良くない。僕は笑うけど。だから雑談を切り出すタイミングというのが問題になるわけだけど…。

 

ここまで書いて,ああ,でも,そんな突拍子もない話題も,印象に残るという意味では良いのかもしれないと,自己の体験を通じて思った。

 

これはこの前,僕が髪の毛を切りに行った時のことだけど,はじめて担当してくれた美容師さんに自分の髪型のオーダーを告げた後(「ハゲ以外だったら何でもいいです」など)それからしばらくして無言だった美容師さんが突然僕に「すみません,ドラゴンボール詳しいですか?」と言ってきたからびっくりしてとても印象に残った。

 

だいたい初対面同士の人の雑談には段階というものがある。

例えば「天気」の話だとかがそれだ。

「今日はほんっと暑いですねー…」

「いや本当ですよ。この暑さで両手に持っていたソフトクリームが台無しになっちゃって。ほらこのとおり

「いやそれ早めに捨てたほうがいいんじゃないですか?」

といった感じで,だいたいみんな,当たり障りない会話からコミュニケーションを始めるんじゃないかと思う。


それがだよ? この美容師さんは会話の最初でいきなりドラゴンボールに出てくる孫悟空のお母さんの名前って何だか知ってます?※1と来たもんだ!

こんな謎の会話の始め方があっていいのか???
この美容師さんはその後も,あんまりドラゴンボールに詳しくない僕の髪の毛を切りながら,最後までドラゴンボールマニアック知識を披露してくださった!


でも,そうやって面白がっているのとは別にして,ここで気がつくべきもっと凄く単純でて大事なポイントがひとつ。この美容師さんはこんなんでもこの店の採用面接を受けて合格しているのだ!!!

 

いや,この人が採用面接の場で,一通り自己紹介を終えてからいきなり「ナメック星だけに生えている青くて丸っこい木の名前って何だか知ってますか?※2などと言いだしたかどうか僕にはわからない(僕はシャンプーをしてもらいながら言われたけれど)。

 

けれど,そういう「ちょっぴり空気を読まない人懐っこい人」が,ちょうど面接を行う年齢くらいの人には激モテする。
これはかなり真理に近いことだと思う。


だから,少しだけ勇気をもって面接官に雑談を振ってみたらどうだろうか?
このドラゴンボール美容師さんが僕らに伝えたかったのはきっと,そういうことだ。

 

 

本当は他にも書きたかった面接テクニックがいろいろあるんだけれど,なんかこのスーパーサイヤ美容師さんの話だけでめちゃくちゃ長くなってしまったのでおしまい。

またいつか別の日に書こうと思います。

 

※1

「ギネ」という名前だということを教えてもらった。


※2

「アジッサ」という名前の木らしい。

 

 

f:id:amemiya_a:20160601150207j:plain

これのことらしい・・・。