「このままだとアメリカ行きます」

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前回の日記に書いたとおり、3月5日から9日まで沖縄(石垣島~本島)に滞在した。

 

いや~ほんと、よくまあ俺行く時こんな雨降りますねえってくらい天気が悪かった。


初日(5日)の昼間だけは晴天だったのだけれど、後は全て雨か曇りで、石垣島の星空が見たくて予約していた「星空ツアー」も、業者に確認したら「この雨で中止かどうか連絡してきたのお客さんが初めてっス」的なことを沖縄の言葉で言われたくらい超雨降ってた。

 

悲しい、が、仕方がないので、雨なら雨で、悪天候でも出来ることをやろう、ということで、俺は人生初のスキューバダイビングに挑戦することにした。そのとおり、俺は死ぬつもりなんだ。

 

おんめえこの雨でよく来たなあ!!」的なことを沖縄の言葉で言われながらもダイビング業者に船を出してもらい、酸素ボンベなどの機材の説明や、「呼吸が苦しいです」などの簡単なジェスチャーを教えてもらってから、大荒れの海へ飛び込んだ。


おお、さすが沖縄! 荒れていても海の中はめちゃくちゃ透き通っていて綺麗・・・いや耳めっちゃ痛え!!! なんだこれ! 4メートルくらいしか潜ってないはずなのに、水圧のおかげで尋常じゃないくらい耳が痛い!!

 

「海に潜ったら、ちょっとだけ耳が痛くなるんで気をつけてね。その時はこうやると楽になるよ」と教えてもらっていた動作(耳抜き)をしてもまるで楽にならないから、身の危険を感じた俺は業者に「僕そろそろ死んでしまいます」というジェスチャーをやることで助けてもらった。いやー水圧ってあんなにも痛いんだね。

 

それからだんだん耳抜きにも慣れてきて、余裕が出てきたから、その辺りの海底をすいすい泳いでみる。いやあ返す返すも海が綺麗だ。遠くの方まではっきり見える。
そしてお魚がたくさんいる! もうちょっとで普通に触れそう・・・って、気がつくと俺めっちゃ波に流されとる! 
海の中はすごく透明度があって綺麗だから油断していたけれど、流れがとても早くて、どんどん沖の方に流されていってしまうんだ!


身の危険を感じた俺はすぐ業者に「僕このままだとアメリカまで行きます」というジェスチャーをすることで助けてもらったわけだけど、業者いわく「泳ごうとすると流される。だから、基本はサンゴに捕まりつつ水の中を這い回るんだ」とのこと。なるほどな~。あんまり優雅とは言えないけれど死ぬよりはいいかな。

 

ということで、サンゴや岩にしがみついて海の中をウロウロ。ああこれは楽だ。最初からこうしていれば良かったんだ。
余裕が出てきたから、業者の人を笑わせようと思って、海底にあったちょっとした子どもくらいある岩を持ち帰ろうと担いだら先に自分が笑ってしまって思いっきり水を飲んでしまい、再度「もう死ぬかも」のジェスチャーをすることとなった。

俺は人を笑わせようとすると先に自分が笑っちゃうのがよくない。

 

ちなみに、この日は本来「青の洞窟」という、まるでバスクリンを入れたように水が青く見える洞窟に行ってダイビングする予定だったんだが、こんな悪天候の日に行くと岩に叩きつけられ、翌日になってからお前自身が全身真っ青になって海の底から発見されるぞと言われ(とても上手いことを言うもんだなあと感心した)、そのへんの海でお魚にエサをやるプランに変更してもらったんだ。

 

自分すぐ眼の前をお魚が泳いでいて、ファインディング・ニモみたいなやつにも触ることができた(逃げないんだ)。

あと、海底にボテっと落ちてるナマコがとても可愛いから、両手に持って遊んだ。これがネコのしっぽみたいだったから、業者の人に「ネコのしっぽがたくさん落ちてますね」というジェスチャーをしたら「ここは大昔、ネコの集会場だったんです。それから、一部のネコは陸に上がり、人間たちを支配して暮らすようになりましたが、他のネコたちはしっぽを捨て、ウミネコとして海の上を飛び回るようになりました。ところどころに落ちているしっぽは、そのウミネコたちのものなんです」というジェスチャーをしてもらって、すごく勉強になった。

そのネコのしっぽはこっそり持ち帰りたかったけれど、諦めた。