バタートーストを乗せた猫の話

普段ピアノに関するろくでもない話しかしてないから,今日はピアノ以外のろくでもない話をする。

 

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1.ビールで飲もう風邪薬

 

今日Twitterを見ていたら,お酒飲み友達のフォロワーが「風邪をひいたから葛根湯でも飲むか(T_T) ビールで」みたいな話をしていた。


これは,俺たちアル中界隈にとっては「アル中アルアル」(アルコールとあるあるネタをかけている面白い言葉)としてよく行われる行為だ。

 

みんなからしたらドン引きかもしれないけれど,薬はお酒で飲んだほうがむしろ良いんだとアル中は考えている。

以下,やや難解になるがその理屈を説明しよう。

例えば,薬局で売られているお薬や,処方薬の注意書きを見てほしい。

たいていこう書いてあるはずだ。
「アルコールなどとともに摂取しないでください。効果が出すぎる可能性があります」
え,お得じゃん!!

 

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でもまあ,風邪をひいている時は喉も腫れていて,味覚もおかしくなっているから,ビールを飲んでもそんなに美味しいものじゃない。

だいたい炭酸も喉に悪い。

だが飲んでしまう。
なぜか?
お前たちはニュートンって知ってるか?


物理の教科書をひらくと,ニュートンが考えた「慣性の法則」ってのが載っている。
慣性の法則というのは,例えば,走ってきた人が急に止まると,体が前に倒れこみそうになるよな,あれのことだ。
あれは,足は動いてないんだけど体は勢い(慣性)が残っていて、急には止まれないから起こるんだ。

 

アル中も基本的には慣性の法則に従っている。
だいたい昨日まで夜にはお酒を飲むような生活をしていると,風邪ひいて体調が激悪な時にも「あれ? なんで俺は缶ビールあけてるんだ?」って飲んでから気がつくのだ。
なんかもう,喉が乾いたな~ってよりもリズムに近い。

いやあ本当にニュートンは凄い。

だけど,不思議なことに,そんな話を,おそらくこの世界の「理系」の頂点に立ち,ニュートンの法則なんて熟知しているであろうお医者様にすると「アル中から立ち直ろうとする方のセミナーをご案内しますね。大丈夫,アル中はちゃんと治ります」なんて言われてしまう。なんでだ?

そして,そんな話を同僚にしたところ,「お前な,そうやって,やめたくても気がついたらやってしまっている,というのがまさに中毒の定義だろ」などと,たとえシラフの時に聞いたとしても全く理解できないことを言い始めたから,ビール瓶で何度か殴打したうえで殺害し,逮捕はされたが裁判で「酒に酔っていたから何も覚えてない」と主張して無罪判決を勝ち取って帰ってきた。

風邪をひいているアル中のみんな,おだいじに酒を飲もうな。

 

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 2.バターを背中に乗せて回転するねこ

 

先ほど慣性の法則について説明したが,それとは別に,お前たちは「マーフィーの法則」って知ってるか。

以下,説明する。

 これはちょっと有名だから知っている人も多いかと思う。

 

俺が法則の内容をグダグダ言うよりも,実際にこの法則が発動するとどうなるか(どういう時に発動するのか)を言ったほうが理解しやすい。

 

 ・車を洗った日はかならず雨が降る。

・「雨」という天気予報を信じて傘を持った日は必ず晴れる。

 

こんな感じで,「悪いことって,ほんとタイミング悪いときに起こりますよね~」みたいな感じの法則だ。

 

この法則に打ち勝つ方法は無い。

俺たちができることと言えば,ただ「ちくしょう!!」と思うところを,「お~~これがマーフィの法則かあ~!」などと感慨にふけることでストレスをちょっとでもやわらげることくらいだ。

 

そんで,このマーフィーの法則には

 ・高価なカーペットのうえでトーストを食べると,必ずバターを塗った面を下にして床に落下する。

 というのもある。

なんで高いカーペット使ってるときに限って汚れるかな~!!」という嘆きを表しているのだ。

(なお,安いカーペットだと不思議とトーストを落とさないことが知られている)。

 

 さて,その一方で,これはマーフィーの法則ではないんだけど,

 ・猫が高いところから落ちるとき,必ず足を下にして着地する。

 ということも一般的に知られている(俗説らしいけれど)。

たしかに,背中からドサって落ちる猫って見たことないよね。

 

で,ちょっと幼少期におかしな教育をうけて頭が変になったやつが,

 「猫の背中にバターを塗ったトーストをくっつけて,カーペットに落としたらどうなるんだろう?」

ってことを考え始めた。

 

猫は必ず足を下に向けて着地するものだけど,そうすると,猫の背中に設置されたバタートーストはカーペットに付かないから,マーフィの法則に反してしまう。

 

これは,いったいどういうことなんだろう?

二つの法則が両方同時に並び立たないとき,それは「矛盾」とよばれる。

 

猫をむりやり高いところから落とすなんて可哀想なことするわけにいかないから,実際に実験することはできないので,俺たちがこの結果を知ることをはできない。

 

だからあくまで理論上,頭の中でどうなるかを想像するだけになるんだが,今のところ世界で考えられているなかで一番有力なのが,

 

①まず、猫が足から着地しようとするんだけど,

②バタートーストもマーフィの法則の力で落ちようとするから,猫の背中が下向きになる。

③でも,やっぱり猫も足から着地するから足が下になる,

④ところがバタートーストも自分から床に落ちようと猫の背中を下に向ける・・・・

 

これを永遠に繰り返した結果,猫はそのまま空中にとどまって回転しはじめるというものだ。

こいつはさっきからいったい何を言ってるんだ?と思うだろうからイラストを作ってみた。

  

まず,猫の背中にバターを塗ったトーストをくっつけるところから始めよう。

ちなみに絵は俺がペイントで書いた。

 

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①猫が落ちる時は,足が下を向く。

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②マーフィの法則に従って,今度はトースト面が下になろうとする→

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③このふたつの運動が延々と繰り返され,やがて猫は空中にとどまりつつ回転を始めて安定する。

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 この運動のことを「バタートースト猫のパラドックス」という。

どうだ,かわいいだろう。

 

・・・・。

 

そんだけ。

 「バタートースト猫」という単語がかわいくて使いたいがためだけに今日これを書いた。

まったくどうしょうもない話で申し訳ない。

だいたいこのブログはもとから下らないんだ。

 

ピアノが届いたよ 感想

我が家にピアノがやってきた!


年末に注文してから納品まで10日間くらいかかったけど,業者もまさかこんな大晦日にピアノ1台買っていく頭のおかしい奴がいるとは思わなかったのだろう。

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俺のマンションは楽器の持ち込みが禁止で・・・つまりピアノを部屋に設置するなんて論外なわけだが、そこは「電子ピアノで、ヘッドホンを使用すればギリセーフ」という俺が勝手に作ったルールで勝手にOKになった。悪いやつだ。

いやでもほんと、静かに使います!

 

とはいえ、あんまり大っぴらにピアノを運び込んだり、部屋においてあることがバレたりすると、大家さんから「大人になってルールも守れないんですか」などと怒られるだろうから、超コッソリ持ち込まなければならない。

それがとりあえずの問題だった。

 

ピアノは配達業者の都合で早朝の8時に到着することになっていた。

そしてそのとおり,町がまだ静寂に包み込まれている朝の8時に配達業者のお兄さんがやってきて,玄関先でいきなり

「すみませーん!!ピアノをお届けに参りましたー!!」だからな。

あのな,これから自分たちが重大な違法取引に関わることをまるでわかっちゃいない。

もしこれが麻薬の密売だったら,本来は渋谷の路地裏でやるものを,スーパーの一角に販売コーナーを設けて「麻薬グラム5,000円」みたいな看板出して堂々と売っているようなものだ。

 

「ご苦労様です,,あの,できる限り,こっそりと運び込んでもらえたらうれしいです・・・」と俺。

そこで配達業者の方も,自分が違法組織の一員である自覚が生まれたのか,「わかりました・・・へっへ(悪い笑み)」と,段ボールに梱包されたピアノを,更に毛布でぐるぐる巻きにした状態で部屋に入れてくれている。
これはこれで怪しさ満点だけれど,でもありがとう。

 

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いや、想像よりでかい!

店頭で見たときは広いスペースに置かれているからそうは思わなかったけれど,こうして居室に持ってくるとかなりの存在感を放つ。
ベッド,本棚につぐ,我が家で3番目にでかい家具となった。

部屋においてみた写真がこちら。

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誰が見ても「あら,ピアノが趣味なんですね,素敵」って言ってもらえるでしょ!
なかなか文化的な部屋になったよな。

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ピアノを買ったオマケで,安いヘッドホンも付けてもらったから,とりあえず今後はこれを使って演奏することにする。
本当は大きな音をだしてポロンポロン弾きたいけれど仕方が無い。小さな賃貸マンションに詰め込まれて生きている日本人の宿命だ。

とはいえ,うちのマンションは割りと防音性がいいから,ある程度は音を出しても大丈夫かもしれない。


というのも,ここ1年ほど生活してきて,俺は他の部屋の騒音に悩まされたことがない・・・というか,そもそも他の部屋の物音が聞こえたことすらない!


だからよっぽど壁が分厚くて遮音性が高いのか,あるいは,俺が勝手にマンションだと思って住み着いている場所は実は廃墟か何かで,そのことに気がつかずに一人ぼっちで生活しているかのどちらかだと思う。

そんで,店頭で触ったときには全然気がつかなかったことだけれど,鍵盤を押した際に,鍵盤とピアノの間で鳴るゴンっていう「打鍵音」が,部屋の中だと結構響くことがわかった。

これは電子ピアノでありながらアップライトピアノそっくりのアクションを取り入れているYAMAHA「NU1」ならではの特徴なのかもしれないけれど,2階以上に住んでいるならば下に響かないような防音マットは絶対に必要か,あるいは一時的に部屋中の空気をすべて抜き取って真空状態にしてピアノごとふわふわと宙に浮きながら演奏しないとダメだと思った。

はいはい,音波は空気を振動させて伝わるものだから,空気を抜いちゃったら音がそもそも聞こえないんじゃないか?という君の指摘は正しい。

しかしながらこれは電子ピアノで,音はヘッドホンを通じて直接君の耳に流し込んでいるわけで真空になっても聞こえるから大丈夫,安心して窒息死してもらいたい。

 

(追記:ここの部分,書いてるときは単純に「無重力=宇宙=真空状態,つまり真空状態ならば無重力である,などと考え,地球上でも空気を抜けば無重力になるというアホみたいな考えで書きました。空気を抜いても万有引力は健在です。マネしてもピアノは空に浮かび上がらず,ただあなただけが死ぬだけなのでお気をつけください。

物理の教科書を人生で3回くらいしか開いたことなくてすみません。)
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ピアノの設置が終わってから,早速写真をとって,近くから眺める。
うん,なかなかいい。

写真を撮ってから,今度は遠くから眺めてみる。
ほほう,なかなかいい。

ピアノの基本的な使い方は以上だ。

 

 

 

あのな,練習をしろ。

こういう話をすると,俺がむかし買った高価な傘のことを思い出す。
就職当時,「就職したら,スーツにビニール傘はダサいから,ちゃんとした立派な傘を使ったほうがいい」とかいう傘メーカーの大嘘に騙された俺は(周りを見てみろ,スーツにコンビニのビニール傘の大人だらけだ),ある革製品メーカーの,1万2千円もする高級な傘を買ったことがある。

いちまんにせん円というと,だいたい4人家族が5年間くらい遊んで暮らせるくらいの大金である(ジンバブエあたりでは)。
だから,そんな高い傘がもし壊れたり,電車に置き忘れたりしたら大変だから,結局俺は雨の日だろうが雪の日だろうが,その傘を部屋に大切に飾っては眺め,眺めては大切に飾っていた。

それを聞いた同僚が「お前,その傘を実際に使わないと,「壊れたら台無し」どころか,1万2千円全部を結局ムダにしてるのと変わらないからな」などと,本気で全く意味のわからないことを言い出したから,そのときたまたま手元にあった先っぽの鋭いタイプの傘で数回突き刺した上で殺害し,雨の降りしきる中ゴミ置き場に捨ててきた。


俺がその高い傘を使ったのはその死体を運んだときの一回だけで,今も実家にあると思う。使わないのに自分の家にあるとすごく邪魔だからな。


俺はいったい何の話をしていたんだ?

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前の日記でも書いたように,俺はいままで部屋では電子キーボードを使って練習していた。

電子キーボードとピアノとの違いは,何と言ってもペダルがあるかどうかだ。
電子キーボードは,キーボードっていう名前だけあって,鍵盤だけで,ペダルなんか洒落っけのあるものはついてない。
昔からピアノを習っている読者にしてみたら「ペダルも無くて,お前はいったい何をしようとしてたんだ?」というくらいピアノには必須のもので,これがようやく扱えるようになったというわけだ。

ここで,ピアノの構造なんて知らんわいという読者のために一応解説しておくと,ピアノには鍵盤のほかに,足元に3つのペダルがあって,一番右のペダルが音を伸ばすためのもの(これが最も重要),残り2つがアクセルとブレーキで,主にジジイがしばしば踏み間違えてコンビニに突っ込むためのものだ。


ちなみに,俺のレベルだとまだ一番右のペダルしか使ったことが無くて,きっともう少しレベルがあがると他の2つを使ってピアノを運転できるんだと思うから,それまでは頑張ろうと思う。

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それから,このピアノには,自分の演奏を録音して,USBメモリにコピーできる機能がついているようだから,それなりにうまく演奏できたらこのブログにアップロードしようかと思っている。


でもあんまり期待しないでほしいのは,俺がいま使っている楽譜というのが「どんなにバカでもすぐ弾ける クラシック名曲 初心者アレンジ集」みたいなやつで,原曲の楽譜から音符の数を1000分の1くらいに削減したものだから,その辺は理解してもらいたい。
「ああ,わたし小2の頃こんなの弾いてたわ」みたいな気持ちで聞いていただくのが一番良いとおもう。


今に見ていろ,俺はこれを使って本当に、真剣に練習する。
ただ,賃貸マンションにピアノを持ち込んでいるという違反行為が大家さんに発覚した場合は,以後このブログでピアノに関する記事が一切なくなるので,その辺もご理解してもらいたい。
(その場合は俺が大家さんに延々と「規則とは何か」ということについて怒られている音声をアップロードする予定だ)

正月の過ごし方

あけましておめでとうございます。

今年も相変わらず毎月2~3つくらい投稿しようと思うので、もしよかったらそのタイミングでうまいことご覧になっていただけたら、とてもうれしいです。

 

お正月は普段どおり暇だった。

テレビを見て、近所のスーパーで買ったお惣菜(ポテトサラダ)を食べては、またテレビを見る。この繰り返しだ。

俺は思うんだが、クリスマスとか、バレンタインデーとかは、平日のなかにちょっとあるイベントだから、普段の生活の忙しさのおかげでそんなに寂しかったり、虚しくなったりしない。

一方、こういうあてのない連休のほうがずっと、「俺は一体何者なんだろう」と家で真剣に考えてしまって寂しさがこみ上げるから困る。

ただスーパーで買ったお惣菜(ポテトサラダ)を食ってはテレビを見る、テレビを見ては、ポテトサラダを食い、時々間違えてテレビを食いながらポテトサラダをじっと見つめる。

そんな正月だった。

 

何もやることがないくせに、この年末年始はけっこう有給休暇をとった。

俺は明日(1月6日)から仕事はじめで、昨年末のおやすみ開始(12月27日)から数えると、1,2,3・・4・・いっぱい! いっぱい連休があった!

 

で、夏休みのときもそうなんだけど、こういう連休開けの初日にすることは、パソコンを立ち上げてから半日くらいは「俺はいったい何者で、何をしてここでお金を稼いでいたんだっけ」というのを思い出す作業をすることになる。

一応メモ帳を開くと、そこには今のところ仕掛りとなっている仕事がメモしてあるから、それを読めばいいんだが、まずそのメモ帳がどこに置いてあるのか忘れてしまった。

そしてパソコンのログインパスワードも覚えていない。というかそもそもここは自分のデスクじゃない! 

俺は何なんだ!? 何者で、何の仕事をここでしていたんだ!?

 

そうやって頭を抱えていると、同僚から次々にお土産のお菓子がもらえる。

社会人というのは面倒くさいもので、休暇をもらって旅行したら、なんとなくそこでのお土産(食べ物)を買ってくるみたいな暗黙のルールみたいなのがあるんだな。

別に買ってこなくたって何とも思われないけれど。

 

うちのチームは割りと旅行好きな人が多いから、マカオのお土産のまんじゅうだとか、シンガポールのおみやげの雷おこしだとか、いや多分そんなのは無いと思うけれど、いろんなお土産がもらえるから嬉しい。嬉しい反面、申し訳なくていたたまれない。

なぜかというと、俺には毎回特にあげるものが何もないからだ。

どうして何もないのか、社会人として自覚がないのかこいつは、という話になると思うが、10連休あろうが何だろうがほとんど自宅から10キロメートル圏内に引きこもっているからなにもないんだ。

 

同僚「はいこれ、シンガポール行ってきたんでお土産のメンチカツです」

俺「あ、ありがとう、メンチカツ好きだから・・・」

同僚「青山くんってどこか行った!?^^」

俺「マルエツに行きましたよ」

同僚「マルエツってどこ・・・アジア?」

俺「俺の家から200メートル歩いたところにあるスーパーです」

 

みたいな会話が毎回繰り広げられるから、割りと何処かに旅行でもしないとという強迫観念が若干ある。

今度から心苦しいんで、マルエツで買ったお惣菜のポテトサラダでも年始の挨拶に配ってやろうかと思うんだがどうだろう。

 

 

クリスマス

朝,テレビを見ていたら,こんなアンケートが紹介されていて,俺は朝からひっくり返って,手に持っていたコーヒーをあやうくたまたま隣にいたヤギにぶっかけそうになった。


「(恋人がいない女性に聞きました)クリスマスに異性と過ごせるなら?」


・どんな異性だろうが構わない・・・6割

・生理的にムリでなければすごしたい・・・2割

・性格や趣味があって楽しそうであれば・・・1割

・理想の王子様でなければイヤ・・・1割

 

これは驚くべきことだ。
「生理的にムリでなければ構わない」という選択肢がありつつ,それでも「誰でもいい」ということは,つまり,「生理的にムリだと思ってもクリスマスに過ごせるなら我慢する」という人が半分以上いるってことだからな。

これはすごい話だと俺は思った。


そのテレビ番組では,そのアンケートの結果をうけて「とりあえずLINEに登録してある人を上から順番に誘え,2人に1人はOKされる計算になる」というアドバイスを送っていた。なるほど,有益なアドバイス


だが仮に,これでNOといわれたら俺はいったい何になるんだろう? 

 

「生理的にムリでもいい」人にすらNOと言われたら,それはつまり「生理的にムリ以上にムリ」であることを示している。

それはつまり「ヒトとしての終わり」を表す宣告に他ならない。
「そこらの虫のほうがまだマシ」だというわけだからな。


なので,俺がこの統計に基づいた行動をする予定はない。


が,世間の,クリスマスを寂しくすごし,かつ,「自分は生理的にムリ以上にムリってほどではないだろう」という自信のある人はぜひ試してもらいたい。

  

髪を切るときなんていえばいいんだ、の話

 

今日は髪の毛を切りにいく。


俺が髪の毛を切るときはいつも発作的だ。
普通は、「前回切ってからもう1ヶ月くらいは経つから、そろそろかな~」とか言って予約するんだろうが、俺は仕事中に突然「あれ?!俺なんでこんな髪の毛長いんだ!?」と気がつく。
それから行き着けの美容室に電話して「すみません今日空いてますか!?!」と聞いて、空いていればその日に行く。美容師さん的にはなんでこいつこんな毎回大慌てで髪の毛きりに来るんだと思っているだろう。


俺が普段いっている美容院は、東京都内の小さなお店だ。
この店は珍しく、カットを夜の22時半まで受け付けているから凄く便利で、この5年間くらいはずっとそこを利用している。

上記したように俺は発作的に髪の毛を切りに行くから、こうした深夜の時間まで営業しているお店は仕事帰りに寄れてとても便利なんだ。


そんな夜遅くまで営業していてお客なんか来るのか? というと、来る。
繁華街で営業する美容室は、深夜に働くキャバ嬢などに非常に需要があるのだ。
そんなわけで、俺が深夜の時間帯に訪れた時は、客層がしばしば「キャバ嬢・キャバ嬢・俺・キャバ嬢」みたいなこともある。しかも同じ店から来てたりする仲間のキャバ嬢だったりするから「あのオヤジまじで今度セクハラで別料金10万とってやるわ」という和やかな会話で和気あいあいとしている。
みんな仲良く髪を切ってもらった後は、「みんな!これからアフターがんばるわよ!」と、なぜか俺も混ざってみんなでガッツポーズしている。


で、美容室において、俺たちのようなオタクをしばしば悩ませる最大のポイントが、美容師の発する「どのような感じにしましょうか」という恐るべき質問であるというのは疑う余地が無いだろう。
これへの模範解答は、いまだどの学会においても示されてはいない。


「普通で」というのがもっともあるべき答えなのだろうが、そうすると今までは本当に営業スマイルをニコニコさせていた美容師さんが突然キリっとソクラテスのような顔をして「普通とは何か」という極めて哲学的な問いかけをするからやっかいだ。
「普通」の反対語は「奇妙」だから、「奇妙な髪型でなければなんでもいいです」と答えておくのがよさそうだ。


そのほかによくあるテンプレ回答としては「軽くしてください」というのがある。

が、ここでも「どのくらい軽くですか」と聞かれる場合があるから、その時に俺は「仕事に遅刻しそうなときに飛べるくらい軽くしておいてください」と頼んでいる(おかげで電車に乗り遅れても最近は羽ばたいて間に合わせることが可能となった)。


美容師さんによっては「何かイメージしているヘアスタイルとかありますか」といってヘアスタイル一覧表みたいなのを渡してくることがある。

中を見ると、ベリーショートな男たちが、きれいなソフトモヒカンになった写真が並んでいる。
これはもしかしたら、根拠のない俺の偏見かもしれなくて、仮にそうであったら申し訳ないのだが、ソフトモヒカンにしている男ってとくに理由も無くすれ違った人の胸ぐらとか掴んできそうなイメージある

怖いなあと思いながら次のページにいくと、またソフトモヒカンだ。次のページもモヒカン。
表紙を見るとあなたもきっと似合うスタイルがあるソフトモヒカン特集とある。あのな、何でソフトモヒカン縛りで選ばなきゃならないんだよ!


最近はそうした応答が面倒くさくてしかたないから、もうウケ狙いで、女性向けヘアカタログをひらいて、その中でめちゃくちゃキャバ嬢っぽい人のページをさして「このように」と伝えている。


そして、美容師の神業で見事にキャバ嬢となった俺は、深夜同じ店に訪れていたキャバ嬢たちとともに、夜の東京へと繰り出していくのであった。

 

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※キャバ嬢ヘアとなった際の筆者の自撮り

 

 

ピアノをまだ選んでる

前回の日記以降もいろいろと買う電子ピアノを選んでいるんだが、楽器屋さんの店頭で鍵盤をぽんぽん押してると店員さんがきていろいろ説明してくれる。


説明してくれるんだが・・・・たとえば、お前たちが店でお洋服を選んでいても店員が飛んできて「よくお似合いですね~~!!!」ってまったく思ってないだろってお世辞を延々と言ってくれるだろ、それと同じことがピアノを選んでいても起こる。


展示してあるピアノをつかって例えば「ネコをふんづけた」みたいな適当な曲をゆっくりクソ間違えながら弾いてるとするだろ、そしたら店員がすぐにダッシュでやってきて「お前の才能はとてつもない。今すぐそのピアノを買ったほうがいい」だからな。今のでわかるのか?!?

 

ちょっと話が逸れるけれど「ネコふんじゃった」ってすごい軽いノリの曲だけれどネコ目線からするとめっちゃ恐ろしい曲だよな、お前そんな曲、笑顔で弾くなよみたいな。
これを俺たちに置き換えると「人類踏んじゃった♪」だぞ、お前そんなの、「ちょっとためしに弾いてみよっかな」くらい気軽に演奏されたらパニックになるだろ。


店員さんは偉いから、俺が何をしても褒めちぎってピアノを買わせようとしてくれる。ものすごく訓練されているものだ。
ちょっとだけピアノに触ろうか・・・と、手をあげたところでゆっくり近づいてきて、手をピアノに乗せたところで何か声をかけようとして、「うっそ~w」って手をピアノから離したら同じ表情のままどこかに去っていく。小学生並みの遊びだ。

そんでもやっぱり音を確かめたいから「ミ」の音を人差し指で「ミーン」ってやるとすぐさま「お前はベートーヴェンの再来だ。今すぐそのピアノを買え」だからな。ベートーヴェンは人差し指でミだけ押さんだろ。

 

そんで、最初に買おうとを思ってた「NU1」ってヤマハの電子ピアノなんだが、たしかに録音されている音源はすばらしいものがある、が、やっぱりタッチ感がアップライトそのもので、ちょっと重たすぎる気がしてならない。それが気になるとそればっかり木になっちゃう。

それに引き換え、「N1」というモデルは、まさにグランドピアノそのもののタッチ感。音源は「NU1」のほうが新しいグランドピアノのものらしく、ちょっと劣るんだが、それでもこれを買っておけば俺が死ぬまで買い換えなくていいかな~という感じがする。

そしたら値段が60万円だと! 60まんえんって一生遊んで暮らせるお金だぞ!

いや~個人的な趣味レベルなものに60万円は高すぎるよなあ・・・、俺に子供がいて習い事に使わせるならまだしも・・・ということなので、N1は確かに攻守最強のいい電子ピアノだと思ったけれど、ここ数日のうちに俺に奥さんができて、今月中に子供が生まれて習い事を始めたりしない限り、N1を購入することは(たぶん)ない。

悩ましいなあ・・・。

 

 

 

ピアノ買おうかなという話

島村楽器のピアノ教室へ行くと、相変わらず先生から「いやーピアノ買わないなんてきっと呪われてろくな死に方しないですよ」「本当にピアノ買わないと呪われますよ」とか言われちゃう。

たぶん、ピアノの先生のお給料は、レッスン代じゃなくて、レッスン生にピアノを買わせたことで得る分が大きいんじゃないかと思われる。

今までは「いやーそこまでまだ上達してないし、ン十万もするのはちょっと・・・」って言ってきたけれど、ここにきてやっぱり欲しくなってきた、という話を今日はする。

 

今使ってるのは、ヤマハのMP-11 というキーボードで、それなりに使いやすくて(そして1万5千円と安いし)この半年ほどはこれで練習してきた。

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安いから扱いも雑で時々ビールもこぼしたりもしていた。酒飲みながらピアノ練習するな。

 

そんでも、やっぱキーボードとピアノだと、音がどうとかよりもまず「タッチ感」がぜんっっっぜん違いすぎる、こりゃ本当に別の楽器だと思った。

例えば、演奏でタンバリンを使うことになったけれど、手元にないから、たまたま家にあった形が似ているものってことで代わりにドーナツを持ってくるくらい完全に別の楽器って感じ。そしてドーナツは楽器ですらない。

 

キーボードは全部プラスチックで、ほんと軽いちからでも大きな音が出るのよね。というか音の強弱がつけられないから一定な音が出る。それで練習して、本番のレッスンでは電子ピアノを使うんだが、この鍵盤が重たい!!ちゃんと力をいれないと音が全然でなくて、でもそうすると先生から「鍵盤はもっと脱力して、腕の重さで弾くのよ!」と怒られ、罰としてトゲトゲのムチでひっぱたかれる。そんなお仕置きは実際にはされていないが。

 

 

話が逸れるけど、このブログのアクセス解析を見ていると、結構多くのひとが「ピアノ レッスン お仕置き」 「ピアノ お仕置き 怖い」というワードで来ていることがわかる。 そんなにも怖いのかピアノ教室って!?!? トゲトゲのムチで打たれるのが冗談だとしても、それに近いことはされているのかもしれない、メトロノーム投げつけられるとか。いやだなー!!

 

何の話してたんだっけ????

そうそう、キーボードとピアノが全然違うって話だった。

その「鍵盤を押した感」も違うんだけれど、あと俺のキーボードは長さが全然足りん!

61鍵盤しかないんだ。だから、曲によっては鍵盤が足りなくなって、気分よく弾いてる途中で「♪~♪~♪..(スカッ)あれっ無い!!」みたいなことになる! 

 

だからこれから先もうちょっとしっかりピアノやっていくなら、いい加減しっかりとしたピアノを買おうと思っている。

そんな話をピアノの先生にしてみたら、先生も「やっとあなたも呪いから開放されるときがきたのですね」という神父みたいな顔をしてくれて、いろいろ紹介してくれた。

予算としてはだいたい20万円~30万円くらいかな~と思って見ていたけれど(ちょうどMacBookを買おうとして貯めていた額)、やっぱ20万円くらいまでの電子ピアノは「うーーん、電気で動いてますよね~」みたいな感じがして、正直いってキーボードとの違いがよくわからん! タッチ感はそりゃ全然違うけど、音がなんか電気なんだよなという感じ。

それに対し、展示ルームで弾いて「これすげー」と思ったものはスタインウェイとかの数百万円するやつだけど、多分これは明日くらいに原油が庭から湧いてこないと買うの無理。

やっぱしばらくキーボードかな・・・と思っていろいろ触ってて、タッチ感と、それから音で「これすごくない?!」とハッとしたのが、ヤマハの「NU1」という機種で、これはアップライトピアノとほとんど同じような感覚を電子ピアノで実現したのだそう。

これすげー。

弾いたときのタッチ感とか音の感じとか、ひゃくまんえんくらいするピアノに近い!

 

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ただ、話すとややこしくなるから小さい文字で書くけど、アップライトピアノってのは構造上「連打」ができなくて、グランドピアノと比べるとかなり劣るんだそう。で、電子ピアノってのは、そういうアップライトピアノの欠点を補うため、音は残念だけど連打はできますみたいな機能を搭載したものらしい。

でも、このNU1は、電子ピアノでありながら、わざわざ連打ができないアップライトピアノそっくりに作ってある! これがどういうことかわかるか? 例えるとこうだ。 俺達が大泥棒で、ある美術館から絵画を盗もうとしている。そのためには館長に変装する必要があるから、俺達はすごく変装の技術を磨いた。そんで、見事そっくりの人物に化けられるくらいの変装技術を身につけたが、なぜか絵を盗むときにはわざわざ同じ大泥棒のルパンの変装をして美術館に忍び込んだ、みたいな。むしろ泥棒ってバレるだろ意味なくねー!みたいな。多分こんな感じ。

 

ネットを見ると↑で小文字で書いたような批判も見受けられるけれど、正直、お店で触った中だったらダントツで良かった。もっと高い「N1」っていう、こっちは本当にグランドピアノに近い感覚を目指して作られたものよりも良いと思った(こっちは70万円くらいする)。

 

もうちょっと考えるけれど、多分これを買うと思う。で、値段が設置料込みで46万円だと!たかくね! ネットで調べると普通に40万円くらいで買ってる人もいるんだが・・・値下げ交渉とかできるのかなあ。

「神聖なるピアノを値下げしようとは、本当に呪われたいみたいですね^^」とか言われてまたイバラのムチを振り上げられないといいんだが・・・。