男2人のデート日記

GWたぶん5日目か?

今日は妻を家において、子供と2人でデートしてきた。何度も行ってるららぽーとだけど。

 

この日は天気がよく、赤ちゃんが脱水症状にならないようにと、お水を入れたボトルを用意した。うちの赤ちゃんは、このボトルを地面にぶん投げることを人生で一番の楽しみとしている

したがって、妻はボトルを首から下げられるようなベルトを作り、赤ちゃんの首から下げるようにしている。

この日、俺もそれにならって、ボトルを赤ちゃんの首にかけてでかけた。

暑い日だ。赤ちゃんも喉が乾いているのだろう。家を出るときに入れておいたお水が、駅に着く頃にはもうボトルから無くなっている。

駅のホームでたっぷり補給してやる。

ららぽーとについた。もうボトルがカラカラになっている

言うてそんな暑い日か??? 赤ちゃんだけが暑がっているのかと思ったけど、半袖シャツだから大丈夫だろうと思う。一応ボトルに水を補給してやる。

補給してやって、ちょっと歩きながら、ベビーカーの中を覗き込む。なんか放っておくとずっと飲んでるわこの子

これは止めるべきなのか? 口さみしいとばかりに、大人がタバコを吸うがごとく、延々とボトルを吸っているのかもしれない。でも脱水症状になっていたらどうしよう?

妻だったら問答無用でボトルを取り上げるんだろうが、俺は子供に仕える兵士だから、定期的に確認してボトルが空になっていたら補給することにした。もしかしたら全然水分が足りていないのかもしれないからな。

 

適当に自分の買い物を済ませる。それから初めておむつ替えをする。おむつが15kgくらいある赤ちゃんと間違えておむつのほうをベビーカーに乗せて歩き出しかねないくらい重い。完全に飲み過ぎだろ!!

 

ららぽーとには「ボーネルンド」って玩具のメーカーが提携している広大なキッズスペースがある。30分600円程度と結構いい値段を取るんだが、しっかりした施設なのでよく遊ばせている。大人無料だし。

 

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こんな感じで、「ボーネルンド」のおもちゃが沢山置かれているスペースで遊ぶことができる。この日の赤ちゃんは、裏面が真っ黒になっている座布団に取り憑かれたように遊んでいた。

 

なお、このボーネルンドのおもちゃ、くそ高い

過去、このボーネルンドのキッズスペースにて、赤ちゃんが振るとザラザラ音が出るお盆のような小さいおもちゃにドはまりして、妻の指示に従って買って帰ることにした。そしたら4,000円だってよ?! ザラザラ音のするお盆が4,000円だってよ!!! 

ここでパパにアドバイスだが、「ボーネルンド」と名の付く玩具には十分気をつけた方がいい。気軽に買って帰るよと妻に約束しないほうがいい、それで俺は信じられないものを見たような顔のまま4,000円を赤ちゃん本舗に支払ったからな。

 

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この日はGWなのに、乳児のお友達があまり来なくて、にぎやかな年長さんのいるスペースをずっと見ていた。親は同年代の子の代わりになれない。かわいそうなことだ。

が、同じ月齢くらいの子がそばに来ても、それはそれで全く相手にせず手元のおもちゃをイジイジしているのが困ったものなんだが。

 

 

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キャンペーンでやっていた「手形・足形インク遊び」に参加。鯉のぼり風に、インクのついた脚を紙にベトっとさせていただいた。

足が超デカい

妻は、子供が生まれる前から子供に履かせる用の赤ちゃん靴を買って、それを履いて歩いてくれることを心待ちにしていたんだが、子供が歩き始める前からその靴が履けなくなるくらい足がデカくなってしまった

 

むかし、ヘミングウェイという作家が、世界一みじかい文章でめっちゃ悲しい物語書いたわとか言って「売ります。赤ん坊の靴。未使用」という小説を発表したらしい。

これは「赤ちゃんの靴を用意していたのに、履けるころまでに亡くなったかで靴が不要になった」ことを暗に示しているのだろうが、実際はそうではなく、歩き始める前に想定以上に足がデカくなってサイズアウトしてしまったのだヘミングウェイにこの不要になった靴をぶん投げてやりたいくらいだ。

 

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さて、このブログの読者の中には、ママを置いてはじめて子供と2人で外出するパパもいるかもしれない。俺もこれまでだいぶ妻に怒られて学んできたことがあるから、そこでの経験を共有しておきたい。

 

まず、極めて重要なことだが、「何持っていったら良いの?」と妻に聞かないことだ

妻は子供を連れて外出する経験が豊富だから、そういう人物にノウハウを聞くのは自然なことだと男は考えるものだ。だが、聞かれた方はイラッとしている。

「お前いままで横でなに見てたんだ?」というのが一つと、「てめえの頭でちっとは考えろ」というわけだ。

この点、ツイッターを見ていると「妻は夫のことを【部下】だと思って優しく教えてほしい」という意見がよくあるが、子供ができた日は妻と夫とで同じ日だ。つまり妻と夫は同期入社の社員なのだ。

同期入社の人から、能天気に「おれ何したらいいの? 優しく教えてよ」と言われた日にゃ、お前あたしと同じ給料もらってんだろ? ちっとは自分で考えろよ?? と思うだろう。育児についても同じことだ。*1

 

そのように妻に頼ることを止めた後は、普段の外出セットを分析する。この外出セットを基本として、外出するにあたって新しく更新するものを取り替えれば良い。考えてみると普通のことなんだが、「外出するぞ」と意気込むとなぜか1から始める人がいるから、普段妻が使っているものをお借りしよう。

替えのオムツやビニール袋、飲み物、お昼ごはんなどは、きちんと補充しておこう。また、不測の事態に備えて、着替えや、1枚羽織れる衣服なども持っていこう。

忘れがちだが重要なこととして、母子手帳または健康保険証など、子の年齢を確認できるものが入っているかを確かめておくことをおすすめする。そうした重要書類は「外出セット」以外のカバン等に別管理となっている可能性がある。

なぜ母子手帳や健康保険証が必要か?

施設(とくに、キッズスペースなど)によっては、0歳時は無料となる場所が多くあるのだが、そこでの年齢確認で使用するのだ。本日紹介したボーネルンドの遊び場では不要だったが、それ以外のキッズスペースでは基本的にそういう証明書類をもとめられている。俺はそのたんびに「今日忘れてしまったんで今日だけ許して下さい」といって赤ちゃんと一緒に泣いて許しを請うている。

普段、横でぼーっと妻の手続きを見ているだけだからもちろん知らない。言われて初めて慌てるので、外出前に気をつけておきたい。

 

*1:とは言え、普段は仕事していて、休日に家族でお出かけしているときも基本的に妻に世話を任せているから何したら良いのかわからんという人もよくいるだろう。誤解しないでほしいがそういう人を糾弾する趣旨は全く無い。その場合にどうしたら良いのかを話しておきたい。

ツツジとアキコの思い出

自宅から駅まで続く道には、ツヅジが綺麗に咲いている。
今はちょうどツツジのシーズンだから、出勤途中にきれいな花が見られて嬉しい。

 

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ツツジに関して、小学生時代の思い出がひとつある。
今のように花や草木の美しさに心を奪われる繊細な感性を持っていた青山少年は、5月のある日、学校の敷地のまわりに咲いていたツツジの蜜を片っ端から吸って回っていた。


ツツジの花と茎の間には甘い蜜が詰まっていて、吸うと軽めのハチミツのようで甘い。
家の外で甘いものを食べるという行為は、まるで買い食いをしているようなものすごい背徳感があった。

 

蜜を吸うためには、もちろん花を摘むことになるから、ツツジが台無しになる。
が、当時の粗暴な青山少年は全く気にとめることもなく、ツツジが咲いていた小学校の外壁にそってツツジを摘んでは蜜を吸い、蜜を吸ってはツツジを摘み、およそ50メートルはそんなことをしながら歩いていた。
もはや巨大なハチである。

 

そんな巨大バチこと青山少年の前に、偶然同じクラスのアキコちゃんが通りかかる。
アキコちゃんは青山くんに一言だけ忠告する。「それ全部犬のおしっこかかってるよ?」

 

それ以来、青山くんがツツジを摘んで蜜を吸うことは全くなくなった。

 

それから30年近く経つが、ツツジを見るといまだにアキコちゃんとの悲しい思い出が頭をよぎる。今頃どこでどうしてるのだろうか。
突然連絡して「あのツツジってやっぱり犬のおしっこかかってたのかな?」と開口一番に聞いてみようと思う。聞かないし連絡先も知らないけど。そんで書いてから思ったけどこれ全然ゴールデンウィークの日記じゃねえな。

ゴールデンウィークなのに働きましたポイント

今日はGWだから仕事だった。
GW中やお盆は働くに限る。なぜか。電車が空いており、通勤が楽だからだ。
そうして貯めておいた「ゴールデンウィークなのに働きましたポイント」を使用して、後日連休を取る。これだ。

ゴールデンウィークなのに働きましたポイントについて説明が必要だろうか。ゴールデンウィークなのに働くのは可哀想な人だ。そう思われることで同情される。この同情が「ゴールデンウィークなのに働きましたポイント」の正体そのものだ。

そして、任意のタイミングでそのポイントを使い(私はゴールデンウィークでこんなに働いたので)「この日休みます」と連休を取る手法がこれだ。

 

「来週、私、遅めのゴールデンウィーク取りますね」
ほんの15秒ほど立ち止まって考えると意味がわからない話だが、連休開けでボケボケしている上司相手で、かつ、「この人ゴールデンウィークずっと働いていたんだよな」という同情があれば、「お、おう。おつかれ」で済むというものだ。


このようにして、俺は5月17日~5月19日まで連休を取った。

この間、何の憲法記念日でもなければ、どこのこどもの日でもない。が、俺にとっては遅めのゴールデンウィークなのだ。強いて言えば5月17日はノルウェー憲法記念日だ。俺は北欧デザインに憧れを持っているから5月17日を記念日としても何ら問題ない。

この理屈であっても休み明けの上司ならば封じられる。

 

「僕のおじいちゃん、一週遅れでこっちに来るんですよね」
かつてお盆休みを1週間ずらして取ったときの理屈がこれだ。死者がそう言っているんだからこの世に反論できるものはいない。

というわけで17日から旅行に行く。その話はまた後日しようかと思う。

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今日は仕事だったから、あんまり言うこともない。
年明けから弊社のシステムを刷新したのだが、開発から運用までを委託している事業者がポンコツで、障害だらけでしんどい思いをしている。
いい加減に作ると、運用で5倍苦労する。世の中のシステムエンジニアに伝えたい。

最近、毎晩のように運用ミーティングしているんだが(委託とは何なのか?)、会議のはじまりで「今日発生した障害は~」で始まるからな。
「今日の障害は3件です、本日もお疲れ様です。」まったく。明日も仕事に行く。

GW日記(2日目)俺は悟空じゃねえぞ

GW2日目。

GWらしく今日は朝から大雨だったことから、自宅で赤ちゃんと遊んだ。

あと10日で1歳を迎える赤ちゃんが夢中なのがこのおもちゃだ。

 

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見たことがある人も多いかもしれない。

上部の穴にボールを入れると、本体内部の螺旋状のレールを通って転がっていき、下に空いた出口から排出される。まじで大人が遊んでも楽しい。

大人が遊んでも楽しいから、赤ちゃんが遊んで楽しいのは当然である。

この玩具の正式な楽しみ方は上記のとおりだが、うちの赤ちゃんはちょっと変わった遊び方をしていて、基本的には全力でボールをぶん投げる。ボールはどこかにいって見つからなくなる。もう遊べないので泣く。以上のような遊び方だ。

ボールが無くなった後は腹いせのように本体をひっくり返して遊ぶようになるから、大人がボールを集め直してやる必要がある。それは基本的には俺の役目だ。

この写真にはボールが3つ映っているが、本来は6つある。あと3つがどうしても見つからん。もはやドラゴンボール探しだ。ドラゴンボールでブルマが持っていたドラゴンレーダーが欲しくなる。俺は悟空じゃねえぞ。

 

 

 

 

GW日記初日【今日は土曜だろ!】

せっかくの大型連休であるから、この期間だけでも毎日ブログを書こうと思う。


4/29 (土)晴れ後くもり  タイトル「今日は土曜だろ!!」

 

今日は祝日らしいのだけど、土曜日に重なっているから全くありがたみがない。月曜日が振替休日にならないからだ。

 

日曜日が祝日と重なると、月曜日が振替休日になる。ハッピーマンデー制度というやつだ。
が、土曜日が祝日と重なると、何もない。土曜と日曜とで、なぜこの違いが生まれるのか、合理的理由が全くわからない。

土曜日が祝日と重なった日の朝は毎日この話を妻にしてはうんざりされているが、全くこのパターンの祝日は祝日と名乗らないでいただきたい。

湯婆婆様にも言われちまうよ。

湯婆婆「祝日というのかい。」

土曜と被った祝日「はい。」

湯婆婆「ぜいたくな名だね。今からおまえの名前は「ただの土曜」だよ

 

 

・・・・

 

平日は妻に赤ちゃんを任せているから(テレワークの時はそれなりに面倒見ているけれど!)、土日はもっぱら俺が赤ちゃんの面倒を見る。


こんな、爽やかで気持ちの良い日に家で遊ばせていたら、大人になった時にずっと暗い部屋でネットゲーム(具体的にはグランブルーファンタジー)をするようになってしまうだろうから*1、できるだけ外に連れ出したいと思っている。


連れ出そうと思った時に便利なのが、地域の「児童館」というやつだ。室内の「公園」みたいなところだな。めっちゃ便利。


とりわけ俺が良いと思っているのが、同じ月齢くらいの子がいれば、その子と一緒

基本的に無料で入れて、やわらかな床の上で、たくさんのおもちゃで遊ばせられる。のおもちゃで遊ぶようなシーンもたまにあるから、情操教育にも良いと思っている。

 

この頃からしっかりと家族以外の「他人」と関わらせてやりたいと思う。でないと、小学校の入学式で、はじめて「俺の家族以外にも、人類は存在したのか?!」ってランドセル背負いながら呆然としかねないからだ。

 

で、児童館に行ったら[本日は祝日ですので休館です]だと! 

祝日じゃねえ!!今日はただの土曜だろ!!!

赤ちゃんと俺はそのように叫んで、二人顔を見あわせて泣いたのでした。

 

・・・・

結局、近所のショッピングモールにある有料のキッズスペース(30分600円)で遊ばせてやる。
途中、よその子が、うちの子と一緒に遊びたいのか、ハイハイで寄ってきてタッチしてきたが、うちの子は表情一つ変えず、壁に取り付けてあるグルグル回せる不思議なおもちゃに取り憑かれたように遊んでいる。
コミュニケーション能力的に大丈夫だろうかこの子は? 

 

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ぐるぐる回せる壁のおもちゃに取り憑かれる赤ちゃんの写真。

 

・・・・

無印良品接触冷感のベッドシーツ(正確には敷きパッドというもの)を買った。もう夏だね。
レジにもっていったら、ベッド2台分1万円以上した。俺のベッドのほうはずぶ濡れにしたバスタオル敷いておけばいいや

 

*1:まるでこの子の父のように

オープンハウスの営業がひどかった話(ぐち)

不動産屋の営業にはしばしば強引で酷いものがあるが、その中でもオープンハウスはとりわけ酷かった。その体験談というか、グチ。良く言えば注意喚起。

 

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事の経緯を話すと、最近子どもが生まれた事で、俺の中にも「持ち家願望」が湧いてきている。

もちろん、このまま賃貸に住み続けたって問題無いのだろうけれど*1、やっぱ自分が自由にできる、そして高齢者になった後でも絶対に追い出されることのない住まいがあるのは魅力的に思えるし、我が子の将来に何かがあった場合でも雨風しのげる場所があるのは安心だ。

というわけで最近、まずはいろいろと物件相場などを調査している。

調査をしているのだが、成果があまり芳しくないから、もう子供の頃に想像したお菓子の家に住もうかと思っている。ポッキーで骨組みを作り、カントリーマアムで壁を作るつもりだが、フレーバーをバニラにするかチョコにするかで毎晩夫婦喧嘩をしている。

 

そんな与太話はともかく、先週、ネットからオープンハウスの物件情報を見るために会員登録したら、その日の夜以降、それぞれ違う電話番号で、オープンハウスから複数回電話がかかってきた。

ネットで会員登録した途端に電話がかかってくるのは分かるが、なぜ毎回電話番号がバラバラなのか。着拒された時の対策なのだろうと思うが、入り口からまず不信感を覚える。

 

でも、それくらいで営業の話を拒絶したりはしない。短気は損気だからだ。

何回目かの電話をとって、自分の探している物件の条件を伝達する。

すると、すぐに「とりあえず、一回、オープンハウスの店舗に来ませんか」と言われる。

この「一回、店舗に来ませんか」だが、皆さんは「まあ、話をゆっくり聞くなら店に来たほうがいいだろうし、そんなに変なことじゃないよね?」と感じるかもしれない。

でも、そんなことはない。現に、俺が情報収集している地元の不動産屋などは一度も店に来いなどと言ったことがない。

なぜなら、店舗に来たってそこで検索して見つけた物件情報を紙にプリントして渡すだけだからだ。そんならメールにPDFを添付したって同じ事だ。

そして、そのメールの中で気になる物件があったら、その「物件」を見に行きましょうねとなる。これが普通の対応だ。

そもそも重要なこととして、俺たちは「物件」を見たいのであって、「事務所」を見たいのではない。

例えば、時計がほしければ時計が陳列されている時計屋に行くだろう。買いたい物があるから、それが実際に見られるお店に行く。このことに疑問を挟む余地はない。

不動産屋の場合どうだろう。

俺たちは家が欲しいのに、なぜわざわざ営業所に連れて行かれるのか。冷蔵庫が欲しいといって日立製作所の本社に行く人います?

不動産関係だけだ、そんなことしているのは。

 

それにも関わらず、なぜ業者は「店舗に来てください」と言ってくるのか。理由はある。

業者はお客を自分たちのテリトリーに引き込んで、そこの雰囲気やら、帰りづらい状況やら、または担当者の圧やら、要するに物件そのものの魅力以外で何とか押し売ろうとしているからだ。この時点で不動産屋はまっとうな商売じゃない。

 

で、ここまでぶつぶつ言っておきながら店舗に行ってみた。

現在、取り憑かれたように古着ブームが来ていることを先日の記事に書いたが、その日もたまたま近くの古着屋に行く予定だったからだ。

 

が、行く前から酷い。

まず、店舗に行く予約をした日時の3日前から毎日のようにリマインドの電話がかかってくる。

なぜ毎日かけてくるのか?? よほど普段から予定をぶっちぎられたりしている不人気の業者だからだろう。それにしても鬱陶しすぎる。

オープンハウスはこういう「きめ細かい(と自分だけは思っている)」顧客とのコミュニケーション方法から改善した方がいい。

 

で、店舗に行った後は営業担当を案内され、そこで改めていろいろな条件を伝達する。

当然のようにすでに電話で伝達したことは伝わっていないし、何なら電話で喋った担当と実際の店舗での担当が違う

それもまあ良いとしよう。電話番をする人、店舗でお客の相手をする人という分業があってもいい。アダム・スミスの言うピン工場だ。経済学的には正しい。*2

と言うわけで、改めてこちらから再度物件情報を伝えると、担当は「分かりました、では、そうした条件で物件を調べて、情報を印刷してきます」とか行ってバックヤードに引っ込んでいく。

だが、10分程度の時間をかけた後、その営業が持ってきた情報が、ことごとく事前に伝達していた要望と根本的に異なる物件ばかりなのだ。

 

例えば、子どもは1人だけだから、小さな部屋がたくさんある4LDKよりも、それなりの広さを確保した3LDK以下を希望しているはずなのに、小さな部屋がたくさんある4LDKの情報ばっかり持ってくる。人の話聞いてたか!?

物件情報が印刷された紙を一度に20枚程度持ってくるんだが、そのどれも全く要望に適っていないから、だいたい20秒~30秒くらいで見てしまう。そして、全部見てしまうと「それじゃ、もう一度探してきます!」とか言ってまた10分程度バックヤードに引っ込む。

これを3回は繰り返し、そうこうしているうちに1時間近くが経過した。

 

どうして業者はそんな無駄なことを繰り返しているのか。理由が一つある。

それは、「お前が探している条件の物件が、いかに世の中に存在しないものであるか」を徹底的に分からせようとしているのだ。

お前が探している物件はレアものだ、滅多にない。気軽に探せるものなんかじゃない。見つかったら相当ラッキーだ。

そういう刷り込みを1時間程度かけてたっぷりやる。

で、その後のことはわかるよな?

散々待たされ、要望外の情報を持ってこられ、こちらが疲れ切ったところを狙って、

「あ、・・あ、あ・・・・ああああああ!!! ありましたあああああ!!!!!」

という嘘くさい芝居をしながら、業者が本当に売りたい物件の情報を持ってくる。

 

今まで散々「お前の言うような物件なんか存在しない。考え直せ」と1時間言われ続けてきたところで「1件だけあった」と言われると、つい「そんなレアな物件、他の人に取られる前に買わなきゃ!」と思うものだろう。

「またこれか」と思うような昔からある営業手法だが、オープンハウスは恥も外聞もなく、こんなことをしてお客さんの時間を奪ってくる。普通に最初からそれを持って来いと誰もが思うだろう。

 

ついでに言えば、そういう状況で持ってくる物件は、たしかに条件の「一部」を満たしてはいるのだけれど、場所が変だったり、予算がオーバーしていたりする、要するにこういう手法を用いてでも業者が早く処分したいような、あんまり売れない物件であることが多い。

実際、この時に営業が持ってきた物件は「場所が変だし予算もオーバーしている」というシロモノだったから、俺は見るなり「場所が変だし予算もオーバーしてますよね」とつい言ってしまった。それは自分の短気さをお詫びするばかりだ。

 

ちなみに、この手の(不動産に限らず)酷い営業がよく使う手法にはいくつか決まったパターンがある。いくつかと言っても下の二つだけだ。*3

 

まず、今回のようにお客が疲れ果て、絶望するまで変な物件を見せておいて、最後の最後に「1件だけなんですが、ばっちり条件に合う物件見つけました。奇跡です。でも明日にはなくなるかもしれません」って嘘ついて、業者が早めに処分したい物件を見せてくるパターン(今回のオープンハウスがこれだ)。

 

また、条件にはすこし合わないんだけど「オーナー(または店長など)と価格相談してきます」といって、ちょこっとだけ値下げして押し切ってくるパターン。

これはある程度その物件にこちらが食いついた後で発生するパターンだが、実際にはオーナーと相談なんかしておらず、担当者は裏でタバコを吸って休憩している。

で、ひととおり休憩したら「許可が降りました!!」とかいって、店長の印鑑を自分で押した新しい見積書を持ってくる。

こっちは不動産に限らず、例えば車や結婚式の見積もりなどで広く使われているから、皆さんも経験があるかもしれない。

 

俺が結婚式場を探していた時に出会った某外資系のホテルの営業が本当に鬱陶しかったんだが、それは両者の合わせ技パターンだった。

責任者に確認します、上司に確認します、などと何度も言っては、裏でタバコを吸って帰ってくる。俺はここに何時間いるのだろう? いい加減決めて楽になりたい…そう思えてきたところで、「奇跡の値下げが実現しました。こんな値下げは本来ありえません!」これだ。

 

こういう時にどうすればいいか? 答えは一つだ。

「そうですか、さようなら。」と言ってすぐに席を立つ。これ以外にない。

現に俺はほとんど話す気力も無くなったから、最終的に無言で荷物をまとめて出ていった。妻なんか途中から全く聞いておらず、たまに顔をあげて「まだ何か話してたの??」と営業の前で隣に座っている俺に聞いてくる頼もしさだ。

 

営業担当だって会社の命令で働いているサラリーマンの一人だから、こちらは客とはいえ、こういう態度をするのは礼を失しているかもしれない。

だが、相手も上司に相談しているとか言って、実は裏でタバコ吸ってから適当な見積もりを持ってきているだけなので、こっちもある程度怒っても問題ない。

逆に、ここで丁寧な対応をするならば、追加であと2時間は話を聞く覚悟をしたほうがいい。

前述の某外資系ホテルの営業などは、ついに逆に、なぜ当ホテルで結婚式が挙げられないのでしょうかとまで言い放った!

まったくいま思い返してもムカムカする。何が「逆に」なのか未だにわからん。

結婚式場の話をついでにすると、結局、そういう見え透いた、腹の立つ営業を一切せず、ずっとこちらの話を黙って聞いてくれたうえで、その要望にそった見積もりをすぐに出した別のホテルで式を挙げた。このように、良い営業は話が早い

ぐだぐだ話をしなくても、商品力でビジネスができるからだ。*4

 

裏を返すと、商品以外の部分で誤魔化して売ろうとするから営業の話が長くなる。

なので、途中で「さようなら」してもいいが、あらかじめ制限時間を決めてしまうのも無駄な営業を受けない防衛術として良い方法だろう。

例えば、最初に「この後予定があるんで、30分でお願いします」と言っておけば、営業もろくでもない茶番をする余裕もなくなるから、対応もだいぶ変わってくるかもしれない。もっとも、オープンハウスの営業にはそうした改善も期待できないが。

 

そうだ、今回はオープンハウスへのグチの話だった。でも、話すことも残り少ない。

都合1時間くらい話につきあって、全然まともな情報が出てこなかったうえに上記のような見え透いた営業をされたので、無言で席をたって帰った。終わり。

先方で書かされたアンケートにも偽名を書いてやればよかったと後悔までしている。

 

とは言え、割りとブラックなことで名のしれた不動産屋の営業なんてこんなものかと想像していたから、特にガッカリもしなかった。おむつ替えもさせてくれたし。

が、そんな感じで1時間も話し込んだ、その日の晩にオープンハウスからまた電話がかかってきた! 1時間も話をして、なんでその日のうちに電話する必要があるんだ??何のために営業所に連れてきてまで会話させたんだ??

しかも、明確に21時を回った夜間に電話がかかってきたものだから、さすがに俺もここで気分を害した。「こんな時間に電話してくるのは非常識ですよね。今後の営業を打ち切ってください」と言って電話を置いた。

推察だが、今日の打ち合わせの最後に嘘くさい演技と共に提示した物件について「その後お申し込みがあって、今夜この電話で申込みしてもらえればあなたを優先する」というお決まりの嘘でも言うつもりだったのだろう。

 

あんな営業でよく商売を継続していられるなと思ったと同時に、こんなろくでもない業者が俺の大好きな東京ヤクルトスワローズのスポンサーをやっていることがただただ残念だ。

 

余談だが、オープンハウスの営業所に行ったときに珍しいと思ったのが、それなりに整った授乳室が存在したことだ。

それも、多目的トイレとかじゃなくて、個別の授乳室としてきちんとスペースを確保していた。小さな子どもを連れたファミリーのお客さんが多いから、そういう配慮がされているのだろう。

この日、俺もベビーカーで赤ちゃんを連れていたから(幸い、営業を受けていた1時間の間は寝ていてくれた)、ついでにおむつ替えをさせてもらった。それ自体は好感が持てた。

が、この店舗、ビルの上階に存在するにも関わらず、エレベーターがない!

したがって、営業窓口まで行くのに、赤ちゃんを安全に抱っこしつつ、ベビーカーをかついで階段を上がったのだった。しっかりとした授乳室を作る一方で、なぜエレベーター無いビルに入居しているのかわからない。

自分たちのオフィスですらそんなチグハグな設計をしている会社に、自分の家を建ててもらいたいと思うものだろうかと、俺は心底思った。

 

(補足)

今回のことは記事タイトルにある通り、オープンハウスの営業にうんざりしたという話であって、オープンハウスが提供している建物の品質自体の評価ではない。

ネットで調べると、営業をボロカスに言いつつ、住んでみるとまあまあ良いって話もよくある。そこは自分で見極めてほしい。

 

当然だが、物件を実際に見なければ住む住まないの話なんて全く進まない。

そういう意味でも、うんざりする営業活動に合わないためにも、最初から店舗に行くのはやめておいたほうがいいだろう。

*1:仮に、賃貸物件にすみ続けることに致命的な問題があれば、昨今のように「賃貸vs持ち家論争」のようなものは生じていないだろう。論争が生じるということは、両者にメリット・デメリットがあり、それを総合すると、どっちが良いか判定するのが微妙だからである。

*2:お客との信頼関係を1から作り直すことの非効率さを考えると、あながち正しいと言えないかもしれない。もっとも、これまでの複数電話番号攻撃によって構築した信頼関係なんか無いけれど。

*3:彼らはまともな営業教育を受けていないから、出来るパターンが非常に限られているのだ。

*4:もっとも、相手が紳士的で良い営業だと思っても、よその見積もりを取るだとかして価格交渉はした方がいい。この例にある良心的な営業担当にも、他社の見積もりを見せたら最低限その価格よりも下げますよと言って、すぐに対応してくれた。もちろん「上司に確認し、奇跡の値段を実現しました」などという茶番も無しに。

古着の話

先日、妻に連れられて初めて古着ショップに行ったけどめっちゃ良いな。

今まで古着っていうと、基本、穴は空いてます。空いてる穴の数に応じて値段が安くなります。みたいなイメージだったのね。または、タグに「さとし」「かいと」「れん」とマジックで書かれていて、これまで何人にお下がりしてんだよ!俺の名前書くところもうねーよ!!みたいな服ばかりのイメージ。

だが、

めっちゃ綺麗! なものもある! 新品すらある。

それも、買うと2,3万円するようなものがその10分の1くらいの値段で売られている。

そういうブランド物は品質も良いから、古着であっても全然崩れていないから長く使える。

なので、妻に古着ショップを紹介されて以来、自分だけで千葉の6店くらい回っていろいろ見ている。こんな凝り性な奴とよく結婚したよ妻も。

 

ところで古着というと「これまで誰が着たか分からないものは汚らしい」という印象がどうしてもある。それはとてもわかる。先ほどの「さとし」「かいと」「れん」の例のように、よくこれで売ったな〜というのが少なからずある。

「これまで誰が着たかわからない」というのは、情報の欠如による無性な不安でもある。

そうしたことに抵抗感を覚え、古着なんてそもそも受け付けない、着ている人なんか信じられないという人もいるだろう。

 

そこで俺は、そういう不安を打ち消す方法をひとつ考えた。

街中の古着ショップのほか、中古の服はメルカリなどでも買える。

そして、メルカリだと出品者が明らかであり、古着を売っている出品者は、しばしば自分の服をたくさん出品している。

古着はそいつからだけ買う。これだ。

そうすると、古着全てが、そいつのお下がりになる。

これまでに誰が着たかわからない。誰が触れたかも分からない。という状況は一変し、君は住所も名前も分かる誰かの着た服を着ることになる。情報の非対称性は限りなく少なくなり、抵抗感が減るだろう。しまいには、お下がりばっかりくれるその人を「自分の兄ではないか?」と思うようになる。

どうですか、古着に抵抗がある人に向けた、この「決まった人の古着しか買わないメソッド」。

 

とりあえず古着はいいぞ。騙されたと思って一度みにいくといい。